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建築物環境衛生管理技術者は、建物の設備管理を行う企業等から歓迎される資格です。特に大規模ショッピングセンターやオフィスビル、ホテル、ホールなどを管理している会社では、その傾向が顕著です。

それは、これらの施設には建築物環境衛生管理技術者が1名以上必要であるにもかかわらず、この資格を持っている人は少ないためです。

そのため、企業にとって建築物環境衛生管理技術者を採用することは容易ではありませんから、この資格は転職の切り札として使える資格となります。

今回は建築物環境衛生管理技術者の資格を活かして転職したいという方にアドバイスします。

建築物環境衛生管理技術者の資格を活かせる転職先

建築物環境衛生管理技術者は建物管理の資格であることから、資格を生かせる職業も建築や設備管理の業界が中心です。

しかし建物管理の仕事にとどまらず、さまざまな職種で資格を生かすことができます。

どのような求人があるか、詳しく見ていきましょう。

建物の設備管理技術者

建築物環境衛生管理技術者の資格を最も生かせる職場は、建物の設備管理といえるでしょう。

現代ではオフィスビルや工場、ショッピングセンター、鉄道施設、マンション、病院、公共施設など、さまざまな種類の建物があります。

多くの建物の設備は年中無休で動いています。そのため、建物があれば管理する人は必須ですから、設備管理の仕事において経験豊富な人ほど歓迎されます。

その中でも建築物環境衛生管理技術者は、現場責任者またはそれに準ずる、責任のある地位が用意されることも多いでしょう。

仕事はほとんどがシフト制で、夜勤がある職場も少なくありません。泊まり込みの仕事がない職場でも、外部業者の作業立ち会いのため深夜勤務のシフトが入る場合もあります。

一方で公共施設の場合は泊まりの仕事が無く、決まった時間に帰れる職場もあります。

月給は企業により差があり、25~40万円程度となっています。

建物の工事管理技術者

建物は竣工後そのままの形でずっと使い続けられることはなく、年数が経つと老朽化対策のため改修工事を行うことになります。

建築物環境衛生管理技術者は建物をよく知る人として、職務を任されることとなるでしょう。

例えば改修工事の管理責任者として、ゼネコンの選定や工事内容・スケジュールの策定、各種検査への立ち会いなどの仕事を任されることがあげられます。

この場合、建物を使用しながら工事をすることが多いですから、オーナーとはもちろん、設備管理技術者とのコミュニケーションも重要です。

なお、月給は25~35万円程度となっています。

設備管理の営業マン

設備管理会社には、営業マンもいます。現場で設備管理の仕事は行わないものの、設備管理の現場を巡回したりオーナーとの打ち合わせ等は行いますから、現場と深くかかわる仕事に変わりはありません。

営業マンですから、商談も大切な仕事の一つです。建築物環境衛生管理技術者の資格を生かして、より精度の高い見積りを立てることができるでしょう。

また資格があることで「現場を知る営業マン」という評価と信頼を会社の内外から得られることが期待できます。月給は25~35万円前後です。

建築技術コンサルタント

建築技術コンサルタント会社でも、建築物環境衛生管理技術者の資格を生かすことができます。

安全で維持管理にコストがかからず、かつトラブルなく安心して使える建物にする方法など、建物のオーナー等に対して適切なアドバイスができることでしょう。月給は35~50万円前後です。

建築物環境衛生管理技術者を武器に転職したい人へのアドバイス

建築物環境衛生管理技術者をお持ちの方は、設備管理のプロということです。十分に転職活動の武器となるでしょう。この資格を転職活動でさらに引き出すためには、以下の点に心掛けることが大切です。

豊富な実務経験をアピールして、選考をより有利に

建築物環境衛生管理技術者は、それだけでも選考を有利に進められる資格です。

しかし、あなたの豊富な実務経験を職務経歴書に詳しく記載することによって、仕事能力の高さをアピールすることができます。

その結果、採用担当者はあなたが活躍するイメージを、まるで映画を見ているように鮮明に想像することができます。

このため実務経験を簡潔かつ明確に記載することは、選考をより有利に進めるためには欠かせません。

また応募先の企業で行われている業務は、企業により異なります。このため、あらかじめ応募先の企業の業務内容や募集背景を調べておくことも大切です。

企業が求めている人材であることをアピールできる応募書類の作成、及び面接での対応ができると、採用までの距離はぐんと縮まります。入社後の活躍も期待され、働きがいのある職務を任されることも期待できます。

応募書類には、他の資格も忘れずに記載を

建築物環境衛生管理技術者の資格をお持ちの方は、他の資格もたくさんお持ちの方も多いことでしょう。

資格が給与だけでなく、出世にまで影響することのある業界です。そのため、電気工事士、電気主任技術者、エネルギー管理士などをお持ちの方は必ず記載しましょう。

応募する職種が未経験の場合

建築物環境衛生管理技術者の資格をお持ちの方の中には、社会人になってから設備管理の仕事をずっとやってきた方もいるかもしれません。

このような方の中には、営業職など未経験の職種に挑戦する方もおられるでしょう。

応募する職種が未経験の場合でも、建築物環境衛生管理技術者だけでも多くの場合で面接にたどりつくことが可能と思われます。

しかし、採用されるためには職種や企業研究、そして未経験の職種に挑む意欲が欠かせません。しっかり仕事の内容を研究し、面接では意欲を見せることが大切です。

まとめ

ここまで、建築物環境衛生管理技術者を生かせる仕事について説明してきました。

この資格が生かせる職場は建物の設備管理がメインですが、建物にもたくさんの種類がありますから、オフィスビルやホテルなどさまざまな職場から応募先を選ぶことが可能です。

また会社によって勤務体系も大きく異なりますから、この点についても事前調査を十分に行いましょう。

加えて、設備管理の営業職や、建築のコンサルタント、建物の工事管理といった仕事でも資格を生かすことができます。いずれの仕事においても建物がある限り需要もある仕事ですから、安定した資格といえるでしょう。

建築物環境衛生管理技術者の資格はそれだけで転職活動を有利に進めることができますが、仕事は実務能力あってこそのものです。職務経歴や取得資格は十分に記載し、企業研究もきちんと行うようにしましょう。

なお建築物環境衛生管理技術者の資格を活用できる仕事は技術職が多くなっていますが、転職後は責任者に相当する職務を任されることもあると思います。

この場合はオーナーや社内関係者などとの報告や連絡、また依頼を受けること等が頻繁に発生しますから、折衝力も必要となります。

そのため、建築物環境衛生管理技術者として仕事をするには技術力だけでなく、コミュニケーション能力も重要です。

報告や相談をする機会も多くなりますから、内容をわかりやすく簡潔に説明できるよう、心がけましょう。