本来、転職活動の強力なサポートとなる転職エージェント、そして、そこで転職者のサポートにあたるキャリアアドバイザー。

しかし、運営方針からしてダメな転職エージェントもありますし、担当のキャリアアドバイザーがダメなこともあります。

「自分の転職の方向性を上から目線で否定された」「エントリーした案件と違う案件を強引に進められる」「年収交渉で頼りにならない」といった、ダメな転職エージェントやキャリアアドバイザーの話は、業界でも山ほど見聞きします。

かといって、転職エージェントを使わない転職活動はライバルに差をつけられてしまうので、使わないわけにはいきません。

数か月~半年という限られた期間で、あなたにとって理想的な転職を実現するために、ダメな転職エージェントやキャリアアドバイザーと付き合うこと自体が、時間の無駄です。

このページではダメな転職エージェントとキャリアアドバイザーを見分けるためのポイントと具体的な解決策を解説していきたいと思います。

ダメな転職エージェントには根本的な共通点がある

転職者に意識が向いていない

転職エージェント(紹介会社)は、企業のニーズにマッチングした人材を紹介することに対して、手数料を受け取るビジネスです。

したがって、転職者より企業のニーズを優先させてしまう傾向が必然的に生じますが、ダメな転職エージェントに共通するのは、転職者の意向とのバランスが取れていないという点です。

企業のニーズばかり優先して転職者に意識が向いていないのです。

立場を勘違いしている

キャリアアドバイザーは、転職者から様々な相談を受け、有益なアドバイスを提供する立場です。

しかし、ダメなキャリアアドバイザーは、この立場を勘違いし、あたかも先生と生徒の関係に立って、自分の考えの正しさを押し付けてくるのです。

では、具体的にどのような点がダメなのか。転職活動の順を追ってみていくことにしましょう。

ダメな転職エージェント・キャリアアドバイザーの7つの特徴

説教を始めるキャリアアドバイザー

まず、登録面談をする時に未だに多いのが、転職者の職歴に上から目線でダメ出しして、「こんな経歴じゃどこも転職できませんよ。

もっと、現職で経験を積んでから来てくださいね」とお説教に及ぶキャリアアドバイザー。

ときに自分の人生観まで語る当人は親切心で転職者を「指導」しているつもりのようですが、実態は完全に応募先企業の虎の威を借りている状態になっていることに気付いていません。

最初から紹介する気がないならば、エントリーした時点で断ってくれればよさそうなものですが、一期一会、“一言言ってやらなければ気が済まない”という間違った方向の使命感に突き動かされているのが特徴的です。

もっとも、良いキャリアアドバイザーも、転職者にダメ出しすることはあります。

しかし、それは転職者があくまで応募する企業の書類選考や面接に通過するためのもの。方向が全く正反対なのです。

エントリーした求人を紹介しない転職エージェント

また、登録面談の段階で結構多いケースですが、転職者が応募してきた求人案件を紹介しない転職エージェントがいます。

この背景には、

  • 他に紹介したい案件があり、そちらで紹介者を出したいので取りあえず登録だけでもしてもらいたいという思惑がある
  • すでに紹介が進んでいる他の候補者がいるが、案件をネットに出しておいた方が、登録者を稼げる

といった事情があります。中には、そもそも求人案件を取ってきていないにもかかわらず、登録者を増やしたいばかりに、あたかも求人があるかのように偽装する悪質な例もあります。

もちろん良い転職エージェントは、エントリーした求人をきちんと紹介してくれます。カラ求人を出すような非常識なことはそもそもしません。

転職者が希望しない求人を押し付けてくる

これも後を絶ちません。業績が苦しい転職エージェントにありがちな話です。

エントリーした求人も一応は紹介しれますが、「これを機会に転職の“視野”を広げませんか」などといって、興味のない求人について延々と説明してくるキャリアアドバイザー。

中には、明らかに転職者が断っているのに、「そんな消極的な姿勢ではどこからも内定は取れませんよ」などと半ば強引に応募させようとするキャリアアドバイザーすらいます。

その本心は、自分にとってより売上に結びつきやすい、内定が出やすい企業に転職してもらいたいのです。その分、転職者の意向を無視してくる分かりやすい態度がみられます。

中には、転職者より「業界」を知らないにもかかわらず、闇雲に勧めてくる無責任なキャリアアドバイザーもいます。

良い転職エージェントも、同様に他の求人案件を薦めることはあります。しかし、それはあくまで転職者の希望の範囲内であって、範囲外ではないのです。

基本的な連絡ができない

せっかく登録して企業に応募しても、その後のフォローがぱったり・・・。というケース。こちらから催促しないと、書類選考や面接の連絡が全く来ません。

はっきり書くと、あなたは後回しにされています。理由はお金にならないから。紹介手数料が取れそうな他の案件の転職者ばかりを優先しているのです。

転職紹介は成功すれば百万円単位で収入になり、成功しなければ1円にもならないという落差の大きなビジネスです。

したがって、お金にならないと分かっている転職者への態度が露骨になる転職エージェント・キャリアアドバイザーがいるのです。

むろん、応募先企業との調整がつかなくて、連絡が滞りがちになるケースは多々あります。ですがこの場合、良心的なエージェントならば事情をメールなどで小まめにフォローしてくれます。

