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空港のグランドスタッフは、国際的に活躍している!というイメージと、空港で見かける制服で颯爽と働く姿から、一般的にステイタスが高く、特に女性にとって憧れの職業ですよね。

でも、華麗な世界のウラで、グランドスタッフたちは非常に過酷な労働環境を強いられていて、新卒で入ったグランドホステスたちは、わずか数週間で「辞めたい」と思い、転職活動を始めることもあるという世界でもありますよね。

この空港のグランドスタッフという仕事に就いている人は、どんな理由で転職を考えるようになるのでしょうか?

また、空港のグランドスタッフから、どんな仕事に転職できるのかについても紹介していきます。

まずは、空港のグランドスタッフを辞めたい人の悩みや理由を分析

英語がペラペラで、「ANA」「JAL」など、各航空会社がデザインした洗練された制服を身にまとって、きっちりとメイクをして、いつも笑顔で応対しているグランドスタッフは、その笑顔のウラで、こんな悩みを抱えています。

悩み1:早番なら朝2時に起床!勤務時間がバラバラで生活のリズムが崩れる

最も多くの空港のグランドスタッフが「辞めたい…」と感じるのは、勤務時間のバラつき具合がひどすぎることですよね。

空港は24時間いつでも対応しなければいけないため、早番・遅番が設定されていて、勤務時間が不規則で辛いですよね。

早番なら朝2時に起きて早朝4時出勤。遅番なら夕方の5時から翌朝まで出勤という時間差に、体調を崩す人も少なくないのではないでしょうか。

多くの空港のグランドホステスは、早番→早番→遅番→遅番→休日→休日…というようにシフトを組まれていると思いますが、このままだと休日が多くなりすぎるという理由から“調整勤務”という勤務日が月に1日ほど発生しますよね。

この調整勤務がクセ者で、週休1日になる週が月に1度必ず発生し、遅番で鞭打った体を1日でリカバリしないといけないから、ホントに辛い!と感じている人が多いでしょう。

早番の人は、朝2時に起きるのが辛いし、遅番の人は一般的な会社員の退社時間に出勤するため、違和感を持ったり、友人や家族との生活時間のズレにも悩みますよね。

でも、この勤務時間のバラつきがもたらす一番の問題は、資本である体が持たないことです。不規則な生活を繰り返すうちに、肌や内臓に不調をきたしてくる人も多いのではないでしょうか。

悩み2:手荷物受け取り業務でのクレーム対応がストレスに

空港のグランドスタッフの業務内容は、とても幅が広く、すべての業務に精通していなければならないのが辛いところですよね。

中でも精神的にキツいのが、空港の手荷物受け取り業務(バゲージクレーム)ではないでしょうか。

国内線、国際線にかかわらず、搭乗客が窓口で預けた荷物が何らかのトラブルによって壊れたり、届かないことがあり、そのような搭乗客に対応する仕事は、いわば“クレーム係”です。

荷物が壊れていたり、届かなかった搭乗客が来るわけですから、当然ほとんどのお客様が怒っていて、その怒りをグランドスタッフにぶつけてくるので、こちらとしては「怒るのは当然だけど、なんで私だけが言われなきゃいけないの?!」と思ってしまいますよね。

空港のグランドスタッフの業務は、この手荷物受け取り業務の他にも、搭乗手続きや発券業務などがあり、手荷物受け取り業務がまわってくるのは月に数週間ではありますが、強いストレスから「辞めたい…」と思う人が多いでしょう。

悩み3:業務内容が多くて濃いのに、給料は高くない

搭乗手続き、ゲート業務、バゲージクレーム対応などなど、多くの業務をこなし、早番・遅番という不規則な出勤時間で勤務しても、空港のグランドスタッフの年収は、決して高いとは言えません。

ANAのような大手航空会社でも、新卒(大学)という看板がありながら、その月給は17万円強ですから、他の航空会社でもだいたいの想像はつきますよね。

優雅で華麗なイメージのある空港のグランドスタッフの平均年収は300万円~400万円と、他の職業に比べて高いとはいえず、納得がいかない人が多いのではないでしょうか。

