厚生労働省が実施している雇用動向調査について、最新のデータである平成27年雇用動向調査結果によると小売業の離職者は前年より10万人以上も増加しました。

スーパー・コンビニ店員といった小売業の仕事が大変であると感じ、転職したいという希望を持つことはおかしなことではないのです。

労働時間が長時間に及ぶことが多く、座る余裕もないといったことから身体的な負担は少なくありません。

この記事ではどういう道へ向かうことを考え、どのようなことを意識してあらたな職を探すことで転職活動が成功を収めるのかについて探っていきます!

こんな理由で辞めてOK?スーパー・コンビニ業界からの転職事情

スーパー・コンビニ業界で働いていて、職場や仕事への不満を持つようになる理由はさまざま。ただ、だからと言って安易に転職を考えて良いものかと悩んでしまうことは致し方ありません。

そこで、実際に転職を果たした人たちがどのような理由で前職を辞めているのかを具体的にチェックしていきましょう!

勤務時間の問題

スーパーマーケットやコンビニエンスストアといった職場で働くスタッフは、勤務シフトに従って行動しています。

本来であればそのシフトは遵守されるべきであるのですが、正社員は現場の忙しさやスタッフの欠勤状況などに応じて率先してフォローに入らなければなりません。

結果として長時間勤務が当たり前のようになり、シフトの変更や休日出勤が頻繁に発生するなどプライベートがままならないほど勤務時間の膨らむ例が多々あるのです。

自分の時間が犠牲になっていくような強迫観念から、違う世界で働きたいという思いを強くして転職する人が多くいます。

身体面の問題

スーパー・コンビニ店員の仕事をしていると、店舗へ出ている間は基本的に立ちっぱなしということになります。

建築業や運送業ほどの力仕事をするわけではないのですが、ただ立っているだけであるとしても足腰が受ける疲労は少しずつ蓄積していくもの。

筋肉痛で済めば良い方であり、何年も働いているうちに慢性的な疾患を抱えてしまうことが少なからずあるのです。

実際に、次のような症状が現れている人は少なくありません。

  • 肉離れ
  • 下肢静脈瘤
  • 坐骨神経痛

身体が壊れてしまうのではないかという不安にさいなまれ、身を守ろうとして転職を決意することはやむを得ないでしょう。

休日の問題

週末や祝日は小売店への来店者がもっとも多くなるため、スタッフは全員出勤となることが一般的。

つまり、平日に休日を設定されることが通常であって家族や友達との予定を立てようとしても思うようになりにくいのです。

ゴールデンウィークや年末年始、お盆なども例外ではなく時期を外して交替で休みを取ることが当然に行われています。

独身であるうちはさほど気にならないとしても、特に既婚者の間ではカレンダー通りの休日を望んで別の業界へ転職しようと気持ちを固める人が少なからずいます。

スーパー・コンビニ店員からの転職活動のポイント

スーパー・コンビニ店員からの転職を志すにあたっては、今まで働いてきた中で何を変えたくてあらたな職場を探そうとしているのかを常に念頭に置いておきましょう。

転職先へ希望する条件について妥協しない姿勢を持ち続けていないと、転職後に再び不満を溜めてしまうことになりかねません。

休日体系に注目する

スーパーマーケットやコンビニエンスストアから転職しようとしている人の多くが希望しているものは土曜日、日曜日の休日です。

最初から土日休みの職種に注目するのであらば、目指す職場はおのずと絞り込まれるでしょう。

暦通りの休日体系が一般的な職としては、次のようなものが挙げられます。

  • 公務員
  • 法人営業職
  • 一般事務職
  • 企画職
  • 研究職
  • IT関連職

労働条件全般を重視する

小売の仕事では、激務に追われて疲弊してしまい何とかしたいと転職活動に取り組む例が多くあります。

この場合は、最低でも残業や休日出勤があまりない職種にフォーカスして転職先を見つけたいところです。

比較的残業時間が少ない職としては、次のようなものが挙げられます。

  • 一般事務職
  • テレフォンオペレーター
  • 受付
  • 通訳
  • 秘書
  • 品質管理職

ブラック企業に注意!

スーパー・コンビニ店員として過酷な現場で勤務していた場合、職場環境に関する感覚は「麻痺」している可能性があります。

そんなときにブラック企業へ転職してしまうと、まさに「ブラック」な環境に疑問を持たず働いてしまう危険があるのです。

「ホワイト企業」を知っておく

小売の現場でずっと長時間労働や休日出勤が日常茶飯事だったという場合は「ホワイト企業」、すなわち社員にやさしい企業とはどのようなものであるのかがよくわからないケースもあります。