面接日時の調整などで融通が利かない

面接日時の調整は、転職者をサポートする転職エージェントの大事な役割の1つです。

しかし、キャリアアドバイザーからいきなり、「次回の面接は○月○日○時からに決まりました。もし、来られないと応募先の心証が悪くなるので、ご対応よろしくお願いいたします。」と選択の余地のない連絡が来るようなことがあります。

実は、役員面接のであっても、最初に面接NGの日時を、予め転職者側から出しておくことで、キャリアアドバイザーと応募先企業の人事部の担当者が、役員の都合を調整し、不都合な日時での面接を回避することが可能な場合が多いのです。

心証も特別悪くなることはありません。キャリアアドバイザーは、自分の心証が悪くなるのではないかとおそれているので、転職者のニーズを踏みにじるのです。

強引に内定承諾を迫られる

転職活動の終盤、内定が出始める段階になると、転職者としては、出来るだけ多くの内定先から入社する企業を選びたいもの。

ところが、転職エージェント側からすると、もし、他の転職エージェントが紹介して内定した企業に入社されたら、これまでの苦労が水の泡。そこで、自分が紹介した内定先企業に入社することを、全力で勧めてくる人が出てきます。

中には、「せっかく内定をもらったのだから、承諾しないのは相手にも失礼だ!このタイミングではもう断れない!」と半ば脅しともとれるところも。

もちろん、良心的な転職エージェントやキャリアコンサルタントも、自分が紹介した内定先企業に決めてもらいたい気持ちは同じです。しかし、それは転職者の意思を尊重したうえでのこと。

不本意な転職を決められても、それが原因ですぐ辞められてしまうようでは、転職エージェントとして仕事をした意味がありません。

年収交渉に協力してくれない

年収交渉は、転職活動の終盤でキャリアアドバイザーにとって最も大きな仕事の1つですが、これをサボる担当者も中にはいます。

内定先企業との年収交渉がこじれ、企業の心証が悪くなったら、今後は自分に求人を出してくれなくなるのではないかとおそれているのです。

一方、良い転職エージェントは、転職者の経歴やスキルにふさわしい年収を実現することが重要だと考えます。

また、両者にカドが立たないように年収交渉のコミュニケーションを円滑に進めることが上手です。結果として、誰にでも納得感のある転職を実現させられるのです。

対応策は2つしかありません。

ダメなキャリアアドバイザーを変えてもらうか、転職エージェント自体を退会するかです。

方法はいずれもシンプルです。キャリアアドバイザーを変えてもらうには、上司を出してもらってクレームを伝え、交代を要請します。退会する場合も同様の手段で十分でしょう。

ただし、キャリアアドバイザーを変えてもらうことが有効な転職エージェントは、大手に限られます。

キャリアアドバイザーの数自体が数名というレベルの中小の転職エージェントでは、変えてもらったとしても大きな変化は期待できないでしょう。

退会後に個人情報まで削除してもらいたい場合、多くの転職エージェントでは個人情報の担当窓口を登録時に教えてもらえますので、その窓口で要請すればOKです。

大事なことは、おかしいと感じたらクレームは早めに出すことです。

転職活動が進展し、内定が出るかもしれない段階になってからクレームを出すと、これまでの転職活動がムダになってしまいかねません。

不信感や違和感は自分の中で抱え込まないようにして注意しましょう。

転職エージェントなんて、星の数ほどある

最後に元・転職エージェントの社員として毒を吐きます。本当に思ってることを書かせてもらいます。

転職エージェントなんか星の数ほどあります。

営業力に差がなければ、どこでもだいたい同じような企業を紹介してもらえますので、ダメな転職エージェントはどんどん切って、安心できる転職エージェントだけに登録を絞ってください。

まず一番最初に登録するのは、定番中の定番、『リクルートエージェント』がおすすめです。とりあえずはここだけで十分だと思います。

名前も聞いたことがない・実績もよくわからないような転職エージェントにあえて登録する必要はありません。

また、以前、転職者から「転職エージェントとトラブルを起こすと、ブラックリストに載って同業者に出回ったりしませんか?」と聞かれたことがありますが、このようなブラックリストは全く存在しませんし、心配することは全くありません。

転職エージェントからすれば、他社でトラブルがあった転職者が移ってくれるのは、むしろチャンスです。自社で紹介に成功すれば手数料が入るのですから。

転職エージェントは、基本的には企業の味方です。しかし、転職者であるあなたと協力し合わなければ、成功しないビジネスなのです。

ダメな転職エージェント・キャリアアドバイザーとはさっとサヨナラして、理想的な転職へ向かっていきましょう。