バスやタクシーなど、乗り物の運行を安全で確実な輸送を約束する運行管理者の資格は、全国合格率20%程度の国家資格です。

でも勤務先によっては、苦労して取得した割にあまり満足のいく給料がもらえずに転職を考える人も多いのではないでしょうか。

では、運行管理者の資格を活かして今とは違う仕事に転職するなら、どんな場所で、どんな仕事ができるのか?

そして、転職して年収アップという希望は叶うのか?

そんな疑問にお答えします!

運行管理者は、どれくらいの年収をもらっているのか?

運行管理者の平均月収は、20~35万円と企業によって差があるのが特徴です。

年収(賞与を含む)でいうと、400~800万円になりますが、賞与が出ない企業もありますから、本当にピンキリです。

運送業界全体として賃金はあまり高くない傾向にありますが、運行管理者の年齢が低い場合は、ドライバーよりも運行管理者の方が、給料が低いという企業もあります。

運行管理者を取得した人の中には、「あんなに苦労して勉強して国家資格を取ったのに、見返りが少ない!」と怒りを覚えたという理由で転職を希望する人もいるでしょう。

運行管理者は資格手当をどれくらいもらってる?

運行管理者は国家資格なので、毎月みんな結構もらってるんじゃない?と思いますよね。

自分以外の運行管理者は優遇されているのでは…と疑いたくなります。

でも、運行管理者の資格を持っているだけでは、月に2,000~5,000円の資格手当しかもらえない傾向にあります。

国家資格の資格手当と考えると、少々低すぎるような気がしますね。

でも、運行管理者を取得して選任されると、月に10,000円の資格手当が支給されるという企業が多いようです。

たった2,000円しか支給されない!と怒りを覚える人もいると思いますが、労働基準法では資格手当を支給しなければいけないという定めはないため、2,000円でも支給されている人はラッキーだと考えることもできます。

運行管理者の資格を活かせる定番の転職先

タクシーやトラック業界から…【観光バスの運行管理】

現在タクシーや自治体のバスなどの運行管理をしている人は、観光バス業界に転職するという王道の道があります。

【モデル年収】入社1年目 40歳・年収350万円

元々の知識やスキルを活かせる運行管理の仕事はそのままに、扱う乗り物が観光バスにかわるという転職による違和感の少なさがメリットです。

ハイヤードライバー

運行管理する側から、管理をしつつ運転する側にまわるという運行管理者定番の転職です。

【モデル年収】入社3年目 38歳・年収450万円

顧客の自動車の運行・管理を行うため、二種免許は必要ありません。運行管理のみの経験しかなく、二種免許のない人でもチャレンジできる転職先です。

運行管理者の資格を活かせる意外な転職先

バスやタクシーの運行を管理するのだから、市や県の交通局や観光バス会社、それかタクシーの運転手が転職先の限度だろ…

と思ったあなた!

運行管理者の資格は、あなたが思っているよりも広い世界で活かすことができます。

しかも、業界によっては今よりも高収入になる転職先に出会える可能性が高いのです。

子ども好きにおすすめ!【高収入】キッズドライバー

キッズドライバーは、子どもの送迎をメインとしたドライバーです。幼稚園・小学校・塾などから自宅までの子どもの送迎を行います。

二種免許があればすぐにお仕事が開始でき、運行管理者の資格があれば比較的高額な手当を付けてもらうことができます。

【モデル年収】入社1年目 元選任運行管理者 33歳:年収600万円(資格手当:20,000円/月)

歩合制なので、リピーターが増えれば年収アップは確実。子どもの送迎なので、深夜の勤務もなし。

運行管理者の資格が生きる!【スキルアップ】物流系総合職

事務用品、青果物などさまざまなものの物流通を総合的にカバーする企業の中で、車両労務管理、営業事務、配車事務などのいずれかの業務を行います。

総合職なので、年収が高いだけではなく、さまざまな職種を経験するうちにスキルアップ・キャリアアップも期待できるのが魅力です。

【モデル年収】入社3年目 40歳:年収620万円(資格手当:10,000円/月)

配車事務や車両労務管理などの職種に就けば、車両管理者としての知識や経験をフルに活かせるので、転職後のミスマッチを防ぐこともでき、なおかつ新しい職場にスムーズに適応できます。

映像制作に密着!【芸能人に会える】ロケバスドライバー

バスの運行管理だけではなく、自分がドライバーとなってドラマ、映画、CMなどの映像制作で使用するロケバスのドライバーとなる仕事です。

普通のバスの運行管理、運転に飽きた…違う世界で働いてみたい!という人におすすめです。

【モデル年収】入社2年目 33歳:年収420万円(資格手当:10,000円/月)

ロケバスというと、深夜土日問わずに運行するのでは…と思われがちですが、基本は10時から18時出勤という安定ぶり。

芸能人に会えて、年収も悪くないので、ミーハーで運行管理もしたい人に向いている。

運行管理者の資格は色々な業界で活かせる!視野を広く持って転職先を探しましょう

せっかく取得した運行管理者の資格を活かして、なんとか年収や労働環境が今よりも少しでもいいところに転職したいものですよね。

その希望を叶えるためには、以下のような点に注意して、視野を広く持ち、転職先を探しましょう。

顧客のニーズに応えようとしている業界は年収が高め

先に紹介したキッズドライバーは、母親の社会進出が進み、さらに共働きでないと食べていけない低賃金、格差社会によって「子どもの送迎をかわってほしい!」という保護者のニーズに応えようとしている仕事です。

このように、世の中が求めていることに応えようとする企業は世の中に求められ、業績を上げています。

その業績のよさがあなたの年収アップにつながるのです。

運行管理者という資格は、あまり汎用性の高い資格ではないものの、世の中に必要とされている特定の層の人々には強く求められている人材なのです。

思い切った他業種への転職はハイリスク!まずは同業種他職種から挑戦

これまで運行管理者の資格を持って、ドライバーとしても活躍してきたという人の中には、「もういっそのこと稼げない運転なんかやめて前々違う仕事でもするか!」と思い切った決断をする人もいることでしょう。

しかし、第二新卒程度ならまだ他業種への転職ができるかもしれませんが、ある程度キャリアを積んでしまうと、その分潰しがききにくくなるのが運行管理者です。

金融業界やメーカーなどの全く異なる業界に中途採用でチャレンジしても、志望動機も書けなければ、せっかく取得した運行管理者の資格も活かせません。

採用側からしても「なんでこの業界に来たの?」と、面接官の頭の上にクエスチョンマークが出てしまうでしょう。

このようにならないためにも、上記で紹介したように、まずは広い運送業界の中で、今所属している職種とは異なる職種にチャレンジしてみましょう。

たとえば観光バス会社の運行管理をしている人は、ロケバスのドライバーに。

たとえばタクシー会社の運行管理をしている人は運送業界の総合職に。

業界はかえずに職種を変えていけば、その後のキャリアの幅が広がります。

運送業界の総合職になれば、他業種の総合職に転職する際にも志望動機を書きやすくなるでしょう。

このように、突然思い切った転職をするのではなく、今いる運送業界の中でまずは転職にチャレンジしてみることで、将来的にも年収の高い他業種に転職できる幅が広がります。