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24時間体制で宿泊客や利用者の対応に励むホテルマンの仕事は、表向きの華やかさとは裏腹に辛いことがたくさんありますよね。

実際にサービス業の中でも、宿泊関係者の離職率はワースト3にランクインするほど、辞めたい…と考えている(そして実際に辞めてしまう)人の数が多いのです。

では、実際にホテルマンとして働いている人は、どんな悩みがあって辞めたいと思うのでしょうか。
その悩みと、ホテルマンの転職に適している仕事とは何かについて紹介します。

ホテルマンを辞めたい人の悩み・理由は…

幼い頃に宿泊したホテルのドアマンやフロント係がかっこよくて、憧れていた…そんな理由でホテルマンの仕事を始めるひとが多いのではないでしょうか。

でも、昔は憧れだったホテルマンの仕事を辞めたいと思うその理由は、一体どんなことなのでしょう?

ホテルマンの悩み1:夜勤で18時間勤務→休み→日勤→土日にも仕事で生活サイクルがガタガタ

ホテルに「終業時間」はないため、どの時間帯でも仕事が入りますよね。

特にキツいのが夜勤ではないでしょうか。

ホテルマンの夜勤は、昼に出勤して、そのまま朝まで18時間拘束され、早朝に退社…という勤務時間のところが多いですよね。

その間に2時間ほどの休憩時間があり、仮眠もとれるものの、宿泊客からの呼び出しがあればすぐに対応しなければいけません。

夜勤明けの日は出勤がなく、翌日は朝から出勤という、他の職業ではあまりない勤務形態のバラつき具合に体調を崩すことも珍しくないのではないでしょうか。

夜勤の日は昼まで寝だめしておいても、夜勤明けの早朝退社時には長時間の立ちっぱなし・睡眠サイクルが乱れることによって、フラフラになっていませんか?

また、土日も関係なくシフトが入るため、友人や家族とも予定を合わせにくく、職場以外の人間関係にもヒビが入るのも気になりますよね。

ホテルマンの悩み2:宿泊客の要望にすべて応えるのが仕事…仕事の幅が広すぎる!

ホテルマンもサービス業ですから、宿泊客のリクエストには何でも応えなければいけない…

とは分かっていても、夜中に排水溝の詰まり、ウォシュレットの故障などで呼び出されたり、ゴミ箱が満杯になったから交換してほしいという呼び出しがあると、「それって今じゃなきゃダメ?!」「そんなこともホテルマンの仕事?!」と思ってしまいますよね。

このような雑用の他に、メインの仕事であるフロント対応や電話応対などもひっきりなしにあるため、24時間を通してホッとできる時間はほとんどないでしょう。

宿泊客からすれば、「ホテルマンに言えば何でも解決してくれる」と思っているわけですから、本来は自分の仕事ではなく用務員の仕事であっても、時間帯によって頼まれた時に自分しかいなければ、何でもこなさなければならないのが辛いところですよね。

ホテルマンの悩み3:拘束時間が長いのに年収が低い

2時間の休憩があるとはいえ、18時間労働の日が月に10日ほど発生するホテルマンの年収…高ければまだ辞めたい気持ちを我慢できるものの、拘束時間が長い割には低賃金で耐えられない!と思ったことはありませんか?

ホテルマンの平均年収は、500万円程度です。

あくまでも「平均」ですから、役職も何もないホテルマンの場合は、新卒だと月収18万円程度のホテルもざらにあります。

1日の拘束時間が長いのに、残業代が出るわけでもなく、昇給することもあまりない…。

サービス業は薄給といわれていますが、その中でもホテルマンは給与面でも恵まれていないため、何のために働いているのか分からなくなりますよね。

ホテルマンの悩み4:職場にいる時間が長いから、人間関係がこじれやすい

ホテルマンのように、職場にいる時間が長く、外勤もない場合、ホテル内で他の社員と過ごす時間が非常に長くなります。

そうなると出てくるのが【社内不倫】【社内恋愛】【いじめ】です。

ホテルマンは清潔なイメージがありますが、その裏側は結構込み入っている…これもホテルマンあるあるなのではないでしょうか。

皆さんの職場でも、不倫・恋愛・いじめのいずれかはあるのではないでしょうか。

特に面倒なのは社内不倫やいじめです。

不倫は違法行為なので、巻き込まれたら厄介だし…。他の社員がいじめられているのを見るけど、それを指摘して今度は自分がいじめられるのもイヤだし…。

シフト制のホテルマンは、思うようにシフトの交代をしてもらえない、同じ人にばかり雑用を押し付けられるなどのいじめもあり、拘束時間が長いために耐えられなくなって辞めるという人もいます。

