[PR]
24時間体制で宿泊客の対応に励む旅館従業員の仕事は、表向きの華やかさとは裏腹に辛いことがたくさんありますよね。
世の中の人が羽を休めるためにある施設だからこそ、おもてなしの心は忘れたくない…でも、長時間勤務に重労働でさすがに辞めたい!と思う人も多いのではないでしょうか。
実際に旅館従業員として働いている人にも、共通の悩みがあります。
その悩みと、旅館従業員の転職先に適している仕事とは何かについて紹介します。
旅館従業員を辞めたい人の悩み・理由
高卒・専門学校卒でも就職がしやすいという間口の広さが魅力で、旅館従業員として働き始める人は多いですよね。
でも、実際に働いてみると、宿泊客側からはわからなかった“ウラ舞台”に嫌気がさしてしまう人がたくさんいます。
悩み1:朝5時から夜の10時まで!昼休憩なしの時もある長時間労働がキツい!
旅館従業員の仕事で最も多くの人が感じている悩みが、勤務時間の長さでしょう。
朝は朝食を出す準備から始めるために、早朝5時に出勤。
これが女性なら、着物の着付けがあるので4時には出勤しなくてはいけないから、睡眠時間がとれなくて大変ですよね。
朝食やチェックアウトの手続きが一通り済んで、昼に客足が途絶えたら休憩…かと思いきや、日帰り入浴客にお膳がつけば、また「昼出し」の要員として仕事が入り、休む時間もありません。
昼出しが終われば今度は3時のチェックイン開始でバタバタ…。
結局落ち着けるのは夜の10時頃なので、若い旅館従業員ならまだしも、ある程度年齢を重ねた旅館従業員は音をあげてしまう人が多いのも当然です。
悩み2:サービス業の宿命?休みがなくて、しかも不規則
サービス業の中でも宿泊業である旅館従業員は、一般の人が休みの土日や祝日、お盆や正月がむしろ書き入れ時で、特に若い旅館従業員は休みを取りにくいですよね。
旅館従業員が仕事を辞めたいと思うのは、家族や友達・恋人と休みが合わせられないときではないでしょうか。
書き入れ時には、月に3日休みがあればいい方で、20連勤も当たり前の世界。
ただでさえ少ない休みなのに、休みは突然決まって、しかも当然平日だから、家族と過ごしたくても、友達と遊びたくても、休みが合わずに結局1日中たまった疲れが押し寄せて寝てしまう…旅館従業員あるあるですよね。
悩み3:長時間の重労働なのに年収が低すぎる
こんなに長い時間働いて、休みもないのに、なんと旅館従業員の平均年収は250万円。
昼出しはそもそも昼休憩に働いているんだから、時間外手当が出て当然なのに、手当もない。着付けにかかる分の早朝出勤にも手当がつかない。
へとへとになって通帳を開いたら、記帳されているあまりに低い年収を見て「これしかもらえないんだ…」と、余計にぐったりしてしまいますよね。
しかも旅館従業員には昇給試験もなければ明確な評価基準もないため、マネージャーなどの役職につかない限りは、ずっとその年収のまま…という待遇でますます辞めたい気持ちが高まるのではないでしょうか。
悩み4:頭を下げない日はない!クレーム対応でストレス爆発寸前
旅館の温泉の清掃が不行き届きだった!
プランでは夕食部屋出しと書いてあったのに実際は会場食だった!
…などなど、旅館は毎日絶えずクレームの来る場所です。
宿泊客の多くは「完璧」を求めてやって来て、「高いお金を払っているんだから、不快な思いをさせたら許さない!」くらいの勢いでクレームをつけてきます。
そのたくさんのクレームに対応するのは、ほとんどが旅館従業員の仕事です。
清掃も、プランのミスも、ほとんどがクレームを受けた旅館従業員の仕事ではないのに、めちゃくちゃに人格否定されることもあって、ホントに泣けてきますよね。
「私のミスじゃないのに!」
と思いながらも、旅館を代表して毎日頭を下げ続けるうちに、自分の存在まで否定しそうになりませんか?
「旅館従業員を辞めたい!」から始める転職活動
休みなし、長時間労働、低賃金、高ストレス…辞めたいと思う要素が多い旅館従業員。
でも、「旅館従業員を辞めたい」と思ってから、どんなところへ転職できるのでしょうか。
他の旅館に転職するならココに注目!
