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理学療法士が一番多く在籍している病院はどこでしょうか?

答えは「回復期病院」です!

身体機能や動作の改善が最も期待できる回復期病院では、多くの理学療法士が必要であり、実際に活躍しているのが現状です。

そんな回復期病院ですので、

「理学療法士であれば特に働く上での心配はないのでは?」

と思われるかもしれません。

でも、そんなことはありません!

回復期病院に特有の特徴をしっかり知らなくて、転職してから苦労するなんて話をたくさん聞いたことがあります…。

そこで、今回は理学療法士でも意外と知らない、回復期病院で働くために知っておきたい情報や求人選びのポイントを紹介していきます。

若い理学療法士にも人気の回復期病院ですので、是非参考にしてみてください。

回復期病院で働く理学療法士の仕事内容は?最新情報を公開します!

理学療法士が少なかった時代は「土日祝休み」や「リハ室でじっくり専門治療」といった特徴があった回復期病院。

でも、今は全く違います!

時代が進むにつれ回復期病院の役割が明確になり、理学療法士の働き方も変わっています!

まずは、最新の回復期で働く理学療法士の仕事内容を知って、転職時の参考にしましょう。

回復期病院では365日リハが当たり前!?

現在、回復期病院では理学療法士が土日祝もリハビリを行う、いわゆる365日リハが多くなっています。

盆正月もなくリハビリを実施するなんて昔じゃあ考えられませんが、今は当たり前になってきています。

理学療法士の勤務体制はシフト制になっています。盆や正月休みがない分、スタッフ同士でずらしながら、まとまった休みをとるようにしている所が多いでしょう。

リハ室だけの業務じゃないんです!病院の外でも理学療法を実践

回復期病院はリハビリが中心だからといって、リハビリ室での治療が全てではありません。

リハビリの時間が他の分野と比べて長いため、下の表のようにリハ室以外の場所で評価や治療をすることもたくさんあります。

  • 病室(ベッドサイド)
  • トイレ
  • 風呂
  • 施設周辺
  • 自宅
  • 店舗
  • 職場
  • 公共交通機関

実際の生活場面でリハをすることはもちろん、在宅復帰のために自宅を訪問したり、外出や職場復帰を目標にすれば、実際の交通手段を使用して現場に赴いたりもします。

リハビリテーションの目標が単なる機能回復ではなく、機能をどのように活動や参加へ反映させていき、生活の質を高めるのかという点である以上、回復期でもそれを踏まえた理学療法の提供を行っていく必要があるのです。

回復期病院では外部との連携も必要

どの分野においても、今や多職種協働や施設間連携が非常に重要になっています。

もちろん回復期病院でも例外ではありません。

自施設内では、移動や基本動作がどんどん回復していく時期ですので、理学療法士が専門性を発揮して、他職種と協働していくためのマネジメント能力が必要となります。

また、急性期と生活期の中間に位置するため、双方の施設と連携を取っていくことも重要です。

つまり、施設内外でのコミュニケーション能力が非常に大事になるのです。

働きやすい回復期病院の選び方

働きやすい回復期病院を選ぶために、次のような点に注意しながら、自分の希望とマッチするか考慮していく必要があります。

  1. 勤務時間はどうか?
  2. 先輩理学療法士は多いか?
  3. 病棟基準はどうか?
  4. リハ環境はどうか?

それぞれの注意点ごとに働きやすい職場を選ぶポイントを見ていきましょう♪

1.勤務時間はどうか?

回復期病院の場合は、365日勤務の他にも、早出、遅出などのシフト制を採用していることも多いです。

そのため、自分のライフスタイルを考慮し、どのような時間の勤務があるのかを事前に把握して転職先を選ぶ必要があります。

2.先輩理学療法士は多いか?

回復期病院で働く理学療法士の平均経験年数は5年程度とされています。それに比べて、看護師の平均経験年数は約12年です。

そのため、組織の管理・運営の知識は看護師に比べて学びにくい環境にあります。結果として、理学療法士は病院での連携において遅れをとりがちです。

その点、先輩理学療法士が多い職場は、病棟マネジメント能力に長けた理学療法士が育ちやすいため、理学療法士がチーム医療の一員として上手く機能しやすくなります。

もちろん先輩が多いことで働きにくい職場もあるでしょうが、上記のような理由で先輩理学療法士もしくはマネジメント能力の高い理学療法士がいる職場は、多職種協働が上手く機能し働きやすい職場だと言えるのです。

3.病棟基準はどうか?

回復期病院の提供するサービスの質を示す基準として、施設基準というものがあります。施設基準は3段階あり、重度患者の入院数や在宅復帰率などの基準が設けられ、理学療法士を含む人員も充実させなければなりません。

そのため、リハビリテーションの充実度を図る基準となるので、自分が働く際に参考にする目安として考えても良いでしょう。

4.リハ環境はどうか?

回復期病院は他の分野と比べて、最もリハ室の環境が充実している分野であると言っても過言ではないでしょう。

それでも、リハロボットやICTといった最新テクノロジーが導入されていたり、施設周辺で社会参加のリハが実施できたりとリハ環境は病院によって様々です。

そのため、自分の思い描く、リハ環境であるかどうか事前に把握することが重要です。

回復期病院のこれからは?求人は多いが条件は厳しい転職事情

回復期病院の転職事情を見てみると、

「求人数=多い」
「求人条件=若手(新人含む)が対象」

の二つが大きな特徴です。

求人数が多い理由は、患者の早期の在宅復帰を図り、長期入院による医療費削減のために急性期や回復期のリハビリテーションを充実させる国の方針が反映されているためです。

求人条件が若手向けなのは、若手でも、ベテランでも診療報酬が変わらない現状の回復期リハビリでは、経営面で人件費が高くなるベテラン理学療法士を多く採用することは難しいからです。

若手が多いと、転職するスタッフも多くなり、必然的に求人数が多くなというスパイラルが生じるんです。

そのため、転職選びの所でもご紹介しましたが、ベテランが多いとことは、それだけ長く在籍している理学療法士が多いので、働きやすい職場であると想像できます。

中堅やベテラン理学療法士向けの採用は少ない回復期病院ですが、逆に採用があるということは即戦力としてかなりの期待と役割を求められるので、それを意識して転職を考えましょう。

回復期病院への転職は自分のニーズや立場をしっかり考えよう!

回復期病院は、理学療法士にとって一番花形と言ってもいい職場です。そのため、誰もが一度は実際に見学したり、想像しやすかったりする分野でしょう。

しかし、実際働くとなると、回復期病院ならではの特徴や施設ごとの差があります。自分の職場に対するニーズや年齢や前職などの立場をしっかり踏まえ、転職先を考えていきましょう。