地方の空港だから安くて、羽田空港や成田空港とかならグランドスタッフの年収も高いのでは?と思う人もいるかもしれませんが、グランドスタッフはJALやANAといった空港会社に所属しているのであって、空港は関係ないため、大きな空港に勤務していても年収に差はないのです。

悩み4:近所に同僚や先輩社員が住んでいて、プライベートがダダ漏れ

早朝勤務がある空港のグランドスタッフあるあるですが、少しでも通勤時間を短縮するために、空港に最も近いアパートやマンションに住む人が多く、同じアパートやマンションに同僚や先輩社員が住んでいることが多くありませんか?

空港近くのアパートに住むと確かに通勤時間は短く、朝も少しは余裕が出ますね。でも、勤務後や休日にスーパーでバッタリ会ったり、駅でデートしているところを毎回目撃されたり…。

スーパーでどんなものを買っているのか、すっぴんはどんな感じなのか、どんな彼氏と付き合っているのかなどの超プライベートがダダ漏れしてしまうのも辛いところですよね。

「空港のグランドスタッフを辞めたい!」から始める転職活動

深夜勤務で体調も肌もボロボロだし、休みは土日じゃないから友達や恋人とも予定が合わせられないし、それで十分だと思えるくらいのお給料ももらえない…こんな理由で空港のグランドスタッフを辞めたいと思っている人は多いでしょう。

でも、「空港のグランドスタッフを辞めたい」と思ってから、どんなところへ転職できるのでしょうか。

日系航空会社に勤務しているなら、外資系航空会社に転職する

JALやANAといった日系の航空会社のグランドスタッフは、平均年収300~400万円、シフト制のキツい勤務形態という過酷な労働条件が悩みのタネですよね。

そのような場合は、外資系の航空会社グランドスタッフに転職するという選択肢があります。

外資系の航空会社では、日系よりも年収が高く(平均年収400万円~)、しかもシフト制であることにかわりはないものの、日系よりも朝遅く、夜早いという働きやすい環境があります。

辞めたい理由が特に「勤務時間帯」の問題であれば、外資系の航空会社に転職してみましょう。

ただし、高い語学力とコミュニケーション能力が求められる上に、外資系航空会社のグランドスタッフの枠が少ないので、情報収集と自主学習が必要となります。

恵まれた容姿とメイクの知識を活かして化粧品カウンターの美容部員に

グランドスタッフの中でも、女性のグランドホステスの人は、一般的に容姿が美しい傾向にありますよね。

また、メイクをきっちりする職業でもあるため、仕事でもプライベートでもメイクが好きで極めている!という人も多いのではないでしょうか。

そんな人は、百貨店や化粧品専門店の化粧品カウンターでの美容部員になるという選択肢があります。

メイク道具やメイク自体の知識も技術もあることが職歴で証明できるため、転職活動もしやすく、採用につながりやすいという特徴があるからです。

語学力に自信があるなら!外資系企業の営業職

空港のグランドスタッフとして勤務していると、同じ空港で働いているのに、キャビン・アテンダント(CA)はグランドスタッフよりも年収が100万円ほど上だという情報をきいたことがありませんか?

同じ空港勤務なのに、CAだけ年収がそんなに高いなんてやってられない!キツい仕事なのに、こんな給料じゃ割に合わない!そんな人は、年収アップを狙った転職をすることをおすすめします。

外資系企業は実力主義ですから、年齢や性別に関係なく、実績を残せる人を採用します。特に語学力に自信のある人なら、外資系企業の英語面接も難なくクリアでき、自分を売り込めるでしょう。

外資系企業の中でも、比較的他業種からの転職がしやすい営業職なら、グランドスタッフ時代に培ってきたコミュニケーション能力も発揮できるはずです。

しかも年収は600~1,000万円という高待遇ですから、多少辛くても、年収に不満があった人なら、むしろやりがいを持って取り組めるのではないでしょうか。

自分の時間を優先して働ける!子ども向け英会話教室の先生

厳しいシフト制の空港のグランドスタッフだからこそ、勤務時間の不規則さが苦痛になって辞めたいと思う人も多いのではないでしょうか。

そんな人におすすめなのが、子ども向け英会話教室の先生という仕事です。グランドスタッフとして勤務している人は、英語などの語学力が高い人が多いですから、そのスキルを活かすことができます。