今現在勤務している旅館の営業方針や人間関係に悩んでいて、辞めたいと考えているなら、
まずは同じ旅館従業員として勤務できる、今とは違う旅館を探してみましょう。
働きやすい旅館を見つけるには、いくつかのチェックポイントがあります。
旅館従業員の数が多い旅館
大きな旅館ほど旅館従業員の数も多くなっていきますが、キャパシティがそれほど多くないのに旅館従業員に余裕のある旅館は、一人の旅館従業員が持つ仕事の数が少なくて済みます。
温泉街で3番手・4番手あたりの大きさの旅館で、従業員数が10名を超えていれば、休みが月に3日しかない…という事態は避けられるでしょう。
お膳付きの日帰り入浴がない旅館
旅館も経営を維持するために、昼の閑散時間帯を埋めようとお膳のついた「日帰り入浴プラン」を提供するところが増えています。
でも、昼出しがなければ昼休憩を使って体を休めることができます。
旅館のホームページや、予約専用サイトを閲覧して、御膳付きのプランがない旅館を選びましょう。
旅館とは違う業種・職種に転職するならココがおすすめ!
配膳の技術を活かせる!定休のある料亭の接客サービススタッフ
旅館従業員が業務をこなす中で自然と身につけていく配膳の技術を活かして、宿泊業から飲食業に転職するという選択肢があります。
料亭なら勤務時間も決まっていて、旅館のように24時間営業ではないため、疲れもたまりにくいでしょう。
しかも料亭には定休日がありますから、旅館のように年中無休ではなく、シフト制でも休みは必ず取得できます。
「ありがとう」と言われる仕事ができる!無資格でもOKな介護職員
旅館従業員として勤務してきた人で、特に持っている資格がなくても、「ありがとう」と言われる仕事に転職できます。
それが、デイサービスなどの介護職員です。
介護福祉士がないと介護の仕事はできないんじゃ?と思う人も多いと思いますが、施設の種別によっては、無資格で介護職員になることも可能です。
将来的には資格取得支援制度を使って資格をとれば資格手当ももらえるという、高齢化社会では需要のある仕事ですから、求人もたくさん出ていて転職も決まりやすいのが魅力です。
もう肉体労働はしたくない!という人はコールセンタースタッフもおすすめ
旅館従業員で布団の上げ下げ、配膳、掃除など、とにかく体を動かす仕事ばかりで、もう辞めたい…。
そんな人には損害保険、IT関連のコールセンタースタッフになるという選択肢があります。
基本的に1日電話対応となるため、肉体労働とはサヨナラできます。また、問い合わせのあった質問に答えるという業務内容なら、クレームとも関係なく働けます。
必ず研修期間があって、マニュアルに従ってお客様にご案内するだけなので、元々専門的な知識がなくても大丈夫です。
休みもきっちりとれて、年収は250~350万円ほどですから、今の仕事内容に疲れた人は年収ダウンせずに自分のケアをする時間もとれます。
旅館従業員からの転職体験談
休みもないし、肉体労働にクレーム対応で身も心もボロボロでもう辞めたい!
でも、旅館従業員はキャリアとして認められにくいし異業種になんて転職できないのでは…と思っていませんか?
大丈夫です。旅館従業員からでも異業種にチャレンジし、転職を成功させている人もいます。
旅館従業員から料亭の接客係に転職(女性 当時20代後半)
激務に耐えられなかった同僚が次々と辞めて、私一人にかかる負担が多くなり、転職を決意しました。
元料理長からの紹介で料亭の接客係に応募したところ採用していただき、今は週休2日、残業も少ない環境で働けています。
旅館従業員からタクシードライバーへ転職(男性当時30代 後半)
昇進もなく、年齢的にも体力のいる仕事がきつくなってきたので、転職することにしました。
この年齢で特に資格がなかったのですが、今は大手タクシー会社のドライバーで、年収が100万円ほどアップしました。
座りっぱなしもきついですが、疲労感がたまらないのがいいと思います。
旅館従業員からコールセンタースタッフへ転職(女性 当時30代前半)
夫の転勤に伴い退職することになり、今度は立ち仕事以外がいいと思い、コールセンタースタッフに転職しました。
年収はあまり変わらないですが、土日が休みで年休も取りやすいので、仲居時代は不可能だった夫との旅行も行けるようになりました。