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今回は、オールラウンダーの転職エージェント・パソナキャリアと、転職活動をワンストップで提供している大手総合型の転職エージェント・DODAとの比較記事です。

転職エージェントの広告って似たり寄ったりで、正直、どこに登録したらおトクになるか分かりませんよね?そこで、今回も5つのポイントから、両社を徹底比較。あなたにとって賢い利用ポイントを探っていきたいと思います。

その際に重要なポイントが両社のビジネス構造。会社の設立の経緯、営業戦略といった点を分析することで、両社の決定的な差をあぶりだしていきます。だいぶディープな話になると思いますが、しっかりついてきてください。

今回も、元業界人、転職エージェントに勤めてきた経験を活かした、他の情報サイトにはない情報を発信してきます。どうぞ最後までお目通しください。

パソナキャリアとDODAを求人数で比較

まず、求人数を単純比較してみましょう。

パソナキャリアは、HPによれば、非公開求人数約2万5千件、取引実績社数は約1万6千社になります。これに対し、DODAは、HPによれば、取扱い求人件数が約10万件、そのうち80~90%が非公開求人とのことです。(なお、独自に調査したところによれば、DODAで検索可能な求人件数は最大で約3万社でした。)

いずれにせよ、単純な求人件数の比較ならば、圧倒的にDODAがリードしています。

しかし、パソナキャリアの利用者からは、最大手のリクルートエージェントと変わらないくらいの数の求人紹介がある、というコメントが多く聞かれます。これは、パソナキャリアの求人情報の「鮮度」が良いことを示しています。求人情報の鮮度とは、常に最新の求人情報を維持すること。転職エージェントが、利用者(転職者)に効率よく求人案件を紹介するうえで欠かせないものです。パソナキャリアは、この求人情報の鮮度が良く、利用者に効果的に求人情報を提供する仕組みを作り上げているのです。

一方、DODAの求人案件ですが、取扱い求人件数のうち相当数が、転職求人サイトの部分も含まれていると推測されます。DODAは、転職エージェントと転職求人サイトをワンストップで提供するサービスです。10万件の求人取扱い件数があるからといって、「転職エージェントとして」紹介可能な求人が10万件あるとは限らないのが微妙なところです。

もう1つ、忘れてはならないのは、転職エージェントというサービスは、キャリアアドバイザーの力量によって、紹介可能な求人件数が大きく変わってしまうということ。転職者であるあなた自身が求人情報を検索できるわけではありません。キャリアアドバイザーとのコミュニケーションの良し悪しにより、パソナキャリアの方が、DODAよりも多くの求人案件を紹介してくれた、ということも起こり得ます。

パソナキャリアとDODAを求人の質で比較

次に、パソナキャリアとDODAを求人の質で比較してみましょう。

パソナキャリアの強みとすることは、冒頭にも書いた通り、「オールラウンダー」であるということです。

パソナキャリアが属しているパソナグループは、国内では47都道府県に拠点、海外でもアジアを中心に55ヶ所の拠点を持つ人材サービスのリーディングカンパニーです。

その規模だけならば、転職エージェント最大手・リクルートエージェントすらしのぎます。このグループ全体の総合力を活かしたネットワークによる求人開拓力が、パソナキャリアの強みといえるでしょう。

もともと、パソナは業界問わず人材派遣で伸びてきた会社。特に、企業の業務処理全体を一括して受託し、業務処理を代行する「ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)」を得意としています。一般に、人材サービスの営業窓口は、企業の人事部止まりといったケースが多い中、パソナは「現場部門」に食い込み、現場のニーズを把握した生の人材情報に触れられている、という点が大きいのです。こうした食い込みの深さが前述した「情報の鮮度」にもつながっています。

こうしたパソナグループ全体として、業界横断的にアウトソーシングビジネスを展開した結果、パソナキャリアも、穴のないオールラウンダーとしての転職エージェントとしての地位を確立できたのです。

一方、DODAは、メーカーやIT関連の求人が約半数を占めているといわれています。これは、現在の運営主体・パーソルキャリアの前身、インテリジェンスの時代から継続してきたことで、インテリジェンス時代には、独自にエンジニアを教育してから派遣する、といった施策も打ち出していました。こうして継続的にメーカーやITのエンジニアの転職紹介を積極的に推し進めてきた実績の蓄積によるものです。「DODAエンジニア」という独自のサイトを設けており、スキルに独自性があるエンジニアにも配慮したサイト構成になっています。

また、こうした高付加価値な求人案件にシフトしているせいもあって、DODAの年収レンジは一般的な転職エージェントより若干高めに推移しているといわれています。だいたい500万円をオーバーするあたりで、エンジニアにとっても「手が届く豊かさ」に入る案件が多いと思います。

