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ケアマネージャー(介護支援専門員)は、医療・介護・福祉業界での経験を活かして取得できる資格のひとつであり、資格取得前の経験があってはじめて受験資格が与えられる資格です。独学で勉強するだけで取得できる資格とは全く異なります。

ケアマネージャーの資格を活かして転職したい場合、どんな転職先があるのか、具体的に解説していきます。

ケアマネージャーの資格のニーズと将来性

厚生労働省がまとめた「平成25年賃金構造基本統計調査」によれば、ケアマネージャーの平均勤続年数は8.3年、毎月決まって支給する現金給与額(賞与は含まない)は男女含めて平均25万8,900円です。

また、公益財団法人介護労働安定センターがまとめた「平成28年度 介護労働実態調査結果」によれば、ケアマネージャーの従業員が不足している(大いに不足・不足・やや不足を含む)と答えた事業所は、8,907事業所のうち、24.2%でした。

少子高齢化が進むこれからの日本において、介護業界では多くの人材が求められています。ケアマネージャーに関しても、経験がある優秀な人材が求められているといえるでしょう。

ケアマネージャーの資格を活かせる転職先とは?

ケアマネージャーは、資格を取得する前に医療などの知識がもともとの基盤となっているため、経験者ということでどの事業所でも歓迎されるでしょう。

資格・経験を活かした転職先にはどのようなものがあるのか、ご紹介します。

居宅介護支援事業所

介護に関するコーディネーターともいえるケアマネージャーの資格を存分に発揮できるのが、居宅介護支援事業所ともいえます。

通称「居宅ケアマネ」とも呼ばれ、要介護である利用者に自立した生活を送ってもらうため、それぞれに合った介護サービスを組み合わせて提案します。

具体的には、ケアプランを作成・自治体や事業所などへ依頼・内容変更や修正などを行います。

給与面では地域によって差があるでしょう。月給20~30万円程度、年収300~400万円程度が相場です。

介護保険施設

介護保険施設とは、主に特別養護老人ホーム・老人保健施設・介護療養型医療施設のことです。通称「施設ケアマネ」とも呼ばれ、入居者に対してケアプランを作成する仕事が主な内容になります。

居宅ケアマネに比べると、施設内での仕事が主になるために移動範囲が少なくなるという点も特徴的です。

ケアマネージャーの資格を活かせる求人のなかでは数が多く、また正社員での募集が多いといえるでしょう。月収は20~30万円程度が相場です。

地域包括支援センター

多くの場合「相談員」として募集されているのが見受けられます。介護保険などの保険・福祉サービスについての知識やそれぞれの利用者にあった提案を含め、ケアマネージャーの特性を活かして地域連携を図ります。

月収は地域や経験によって異なり、16~25万円が相場です。数千円の資格手当がつく場合もあります。

公的機関やそれに近い機関

福祉事務所・地域福祉課・保健センターや社会福祉法人運営の社会福祉協議会などが主な例です。

より地域に密着しながら介護・支援を必要としている人をバックアップすることができるやりがいのあるポジションです。

臨時職員・嘱託職員といった形で認定調査員・相談員の募集をしていることもあるのですが、公的機関は求人数自体が少ないです。正職員の募集自体も次年度に向けて夏あたりに募集・秋ごろに試験というパターンが多いです。ややハードルが高い転職先だといえるでしょう。

病院

病院では、医療法人として複数の医療・福祉施設を運営している場合があります。そのため、医療法人内でコーディネーター的な立場で活躍してくれるケアマネージャーを募集していることがあります。

給与は地域やそれまでの経験によって異なり、月収の相場は16~25万円と幅が広くなっています。

大学や専門学校などの講師

この場合、ケアマネージャーとしての知識に加え、経験年数やある程度の立場になっている必要があるでしょう。経験を積んだ先にある転職先のひとつとして考えるといいかもしれません。

独立開業という選択肢も

ケアマネージャーの資格を活かす方法に、独立開業という選択肢もあります。

収入に関しては、開業する前に自分自身のスキルだけでなく開業する地域での円滑なネットワークができあがっていることが重要なポイントとなってきます。

開業となると自分自身ですべてを網羅して把握していくエネルギーが必要ですので、スキルを高めていくなかで検討してく方がよさそうですね。

ケアマネージャーの資格をうまく活かして転職するためのポイント

ケアマネージャーの資格は、現在供給過多ともいえるかもしれません。しかしながら現場では、ケアマネージャーの人材不足を感じている企業も多いのです。

つまり、せっかくの資格を活かしきれていない人が存在するといえます。

ここでは、よりよい転職先を見つけるために注意しておきたいことについて解説します。

転職はあせらずじっくり慎重に

ケアマネージャーの資格に関しては、安易に転職先を見つけて転職してしまうのは危険です。思わぬ職場環境だったり、希望とは程遠かったりといったこともあるかもしれません。

転職エージェント(詳細はページ下部参照)を活用して、じっくり求人情報を選んでいくことが大切です。

ケアマネージャーは、いくつかの職場を経験しながらスキルを高めていく人も多く、転職回数が多い仕事のひとつともいえます。

経験がものをいう仕事ともいえるでしょう。自分自身が将来的にどんな立ち位置で仕事をしたいのか、どれくらいのスキルを今の職場で積みたいのか、そういったことも考えながらじっくり転職先を探すことが、転職を成功へと導くでしょう。

ケアマネージャー求人が出やすい時期は?

家庭の事情など不定期での人員募集は少なからずあるものの、求人が出やすい時期は主に9月~3月にあたります。

各企業は、新年度にある程度の人員を確保して前期を迎えます。就業する側は、夏季賞与が出る7月前後に転職を考えて職場に退職の申し出をする人が多いのです。

賞与が支給されたのちに転職を考えると、やめる時期としては引継ぎなども考えて9月以降となる場合が多いです。そのため、既存スタッフの退職に合わせて募集をする人が多いといえます。

下半期の賞与は12月前後になることが想定されますが、賞与をもらった後に退職を考えると2~3月あたりに退職をする人がいることになります。そのため、12~3月あたりに各企業がそれぞれのタイミングで求人募集を出すことになるでしょう。

働く側にとって「いい」企業ほど、求人募集が出るチャンスは少ないです。チャンスをつかむためにも、求人が出やすい時期をあらかじめチェックしておきましょう。

最後に…

医療関係の仕事は、少子高齢化が進むこれからの日本の将来に欠かせません。

ケアマネージャーの資格とこれまでの経験をうまく活かせば、スキルアップできる好待遇の転職先も見つかる可能性は十分にあります。