[PR]

キャリアアップ転職は、やみくもに大手企業を狙う、人気の職種を狙う、年収の高い求人に応募する、といった方法では成功しません。

キャリアアップは偶然の産物ではないのです。

キャリアアップするにふさわしい人が、縁があったり、周囲のサポートを受けられたりして、キャリアアップを果たすのです。

なるべくしてなる、という結果を生み出すための普段の仕事での努力はもちろん、転職活動においても工夫が必要です。

このページでは、キャリアアップ転職を成功させるためのポイントや転職成功事例を紹介していきたいと思います。

キャリアアップ転職の大まかな流れ

自己マーケティング

まず、自分に合ったキャリアアップのニーズがあるか、しっかり調査することが大切です。

ここでは、自分の希望の業界、企業、職種、ポジションで、求人件数がどの程度存在するか調べてみます。

結果、求人件数が少なかったりした場合は、条件を変えて調べ直し、求めるキャリアアップの条件を調整しましょう。

調べる方法としては以下のようなものがあります。

  • 転職サイトで実際の求人を見る
  • 転職エージェントのコンサルタントに相談する

転職エージェントの方が専門家の意見を聞けるうえに、そのままの流れで転職活動に移行しやすいのでオススメです。

会社選びと分析

自己マーケティングが終了したら、候補として出てきた求人企業の中から、応募する企業を選ぶ作業です。

ここで重要な視点がマッチングで、自分の希望するキャリアアップが実現するか、その確度の高さという観点から、優先する志望先を順位づけしていきます。

同時作業で、志望先が具体的にどのような求人をニーズとしているか、しっかり分析しましょう。

ここでも、求人情報の検索ほか、転職エージェントへのヒアリング等で確認していきます。

書類作成(履歴書・職務経歴書)

段取りを全て済ませて、いよいよ書類の作成です。

自己マーケティングと会社選び、分析を通じて、求人企業のニーズを十分把握していると思いますので、それに合わせた書類を作成していくだけです。

この時、重要な点は、自分の業務経験を①その業務だけに活かせるスキルと②キャリアアップに活かせるスキルを分けて書くことです

②がキャリアアップ、キャリアチェンジに活きることはもちろんですが、前にも述べたように、どんな仕事でも好き嫌いなくきちんとやり切る姿勢を評価してもらううえで、①も疎かにしてはいけません。

実際の転職活動の各場面で気をつけたいポイント

紹介・応募段階

応募段階で重要な点は、求人企業の「攻略プラン」を練ってから応募することです。書類は出したら、後戻りが効きません。

面接で話すことと一貫性を持って説明でき、それが求人企業に「響く」内容になっていることを今一度確認しましょう。

また、履歴書、職務経歴書に加えて、志望動機書を書いて送った方が有効な場合もあるでしょう。熱意は見せられるに越したことはありませんので、時間があれば準備するべきでしょう。

面接段階

面接は、キャリアアップ転職の最大の山場ですが、実は、面接前の準備で90%の勝負はついています。

自己マーケティング、分析と対策をしっかり練ってきたあなたは、基本的には、それらをそのまま面接の場で持ち込めば良いはずです。

後に残された問題は精神面だけです。このとき、ヒューマンスキルをいかんなく発揮することが大事です。

ヒューマンスキルの発揮に自信がない方は、第1志望の面接前に、練習として滑り止めの企業の面接を組みましょう。

何事も練習なしに上手くなる人はいません。

条件交渉の段階

条件交渉は、キャリアアップ転職の最後の大きな「ツメ」です。ここを間違えると、全てが台無しになってしまいます。

また、お互いのコミュニケーションのミスが一番おこりやすいフェーズでもあります。

ここでは、自分のキャリアアップの希望を率直に伝えて、その希望が実現できるかどうかを明確に確認しましょう。

時には、「マネージャーとして入社するのではなく、あくまで候補者としてスタッフ採用したい」という打診を受ける可能性もあります。そうした場合は、そのキャリア実現の確度と、どのようにすれば昇進されるかを明確にします。

タイプ別:キャリアアップ転職成功事例

大手企業へのチャンスを掴んだケース

私が携わった転職例では、30代の方で、中小の広告代理店から大手の広告代理店へ転職を果たした方がいました。

中小の広告代理店では、新聞、テレビといった、様々な媒体の広告プランニングを経験しており、幅広い業務知識とメディアミックスの広告戦略の立案ができる方でした。

CMプランナーとしての経験を活かして、大手広告代理店で、ナショナルブランドと呼ばれる大企業のCMに携わる仕事へステップアップを果たしたのです。

このケースでは、中小ならではの経験業務の幅の広さやスピード感を活かした仕事の成果を面接で強調して、大手企業でより大きな仕事に携わることに成功する、といったことが考えられます。

専門性を高めたケース

IT企業の一般的な経理事務だけを経験していた方で、決算や財務諸表の作成、税務申告に携われるように、セミナーや研修の受講、自主的な勉強を通じて業務知識を仕入れる、といった取り組みをしている方がいました。

このケースでは、実務で十分実績を積み重ねるだけではなく、業務外でも研鑽を積むなど、よりレベルの高い業務に、いつでも応えられる能力を準備していることを面接で説明できなくてはなりません。

マネジメント性を高めたケース

私が担当したのは、住宅用不動産の20代の営業担当者が、営業マネージャーへのキャリアアップを果たしたケースです。

マネージャーとして求められる能力は、新規顧客の開拓、商談、クロージングといった、一メンバーとしての営業の仕事の流れを把握しているだけではなく、組織として成果を出すための問題意識を持って仕事を取り組んでいること、会議など組織で動く場でリーダーシップを発揮していることを面接で説明できなければなりません。

