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近年さまざまなところで話題になっている「モンスターペアレント」通称モンペですが、保育士にとっても関係性の深い話です。保育園で働いていて、保護者のクレームに業を煮やしたという人も多いのではないでしょうか。

モンスターペアレントのクレームにはどのようなものがあるのか、どう対応すればいいのか、実際に事例を見てみましょう。また、モンスターペアレントとさよならしたいという人のために、モンペが少ない傾向のある職場についても紹介します。

保育園のモンスターペアレンツのクレーム事例

「うちの子供を上半身裸でプールに入れないで!」というクレームがあります。この理由は「盗撮されて変な目的で使われたらどうするのか」ということです。

これは女児の話ではありません。女児は女子児童用の水着を着用させますから、男児に対してのクレームです。「男子にも女子用のスク水を着せろ」というのですから、凄まじい話ですね。

「娘がアイドルになりたいから窓際の席にするな」というクレームもあるようです。保育園児の間から夢を持つのは良いことですが、その夢を応援しすぎるあまり自己中心的になってしまう親も多い様子。

「忙しいから保育園で子供の朝食と大人の朝食を用意してほしい」「食べた人が実費でお金を支払えばいい」というクレームも見受けられるようです。さながら学生寮だと勘違いしているようなクレームですね。

「子供が○○が嫌いだから、給食から○○を抜いてほしい」「気をつけ・前へならえは軍隊みたいだから、させるな」「保育士によって水筒に名前を書かれた!(保育園の方針)ブランド物でオークションに出す予定だったのに、弁償しろ」などなど、さまざまなクレームがありますね。

いずれも親が自分の子を想うあまりに自己中心化してしまったものです。

モンスターペアレントへの対応事例

たとえば水筒の件などで弁償を要求された場合には、園の方針を持ち出して弁償義務が無いことを説明します。

水筒の件であれば「園の方針として記名をさせておくことを説明しました。やむをえない措置であり、弁償義務はありません」ということです。

保育園の方針という言葉で説明できるものについては、保育園の方針だからということで対応しましょう。それ以外について・・・たとえばプールの件などは「配慮が足らず申し訳ございません」と謝罪から入ることが重要です。

早急に変えることができないことを要求された場合には、謝罪の後に今すぐにそれを実現させることは不可能であるということを述べるようにしましょう。

基本的に、クレームへの対応は「謝罪から入る」ことが大切です。相手の意見・言い分を認めた上で、保育園の方針と違う・一人の都合で早急に変更することは不可能だということを述べましょう。ただし、あまり下手に出すぎるのもよくありません。

正しいのは自分だという意識を持っておくことも大切です。

モンペとさよならしたい! モンペが少ない職場とは?

企業内託児所など閉ざされた職場

企業内託児所や院内託児所など、限られた保護者の子供だけを扱う閉鎖された環境にある職場においては、モンスターペアレントが少ないです。

社会人ということで一定の常識があるという人も多いですし、同じ職場内にいる人間ということで、文句を言いづらいということもあるのでしょう。

そういったところでは、一般の保育園に比べてモンペがあまりいないようです。

障がい児を扱う施設

障がい児を扱う施設も、モンペが比較的少ない傾向があります。障がいのある子供の扱いが難しいのは、親が一番よく知っていることです。自分にはできない部分があるからと、面倒をみてもらっている保育士に対してあまり強くは言えないのではないでしょうか。

私立よりも公立保育園のほうが少ない

一般の保育園において、私立保育園よりも公立保育園のほうがモンペの数が少ないです。公立保育園は市区町村の自治体が行っており、保育の基準も比較的明確になっています。保護者も園の方針を理解しやすくなっているのです。

入園に関して条件を課しているところもありますし、審査があるところもあります。

私立保育園よりも入園させるハードルが高いということを考えると、私立よりも公立のほうがモンペが少ないのは納得ができるでしょう。ただし、企業内託児所など、ほかの職場と比べると、やはりモンペは多いです。

【まとめ】上手に付き合うか、さよならするか・・・

モンペのクレームやその対応方法・モンペの少ない職場について紹介しました。ここでひとつ考えるべきなのが、自分がどうしたいのかということです。モンスターペアレントと上手に付き合っていくことを選ぶのか、モンスターペアレントから逃れることを選ぶのか・・・。

前者を選ぶのであれば「謝罪や同意から入って否定すること」「下手に出過ぎない態度」を身に着けましょう。後者を選ぶのであれば、モンペの少ない職場の求人を探してみましょう。

そうやって、自分なりにモンスターペアレントとうまく折り合いをつけて仕事をしていくことが、保育士には求められます。