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国家資格である管理栄養士は、人が生きていくうえで必須となる食事に関する専門家ともいえます。

少子高齢化に伴い、医療福祉分野ではもちろんのこと、食に関する関心は徐々に高まりつつあるのが今の日本です。

栄養管理のプロである管理栄養士の資格を活かして転職を考えている人に向けて、転職を成功させるコツや主な転職先について解説していきます。

管理栄養士の資格が活かせる求人に採用されるには

管理栄養士の資格を活かして転職したいけれど、うまく採用されるのか、いい求人はあるのか、不安や心配事を抱えている人も多いでしょう。

まずは、自分がこれまでやってきた仕事で何が持ち味なのか、強みがあるのかをしっかり把握しておきましょう。

転職に際して、資格は知識があることの証明をしてくれます。しかし実務面では具体的にどんなことをやってきたのか、どんなことができるのかは採用側からははっきりわかりません。

どれくらいの規模でどういう業態で、どんな業務をしてきたのか、教育する側にも立ったことがあるかなど、数字を使って全体的に説明できるようにまとめておきましょう。

転職では資格だけではなく、企業にとってあらゆる職場で柔軟に対応できる応用力のある人材も必要とされています。

これまでの経験をうまくまとめ、自分のどんなところが企業に貢献できるのかを説明できるようにしておくことが採用への近道ともいえるでしょう。

管理栄養士の資格を活かせる転職先とは？

ここでは管理栄養士の資格を活かした主な転職先についてご紹介します。皆さんが思っている以上に豊富な業界で需要があるので、是非参考にしてみてください。

公務員（公的機関）

管理栄養士の資格を活かして公務員で働くなら、市役所・保健所や保健センターなどが主な職場となります。健康のための栄養指導や講座の開講、乳児の栄養指導など仕事内容はさまざまです。

公務員として管理栄養士を求めている母数が少ないこともあり、ハードルは高くなります。チャレンジしてみたい場合は各市役所のサイトや広報などをチェックすることです。

民間の病院

民間の各種病院で管理栄養士の資格が歓迎されています。

歯科では、虫歯予防の一環として食事に関するアドバイスや各種行事を行っている個人医院もあり、管理栄養士の有資格者を募集していることがあります。

産婦人科では、産前産後の入院中の食事やおやつの調理などで管理栄養士を求めています。

総合病院などでは、入院患者に提供する病院食の献立の作成や栄養指導・管理などで管理栄養士の資格が求められています。

月収は16～25万円程度からが相場です。地域や病院によって金額差があるでしょう。

老人ホームや介護施設

委託業者が請け負っている場合もありますが、高齢者向けの福祉施設を運営している母体が管理栄養士を募集していることもあります。

主な仕事内容は、献立の作成や栄養指導などです。施設によって入居者の年齢や体の状態に合わせて食材の使い分けやアレルギー対応など、細やかな配慮が求められます。

月収は18～25万円程度が相場です。経験などによっては30万円程度になる企業もあります。

保育園や児童施設

子どもと関わることが好きな人にはおすすめの職場といえるでしょう。保育園は、給食を提供することが法的に義務付けられています。

そのため栄養士・管理栄養士は必ずと言っていいほど必要とされています。献立を作成し、食材の発注など給食に関する業務全般を任されるので、責任重要です。

保育園などとの直接雇用の場合もあれば、委託業者が給食の業務を請け負っている場合もあるので確認してみるといいでしょう。月収は16～25万円程度が相場です。

スポーツクラブなどのスポーツ関連施設

体を動かすこと、「食」を通して健康的な体づくりに管理栄養士の資格を役立てたい人におすすめの職場です。

インストラクターという立場でスポーツを楽しみながら、食事面でのアドバイスも行うことができます。

管理栄養士の資格は必須ではないものの、応募条件として優遇される施設も増えてきているのが現状です。月収18～25万円程度が相場です。

飲食店や給食サービス会社

管理栄養士は、栄養面から見た献立の作成などもできるため、自然食をメインとした飲食店や給食サービス会社などで活躍の場があります。

献立や商品開発・品質や衛生管理など、これまでの経験を活かして幅広い仕事内容を任せてもらえる可能性もあり、転職することで仕事に対するモチベーション向上にもつながります。

月収は18～25万円が相場です。栄養士・管理栄養士で月給に差がある場合が多く、資格手当として数千円別途支給する企業もあります。

未経験のフィールドでも管理栄養士の資格を活かして転職できる！？

栄養士の資格を活かして仕事をしながら管理栄養士の勉強をして合格した場合など、管理栄養士としては未経験だけど資格を活かして転職は可能かどうか？悩む人は少なくありません。

栄養士として勤めながら管理栄養士の資格を取得しても、すでに職場に管理栄養士がいる場合には経験が積めない場合があるのも現実なのです。

未経験でも管理栄養士の資格は活かせるのか、また、未経験の業種でも転職する際に管理栄養士の資格は役立つのでしょうか？

未経験でも転職市場で歓迎されるパターンとは

転職するということは、前職を退職する理由があったということ。

その理由がネガティブなものである場合、もしあなたが採用側の立場ならどう感じるでしょう？求人の応募者に対してあまりいい印象を抱かないのではないでしょうか？

採用側の企業が、未経験でもぜひわが社に入ってほしい・一緒に頑張ってほしいと思う人とは、仕事に対してポジティブでやる気があり、ステップアップしていきたいと思う向上心を持った人である場合が多いでしょう。

転職＝ステップアップという気持ちがあることが重要です。

管理栄養士の資格があるものの未経験だからこそ、将来の可能性を見据えたポテンシャル採用をする企業も多いものです。

未経験でも歓迎してくれる企業はありますので、転職に対して明るいイメージを持って活動することが大切です。

最後に…

管理栄養士というと、乳幼児・高齢者・障害者などを中心とした医療・福祉の分野で活躍の場が多い印象があります。また、給食関連でも必要とされている場合が多いでしょう。

しかし現在では、健常者でもバランスのとれた食事に関心が高い人も多く、管理栄養士の資格を活かしたフィールドは広がっています。

「食」に関するスペシャリストともいえる管理栄養士の資格を活かせる求人は、これからも増加することが想定されるでしょう。