求人をチェックして良い条件の企業を見つけるためには、働きやすい職場の条件について知っておくことが必要。

ホワイト企業に見られる労働条件面の傾向がいくつかありますから、高望みということではなく意識したいところです。

年収の高さ

ホワイト企業は会社が社員によって成り立っている、利益を最大限社員へ還元したいと考えています。

その姿勢が、仮に仕事が多忙であるとしてもそれに見合った高額な給料やボーナスというかたちになって反映されているのです。

こういった環境は大企業でなければ実現し得ないイメージもありますが、そういったことはありません。

2015年から開催されている「ホワイト企業大賞」では、必ずしも全国的に知名度のある企業が表彰されているわけではありません。

福利厚生の充実ぶり

ホワイト企業については、収入面の満足度だけでなく福利厚生に関しても充実ぶりが目立っています。

入社と同時に各種の社会保険へ加入することはもちろん、手当の多様さやたとえば通勤手当は交通費がいくらになろうと全額支給されるなど金額の高さなども特徴的。

そのほかにも、プライベートで旅行などの際に提携関係がある施設を安価で利用することができるなど内容は多岐に渡ります。

なお、福利厚生の一環として社員旅行をはじめとする社内行事があっても参加が強制されるようなことはありません。

休暇の充実ぶり

土曜日や日曜日、祝日が休日となることはもちろんホワイト企業では社員のことを考えてさまざまな休暇制度を独自に設けています。

以下、一例です。

  • リフレッシュ休暇
  • バースデー休暇

制度があるだけでなく有給休暇の取得率は高いなど、休暇を取りやすいよう業務上の負担を軽減するサポート体制も万全のものになっています。

女性が働きやすい

ホワイト企業では産前産後休暇や育児休業制度をしっかりしたものにして、女性がライフステージにかかわらず働き続けやすい環境を整えています。

休業期間を経て復職するにあたっても、スムーズな現場復帰が可能となるよう支援する体制が整備されています。

ブラック企業を見極める

スーパー・コンビニ店員からの転職先を探す上では、ホワイト企業の特徴を踏まえた上で求人情報の内容について吟味する必要があります。

「働き始めてみてわかった」という話がよく聞かれますが、募集の段階からある程度判断することのできる要素はあるのです。

年間の休日日数

ブラック企業といえば休日の少なさがひとつの特徴であり、カレンダー通りに休みたいという場合には年間休日について「120日以上」とされていることがひとつの目安となります。

年間で土曜日と日曜日を合わせて104日となり、祝日は土曜日と重複してカウントされない場合を考慮して15日前後。

そのほかに、夏休みと年末年始がそれぞれ5日前後の休暇になることも併せて確認しておきたいところです。

福利厚生の内容

小売業の企業は、業務内容こそ激務であっても社員の福利厚生は制度として整えていることが一般的です。

社員を酷使して「使い捨て」にすることすら厭わないブラック企業では、そのあたりをまったく考えていないと言っても過言ではありません。

一例として、次のようなことが実際にあります。

内容 対応
社会保険 職場の健康保険がない、雇用保険への加入がない
手当 交通費や住宅手当の支給がない、入社にあたり自費でオフィス近隣への引っ越しを要求する
休暇 各種休暇の取得実績がない
社内行事 積立金が本来の目的に使用されていない

未経験の仕事に挑戦する

スーパー・コンビニ店員として働いていると、毎日決まった業務に追われて異業種への転職に役立つスキルが身につかないイメージ。

ですが、異なるフィールドへの転身を見事に果たして活躍してきた人たちはたくさんいます。

前職での経験を踏まえてどのような仕事であれば将来の可能性が見込まれるか、いくつかご紹介しましょう。

人事部門への転職可能性

スーパーマーケットでスタッフの採用や教育にかかわっていた場合などは、一般企業の人事畑で経験を活かすことが可能です。

元より接客の仕事でコミュニケーションスキルは磨かれていますし、後進の指導に関するノウハウも身についています。

ずっと小売の現場にいたということであればオフィスでの勤務自体が未経験となりますが、職場の雰囲気に慣れていきながら経験をベースとして存在感を見せていくことはできます。

スーパーでは将来的なポストを考えるにも限界があるものの、相応の規模がある企業であればキャリアアップをじっくり考えることができるでしょう。

営業部門への転職可能性

コンビニやスーパーの店舗でお客さんに対応し続けてきた経験は、営業の仕事に活きるものです。

接客対応はもちろん、問い合わせやクレーム処理などさまざまな場数を踏んできたことがいろいろな人に会う営業活動への度胸へとつながります。

業界の専門知識は仕事を始めてから勉強していかなければなりませんが、小売業での接客スキルを発揮してまずは人間としてクライアントからの信頼を得たいところ。

どうしても失敗してしまう場面はありますが、人間力でカバーしながら営業マンとして成長していくことができます。

事務部門への転職可能性

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店で販売や接客にたずさわった経験は、事務分野の仕事と結びつかないように思われます。

ですが、たとえば電話対応や来客対応の仕事をするにあたってお客さんに対応してきたやわらかな言葉遣いや物腰は適しています。

つまり、一般事務職のほかテレフォンオペレーターなどの仕事に対しても適性があることになるのです。

事務作業につきもののパソコン作業についても、スーパーやコンビニの正社員であれば各種の報告書類や会議の資料などを作成しなければなりませんからスキル面で問題はないでしょう。

まとめ

スーパー・コンビニ店員としての仕事に対し、さまざまなストレスを抱えている人は少なくありません。

激務の業界として代表格のように挙げられる小売業からの転職を考えるにあたっては、疲弊してしまった心身をリフレッシュさせたいところ。

社員にとって働きやすい職場環境を追求している企業」を第一条件として、そこから業種や職種を絞っていっても良いでしょう。

大変な現場で勤務してきた経験は、たとえ未経験の仕事であっても活きるものになるはずです。