また、HPで公開している求人情報も、一般の消費者にも名が知られた、かつ、エンジニアが憧れる有名企業が名を連ねています。人気企業に集中的に求人開拓を図ることによって、サイトに対する求心力を高めようと言う営業戦略がみえてきます。

結論的には、業界問わず幅広く情報収集を図りたい方はパソナキャリア、技術系を中心にメーカー、IT業界、人気企業へ集中したい方はDODAを選ぶべき、という選択軸が見えてくると思います。

パソナキャリアとDODAをサポート体制で比較

次に、パソナキャリアとDODAをサポート体制で比較してみましょう。ここでいうサポート体制とは、キャリアアドバイザーのサポート以外の転職サポート、ノウハウの提供やコンテンツと言った部分を指します。

この点で、マン・ツー・マンでの転職サポートがウリなのがパソナキャリアです。登録者全員に履歴書・職務経歴書の添削を徹底しており、サポートが丁寧で親身という評価があります。

また、パソナキャリアは、年収交渉をウリにしているところが特徴的です。HPにも載せていますが、60%台の年収アップを実現しています。

そのほか、女性の転職サポートには専属のチームが担当するなど、女性のキャリアアップ支援にも力を入れています。

一方、サイトの転職コンテンツはお世辞も充実しているとは言い難い内容です。転職のマニュアルブックも内容が在り来たりで、転職者がこの1冊で自信を持って転職活動をするには内容が十分ではありません。

一方のDODAですが、運営主体であるパーソルキャリア(旧・インテリジェンス)は人材サービスのベンチャー企業。その体質からか、レスポンスの速さに定評があります。登録後、すぐに電話がかかってきますし、メール連絡も早いです。この点、キャリアアドバイザーと採用プロジェクト担当の2名体制が機能しているといえるでしょう。

また、DODAはコンテンツの充実にも力を入れています。「転職ガイド」のコーナーでは、履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策、入社・退社の手続など、転職者が知りたいコンテンツが豊富にそろっており、例文集なども充実しています。内容的には、リクルートとも引けを取らないものとなっています。

パソナキャリアとDODAをキャリアアドバイザーの質で比較

パソナキャリアとDODAのキャリアアドバイザーの質で比較してみましょう。

この点、評価が真っ二つに分かれるのがパソナキャリア。良い人に当たった転職者からは非常に評価が高い一方、「常識がない」「態度が横柄」といった不評も聞かれることも。その他には、エンジニアの転職者からは、「技術的な専門性に疎い」といった評価が聞かれることもありました。

パソナは、人材サービス業界の中でもノルマが厳しく、離職率が高いため、質の高いキャリアアドバイザーを揃えられていないのでは?と思わせます。

一方、DODAもキャリアアドバイザーに関する不満が多く聞かれる転職エージェントです。その不満は一言でいえば「押しが強い」。希望しない求人を薦めてくる。内定が出たら承諾を迫られた、といった不満はよく耳にします。この点は、インテリジェンス時代からのベンチャー体質を悪い意味で引きずっている印象を受けます。

パソナキャリアとDODAを利用しやすさで比較

最後に、両社の利用しやすさという点で比較してみましょう。

まず、登録しやすさという点では、転職エージェントサービスと一般的な転職求人サイトの機能を兼ね備えたDODAが有利です。転職エージェントサービスを利用しなくても、登録だけは可能。何年でも利用可能です。

ただし、転職エージェントサービス(カウンセリングサービス)については、利用期間が3ヶ月と非常に短い期間になっています。ベンチャー体質らしく、短期間で成果を出そうという姿勢なのでしょうが、転職エージェントに勤務していた私の経験からすると、ちょっと短い気がします。

一方のパソナキャリア。意外と多いのが「登録を断られる」ケース。自社が売り込みやすい人材ターゲットを絞っている印象があります。ただ、いったん登録ができれば、対応は丁寧という評価も多く、何より食い込みの深さから好条件の求人が多いのも事実。独自求人で視野が広がる、年収アップ交渉に力を入れているといった点では捨てがたい転職エージェントです。

最後に

パソナキャリアもDODAも、それぞれ一長一短。使いやすい部分、使いづらい部分が見えてきたのではないでしょうか。

完全にあなたにピッタリの転職エージェントを見つけるのは難しいかもしれません。そんなときは、転職エージェントを複数組み合わせて活用するという方法も検討するべきでしょう。

大事なのは、あなたが主体的になって、転職エージェントを長所・短所を理解したうえで、「賢く利用する」ということです。ぜひ、最良の転職パートナーを見つけてください。