拘束時間が長いと、それだけで人間のストレスはたまりやすくなり、職場環境も何かとピリピリしてきます。

長く職場にいればいるほど、人間関係がこじれやすいのがホテルマンの悩みですよね。

ホテルマンの悩み5:大手ホテルチェーンなら突然の全国転勤も!都会からド田舎への転勤は辛い

地方でこじんまりと経営されているようなホテルなら転勤の可能性は低いものの、全国展開している大手のホテルチェーンでは、突然の転勤もありえます。

皆さんの勤務先でも、いつの間にか県外に転勤になっていたという社員もいるのではないでしょうか。

一般的な企業の営業所といえば、少なくとも大きめの駅近くなどであり、転勤といってもそれほど不便はないかもしれません。

でも、ホテルは駅近だけではなく、高速のインター近く、郊外など、場所を選ばずに建っているところもあります。

昨日まで首都圏のホテルに勤務していたのに、行ったこともないようなド田舎のホテルに転勤ということもあり得るため、異動の時期には常にハラハラしていなくてはならないのは、辛いところですよね。

「ホテルマンを辞めたい!」から始める転職活動

宿泊客のため、利用者のためにフロントから雑用まで幅広くこなすホテルマンの仕事は、サービス業の中でもかなりの重労働。

でも、目に見える形でキャリアが残りにくい仕事でもあります。

ホテルマンを辞めたいと思ってから、どんなところへ転職できるのでしょうか。

ホテルマンとしてより良い環境の職場に転職

今現在勤務しているホテルの営業方針や人間関係に悩んでいて、辞めたいと考えているなら、いきなり他業界の他職種に転職するのはリスクが高いだけでおすすめできません。

まずは同じホテルマンとして勤務できる、今とは違うホテルを探してみましょう。

でも、今の仕事での悩みを解決したくて転職したのに、転職しても同じだった…とならないような求人をどうやって探せばいいのか、わかりにくいですよね。

そこで、悩み別に同業界・同職種の転職先をいくつか紹介します。

【転勤の繰り返しで疲れた人に!】エリア限定展開ホテルのホテルマン

全国展開しているような大手のホテルチェーンに勤務しているということは「いつでも転勤OKです!」と言っているようなものです。

転勤の繰り返しで疲弊している人、転勤のリスクが恐い人は、“〇〇地区限定”というようにホテル展開する地域を限定している求人を探しましょう。

【拘束時間の長さで悩んでいる人に!】英語を身につけ、外国人対応専用ホテルマン

今は少し落ち着いてきましたが、インバウンドの多い昨今では外国人旅行客の対応も必須業務です。

ホテルでも、英語やその他の外国語が話せるホテルマンは【外国人対応係】として他のホテルマンよりも決められた時間内の勤務で雇用されています。

拘束時間が長くて、とてもホテルマンを続けられないという人は、外国語を身につけてこのような仕事に転職するという選択肢もあります。

ホテルマン以外の業種・職種に転職

サービススキルを活かせる!飲食店の接客担当

ホテルマンが業務をこなす中で自然と身につけていくサービススキルは、やはりサービス業の中で最もわかりやすく発揮できるでしょう。

中でもホテル業界と隣接する飲食業界の接客担当は、ホテルマンのキャリアの中で培ってきたサービス・コミュニケーションのスキルが活かせる仕事です。

実際に、多くのホテルマンが飲食店の接客担当として転職しています。

飲食店の場合、ホテルのように24時間営業の店舗は少ないため、夜勤が発生するような変則的な勤務時間になることもありません。

ホスピタリティが活きる!葬祭会館スタッフ

ホテルマンの基本は「おもてなしの心=ホスピタリティ」ですよね。

このホスピタリティが活かせて、なおかつ残業もあまりなく、拘束時間も長くはないのが葬祭会館のスタッフです。

葬祭会館では、通夜や葬儀などの相談から、企画・運営までを幅広く対応します。