そのためには、営業チーム全体が成果を出すための効率的な組織作り、マイルストーンの置き方はどうすれば良いのか、といった、具体的なアクションにまで落とし込めるような「組織を動かす問題意識」を常に持っていなければなりません。

グローバルな仕事を得たケース

私が担当したのは、40代で国内系メーカーのエンジニアから外資系のテクニカルディレクターへの転職したケースです。

グローバルな仕事のチャンスを得たケースでは、語学力だけではなく、多様な文化に対する理解力が必要です。

この理解力とは、社会習慣・ルール・マナーといった意味にとどまらず、組織体制、ビジネスの進め方、コミュニケーションの取り方、その背景となっている価値観、といったところまでを幅広く理解し、そして適応する力を含み、それが数か国にまたがる例も珍しくありません。

資格を取ってキャリアチェンジを果たしたケース

20代で金融系SEだった方が、難関資格の司法書士試験に合格して、大手法律事務所へキャリアチェンジを果たしたケースでは、もともと金融業界に明るかったため、金融機関の顧客の多かった法律事務所への転身を果たすことができました。

後述するように、キャリアアップに資格は必ずしも有効な武器とは限りませんが、このように、誰でも取れるわけではない難関資格であれば、キャリアアップのパスポートにすることが可能です。

キャリアアップ転職に成功する人に共通するヒューマンスキル

転職エージェントとして上記のような方々をサポートしてきた実体験からいいますと、キャリアアップ転職に成功するタイプには、次のようなヒューマンスキルの共通点があります。

  • 普段からマナーが良い、習慣になっているので緊張していてもボロが出ない。
  • チャンスを前に固くならない、面白がれる。
  • 一生懸命やることを照れない、本気になれる。
  • 失敗は必ず次につながるという前向きさがある。
  • 変にへりくだったりしない、プロとして堂々としている。

これらのスキルに共通するのは、人間として「ぶれないもの」を持っている、ということが分かります。

キャリアアップ転職にふさわしい実力とは

そして、キャリアアップを果たすには、それにふさわしい実力が備わっていなければなりません。その「実力」とは、どのようなものでしょうか?

キャリアアップの基礎は「普段の仕事」

どのようなケースで転職しようと、キャリアアップ転職を果たす際に、一番重要な点は、普段の業務内容の経験が充実していることです。

日本の転職市場では、キャリアアップ、キャリアチェンジ、どのようなタイプでの転職であろうと、ウエイトを置かれて評価されているのは業務経験です。

たとえ、全く異なる職種へ、キャリアチェンジの転職を目指している場合でも、現在の仕事に積極的に取り組み、成果を出してきたことをしっかり強調しましょう。

仕事の食わず嫌いがなく、陰日向なく仕事に打ち込む姿勢を見せることは大事です。

もし、きちんと見せておかないと、面接の場で、「この人は好き嫌いで仕事を選ぶタイプだ」というつまらないレッテルを貼られかねません。

そこで、キャリアアップ、キャリアチェンジを自在にできるためには、普段の仕事において、「今、取り組んでいる仕事は、他にも応用できないか」「今、感じている問題意識は、自分がマネージャーになったらどう解決できるか」といった想像力を持っていることです。

自分の経験やスキルを他の職種やポジションに「つなげる」ことができないか、発想と問題意識を持つことを大切にすべきです。

資格の取得は有効?

資格は一見、キャリアアップ、キャリアチェンジのパスポートになるかのような誤解が広まっています。

しかし、私の経験では、前に述べたような難関資格を除き、一般的に誰でも取れるレベルの資格はあくまでキャリアアップ、キャリアチェンジの補助であって、資格そのものがパスポートにはなりません。

ベースとして、豊富な業務経験と応用可能な業務スキルがあって、初めてその補強としての資格の有効性が認められると考えるべきでしょう。

もちろん、目標とするキャリアの標準的な知識を習得するために、資格を取得することは無駄ではありません。

しかし、資格を取ることだけが自己目的化したり、資格を取ったことで満足したりしないよう注意しましょう。資格は、実務に落とし込めてこそ活きるという意識を持ちましょう。

講習・セミナー・研修への参加は有効?

資格以上に、キャリアアップ、キャリアチェンジの補強とすることが難しいのが、講習、セミナー、研修の受講履歴です。

第三者が能力を認定している資格と違い、受講しただけで実力が伴っているか証明しづらいところがネックです。

心配な点は、こうした受講歴を職務経歴書に書いた場合、アピールになるどころか、「書くことが他にないから、こんなことまで書かれているのではないか?」と勘繰られることです。

もちろん、研鑽は積むに越したことはありませんから、講習、セミナー、研修等は受けても無駄ではありません。

ただし、それは職務経歴書や履歴書で強調するためではなく、面接の場で専門用語や業界用語が出ても慌てずに済むように、専門的な話についていけるようにするものだと捉えるのが現実的でしょう。

まとめ

キャリアアップに妥協したくないならば、ポイントは次の2つです。

  • 勝負は事前の準備で大半が決まる。入念な準備をする
  • 自信を持って転職先と交渉できるだけのロジックと精神力を持つ

転職者のほぼ全員が、できるならキャリアアップしたいのです。

厳しい競争を勝ち上がるためには、なるべくしてなった、と自信を持っていえるだけのことをする必要があります。

この関門を突破すれば、あなたには新しい可能性が広がります。キャリアアップにはそれだけの価値があるのです。ぜひ頑張っていただきたいと思います。