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「介護施設ってどんな仕事なの?」
こんな疑問をもつ理学療法士は未だに少なくないのではないでしょうか?
私の周りの理学療法士も、なんとなくはわかっても具体的な仕事内容はイメージつかない人が多いです。
多くの理学療法士が医療施設で働く現状で、介護施設での仕事はまだまだ未知なものかもしれません。
今回はしっかり介護施設での理学療法士の仕事をイメージできるように、私が介護施設で実際に働いている内容も踏まえて、介護施設で働く理学療法士の仕事内容を紹介していきます!
介護施設で仕事内容に違いはあるの?理学療法士が働く介護施設とは
仕事内容を細かく見て行く前に、理学療法士が働く介護施設について紹介していきます。
ただ、単純に理学療法士が働く施設を列挙するだけなら、理学療法士協会のサイトでも見てもらえればいいので、省略しますm(_ _)m
みなさんが知りたいのは、「ぶっちゃけ介護施設の種類によっては働きにくいんじゃないか?」とか「施設の種類によってやりがいがないんじゃないの?」といったとことでしょう。
ということで、しっかりぶっちゃけていきたいと思います(笑)
一言で言うと、施設によって働き方はかなり違います!
介護施設の中でも、理学療法士などのリハビリ専門職の人員が必須かどうかで、かなり働き方が異なるのです。
では質問です。
リハビリ専門職の配置が必須の施設はどこでしょう?
それは、介護老人保健施設です。
私も実際に働いていますが、介護老人保健施設、略して老健はリハビリテーションを中心的なサービスに位置づけていますので、所属しているリハビリスタッフも多く、病院に近い形でのリハビリ業務を行うことができます。
では、他の施設はどうでしょう?
特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者専用住宅などの介護施設では、理学療法士などは必須の人員基準には含まれていません。
このような施設では、老健に比べて転職を考える際に注意する点がいくつかあります。
まず一点目は、一人職場の場合が多いということです。
そのような施設で働く場合は、リハビリに関する業務を一身に背負うことになります。
かなり経験年数の長いベテランの理学療法士はいいかもしれません。
しかし、経験の浅い理学療法士がそうはいきません。
一人で悩んで、抱え込んでしまい、挙げ句の果てに止めてしまうという話をよく聞きます。
もう一点注意すべきポイントは、リハビリスタッフの立場が低いことがあるということです。
リハビリスタッフを必須の人員基準としていない以上、リハビリサービスは付属的な位置づけになっていることがあります。
メインのサービスは介護サービスですので、介護福祉士や看護師の方が中心となっていることが多いです。
そこで、他職種とうまく連携が取れなければ、「居場所がなくなってしまった…」なんて話も少なくありません。
もちろん、このようなリハスタッフが少ない介護施設で、施設全体のリハビリサービスを統括し、他職種からも信頼される立場になれば、この上なくやりがいをもって仕事ができるでしょう。
しかし、自分自身がそのような働き方ができるかをしっかり考えて転職しなければ、後で痛い目を見てしまうので注意しましょう!
以上のように介護施設でも、施設によって働く内容に違いがあります。しっかり理解して求人を選ぶようにしましょう。
介護施設の仕事内容は連携が命!謙虚な気持ちが必要です
私の経験からも、多くの理学療法士からの話を聞いても、介護施設の仕事内容で一番大事なことがあります。
それは連携です!
「いやいや連携なんて今更当たり前でしょ…」
なんて思ってますよね?
でも、介護施設では連携の仕方が大事なんです!
3つ具体的な例を出しながら、仕事の内容をしっかりイメージしてもらいたいと思います。
<case1>病院での経験で他職種に指示!そこからなんかスタッフの態度が冷たい…
病院で10年の経験があるAさんは、ある入所者のリハビリプログラムを施設の介護福祉士に指示しました。
しかし、うまく浸透していなかったので、病院で培った知識を元に、細かく時間を設定したり、専門的な言葉で運動の必要性を熱心に伝えました。
しかし、それからというもの、スタッフからの態度は冷たく感じ、なにか連携が取りづらく感じ始めました。
まず、一つ目のケースです。介護施設では、介護福祉士や看護師が24時間入所者の介護を行っています。
その中で、リハビリサービスはもちろん重要で、必要なことです。
しかし、それを実践していく上で、利用者様の状態はもちろん、他職種の介護業務の流れや忙しさ、理学療法士との専門性の違いを理解することが必要になります。
他職種にリハビリサービスに関してしっかり理解してもらうよう、謙虚な気持ちを持って依頼しなければ、Aさんのようになってしまうでしょう。
理学療法士としてリハビリをしっかり実践!でもなかなか結果が出ない…
理学療法士のBさんはリハビリに関しては専門職である自分が主導で実施していこうと必死で個別リハビリを行っていました。
在宅復帰を目標にリハビリをしていましたが、なかなか状態は上がらず、いつの間にかリハビリの頻度が制限されてしまい、在宅復帰が難しくなってしまいました。
介護施設では、病院などと比べて理学療法士が個別に関わる時間がかなり制限されています。
その中で、個別リハビリを実践するだけでは、もちろんリハビリの効果が出ません。
そこで、重要なのがいかに他の職種にリハビリを実践してもらうかです。
そのために連携が重要なのですが、日々の忙しい介護業務の中でリハビリをしてもらうことはそう簡単なことではありません。
ここでも、謙虚な気持ちで、まずは理学療法士自身が介護業務に携わるのも一つの手段です。
そこから、自立支援の視点を持った介護方法を行い、みんなで生活の中でリハビリを行う雰囲気を作っていくことが重要になります。
ベテランスタッフと口論に!自分は理学療法士として正しい事を言ったのに…
クリニックから転職したCさんは、リハビリの必要性をわかってもらおうと、他職種にリハビリの方法を伝達していました。
しかし、そこにベテランスタッフがきて、忙しい中でそんな事を行う暇はないという事を言われました。
そこから、納得できないCさんはベテランスタッフに意見して、口論になってしまいました。
結構これに近いようなことは多いです(笑)
正論を言ってももちろん悪いことではないですし、必要なリハビリはしっかり行っていかなくてはなりません。
そのために、常日頃から他職種と良好な関係を作り、持ちつ持たれず、互いの専門性を尊重しながら、業務に当たっていく必要があります。
つまり謙虚な気持ちが重要なのです!
「理学療法士だからリハビリについては意見させない」なんて考えは言語道断です。
みんなで考え、みんなで実践していくという考えを常日頃から持つようにしましょう。
介護施設ではリハビリスタッフの数に注意!常に謙虚な気持ちで連携を図りましょう
いかがでしたでしょうか?
今回は、ありきたりなリハビリ業務の説明より、実際の仕事がイメージしやすいような内容を紹介しました。
介護施設は、医療施設とはかなり雰囲気が異なります。
他の職種とうまく連携が取れれば最高に面白く働けます。
いきなり一人職場へ転職は厳しい可能性があるので、興味のある方は、事前に転職サイトに登録するなどして、しっかり情報収集するようにしましょう!