通夜や葬儀の当日は、悲しみに明け暮れる親族をサポートしたり、弔問客をもてなすという、ホテルマン時代のスキルが活かせるような業務内容が含まれています。

しかも、葬儀が行われるのは夜中や早朝ではありません。拘束時間も長くないため、プライベートも充実させることができるのです。

年収800万円も可能!語学力があれば外資系企業への転職も

ホテルマンを目指して専門学校を卒業してきた人などは、授業の中に英会話も含まれていたでしょう。

また、そうでなくとも元々英語が得意で大学時代にTOEICで700点程度のスコアを取得していたなら、勉強のし直しによって英語力を活かし、外資系企業に転職することもできます。

外資系企業は実力主義ですから、職歴が多くても、年齢を多少重ねていても、結果が残せることをアピールできれば転職の可能性はあります。

営業職なら年収800万円以上も夢ではありません。

ホテルマンからの転職体験談

低賃金、重労働、高ストレスのホテルマンを辞めて他の仕事に就きたい!

でも、ホテルマンは目立った業績も残せないし、転職につなげられる材料がなくて、異業種になんて転職できないのでは…と思っていませんか?

大丈夫です。

ホテルマンからでも異業種にチャレンジし、転職を成功させている人もいます。

ビジネスホテルのフロント係からブライダルプランナーに転職(女性 当時20代後半)

私は某大手ビジネスホテルで3年間フロント係をしていました。

夜勤・早番・遅番などの不規則なシフトで、睡眠障害になって、このままでは体調を崩すと家族にも言われ、転職を決意しました。

異業種への転職は絶望的かなと思っていたのですが、私よりも先にホテルを辞めた先輩が、地元の冠婚葬祭を牛耳る企業に転職したときいて、私もダメ元で応募し、無事に転職できました。

ブライダル業界もホテル業界と同じように、対人接客がメインとなりますが、自分で結婚式を提案できるという自主性が発揮できる点が気に入っています。

また、賞与の割合が高く、年収も30%アップしたので、転職してよかったと思います。

シティホテルのホテルスタッフから地方公務員(社会人経験者枠)へ転職(男性当時30代 前半)

大学を出てから首都圏のシティホテルに勤務して10年が経ち、一人暮らしをしていたこともあって、年収の低さに将来の不安を覚えたのが転職のきっかけでした。

ホテルマンがまったく違う業種に転職するのが難しいことは知っていたので、それならいっそのこと公務員になれば、勤務時間も規則的だし、今よりも少しは年収も上がるし、年齢とともに昇給も期待できると思い、公務員試験の勉強を2年間頑張って、社会人経験者枠の狭き門を通過できました。

一般行政でこれまでとはまったく違う仕事内容ですが、窓口業務ではホテルマン時代の物腰の柔らかさが活きていると思います。

土日・祝日は基本的に休みですし、転勤ももちろんなく、残業もあまりないため、プライベートの時間を充実させることができています。

リゾートホテルのコンシェルジュから飲食店店長へ転職(男性 当時30代後半)

関東にある某リゾートホテルでコンシェルジュとして長年勤務してきました。

しかし勤務していたホテルが買収され、上司が総入れ替えとなり、それまでの人間関係も変わってしまいました。

経営方針も代わり、上司とのそりも合わなかったため、これもなにかの縁かと思い、転職を決めました。

最初はシティホテルやビジネスホテルのフロントでも…と思いましたが、ホテルマンの労働環境の厳しさを知っているだけに、どうせ転職するなら自分の裁量で働ける仕事がよいと思い、飲食店の店長に転職しました。

アルバイトのシフトを作ったり、勤怠管理をしたり、業務の幅は広がって忙しいのですが、自分の頑張りが直接お店の経営につながっている感覚が強く、やりがいを感じています。

また、年収も150万円ほどアップし、「店長」というポジションで働けることもあって、意欲を持って仕事に取り組めます。