子ども向けのため、大人向けと違って、明るい時間帯にしか開講していないことから、必然的に規則的で深夜勤務のない環境で働くことができます。

レッスン日や時間も自由に選択できるので、自分の時間をしっかりと確保しつつ、年収は250~300万円とグランドスタッフ時代と大差がありません。勤務時間で悩んでいるならおすすめの転職先です。

空港のグランドスタッフからの転職体験談

グランドスタッフとして働いている間に、特に取得している資格もないし、次の転職がうまくいくか不安…という人も多いのではないでしょうか。

でも、実際に空港のグランドスタッフからでも異業種にチャレンジし、転職を成功させている人もいます。

空港のグランドスタッフから旅行代理店の添乗員に転職(女性 当時20代前半)

某空港のグランドホステスとして大卒で入社しましたが、入って1週間で既に「辞表 書き方」でスマホ検索をするほど、あまりの激務にグランドホステスになったことを後悔していました。

一番きつかったのは、やっぱり早番の時の起床時間の早さです。真夜中といってもいい時間に起きて、とぼとぼと空港に向かって歩いているとき、自然と涙が出てしまい、「これは辞め時かな」と思って転職することにしました。

辞めるときに気がついたのは「私は飛行機に乗る人をサポートするよりも、自分が飛行機に乗るのが好きだった」ということです。

飛行機に乗る仕事で、旅行ができて…という条件で考え、旅行代理店の添乗員(アテンダント)として転職しました。

転職後は、飛行機に乗らずにプランを考えたりする内勤も多いのですが、やっぱり海外に添乗して日常生活から離れたフライトを何度も体験できるので、後悔はしていません。

年収は250万円ほどなので、グランドホステス時代とそんなに変わりません。

空港のグランドスタッフから子ども向け英会話教室の講師へ転職(女性 当時30代前半)

某大手空港に勤務して5年が経った頃、夫の転職にともない、勤務地も変更になったので、単身赴任をさせるわけにもいかずに私が退職することになりました。

新天地でもグランドスタッフとして活躍しようかとも考えましたが、当時1歳になったばかりの子どもがいたので、深夜や早朝勤務のあるグランドスタッフとして働くのは無理があると思っていたところ、子ども向け英会話教室のチラシをショッピングモールでもらい、「先生っていう手もあるか」と思い、転職しました。

テレビCMでは“ホームティーチャー”といって、自宅に生徒を招くかたちが一般的のように思われているかもしれませんが、今勤務している英会話教室は、自宅外に会場があって、そちらに出向くかたちなので、教室設置の初期費用がかかりません。

週に何回勤務するかは自分で決められるので、育児に無理のない範囲で続けられています。

空港のグランドスタッフから自動車ディーラー営業職へ転職(男性 当時20代後半)

空港のグランドスタッフには女性が多いので、男性グランドスタッフは荷物運びや搭乗時間に間に合わないお客様を探して広い空港を駆けずり回ったり、男性グランドスタッフ がグランドスタッフ全体の10%ほどであるために、肉体労働が押し寄せている感じがありました。

同性の同僚が少ないのは心もとなく、不満を分かち合う社員がいない中で、キツい仕事ばかりが巡ってきていることに不満があり、転職を決意しました。

とはいえ、元々人と関わるのが好きで、話し好きな性格だったので、今現在は某大手自動車ディーラーの営業職として活躍しています。

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年収は500万円前後なので、グランドスタッフ時代から比べてもかなり高待遇になったと思います。

車を販売する仕事は、ノルマもあるし、大変なことは大変です。でも、点検や車検などの際に自分が売った車を大切にされているお客様と話していると、いい関係を築けたな、あの時頑張ってよかったなと思えますね。