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私が転職エージェントのキャリアアドバイザー時代によく尋ねられた、個人面談に関する質問をQ&A形式でまとめました。
転職エージェントの面談ってどんな感じなの?と気になっている方は参考にしてみて下さい。
面談は何回くらい行われますか?
基本的に2回です。1回は、登録時の面談。もう1回は、内定後の条件面談です。
前者については、前にお話しした通りですが、後者は、転職活動の結果、内定を勝ち取った企業に、どのような条件ならば入社を承諾するか、細かいすり合わせをする場です。
ただ、条件交渉の打ち合わせは電話で済ませている転職エージェントも多く、その場合は、転職エージェントに足を運ぶこと自体、1回きりというケースも多いと思います。
面談時間はどのくらい見ておけば良いですか?
原則は1時間。但し、リクルートエージェントなど、一部の大手転職エージェントでは、数時間にわたる場合もあります。
1時間とされている場合でも、その日に縁あって、詳細な求人内容の打ち合わせ等を行う場合も考えられます。面談後の予定は基本的に入れず、余裕を持たせておくことをおすすめします。
面談は土日にお願いしたいのですが・・・?
転職エージェントによりますので、事前に相談されると良いでしょう。
国内系の中小の転職エージェントの場合、基本的に土曜日はOK。日曜日はNGが多いかな、という印象です。
キャリアコンサルタントも人間なので、休みは欲しいのです。
なお、土曜日登録の場合は、登録のみ対応し、具体的な求人情報の提供が月曜日以降にずれる場合も多いですので、ご了承ください。
キャンセルはできますか?
もちろん事前キャンセルは可能です。なるべく前日までに連絡するのがビジネスマナーでしょう。
体調不良による当日キャンセルもやむを得ない理由ともいえますが、体調管理もビジネスマナーの1つです。
とにかく一般的なビジネスマナーは徹底し、転職エージェントとの信頼関係を壊すようなまねは避けるべきです。
遅刻しそうな場合はどうすれば良いですか?
とにかく分かった時点で電話をいただきたいです。あなたはお客様ではありませんから、5分レベルでも遅刻しそうなリスクが出てきた時点で電話を入れるべきです。
なお、20分、30分レベルで遅刻されてしまうと、次の予約されている登録者の方をお待たせしてしまうため、リスケをお願いするケースも出てきます。
出張面談は受け付けてくれますか?
転職エージェントによります。大手で登録拠点を完備している場合は、やはり来ていただいて・・・というケースが圧倒的ですが、中小の転職エージェントでは、出張面談という対応を実施しているところもあります。
場所は、落ち着いた雰囲気の喫茶店で、周囲に声が漏れにくい場所などを利用しています。
以前、一度、転職者が在籍している会社の会議室に、外部からの業者訪問を装って面談に行ったことがありますが、そのような大胆な要望は、かえってコンサルタントが緊張するので止めて欲しいな、と思います。
電話/メールなどでやり取りを済ませたいのですが・・・?
電話/メール/skype/LINEといったツールで登録面談を済ませられる転職エージェントもありますので、相談してみると良いでしょう。
ただ、私たちの業界では「非機能要件」と言いますが、言語によるやり取り以外のニュアンス的な部分で、意外に大事な転職軸・企業選択のポイントが隠されていることも多いので、なるべく会って登録することをおすすめしたいです。
取りあえず話を聞きに来た、という姿勢ではダメですか?
ダメではありませんが、事前に伝えるべきでしょう。
なぜなら、多くの転職エージェントの場合、転職者が「転職する意思を固めた」という前提でビジネスの準備をしているからです。
もし、転職する意思が固まっていない場合、求人企業との信頼関係もあるため、簡単に非公開求人を見せることは難しくなります。
もちろん、将来の転職者として、登録者を稼ぐ目的で親切に対応してくれるエージェントもあります。大事なことは事前に目的をしっかり伝えることです。
NGになる質問はありますか?
特にないのですが、困る質問というのはあります。
1つはプライベートな質問。結婚・離婚といった人生相談系は、いっぱい相談を受けましたが、残念ながらキャリアコンサルタントは人生のコンサルタントではないのです。大したアドバイスは期待できません。
もう1つは、「何をやりたいか分からない」的な受け身な姿勢。基本的に転職活動は、転職者であるあなたが主体性を持つべきという点は、転職エージェントでも変わりません。主体性のない方のニーズにマッチングさせる魔法の杖はないのです。
他の転職エージェントに登録していることは正直に言うべきですか?
正直に話してください。何のデメリットもありません。
転職エージェントが尋ねる理由は、主に求人企業の二重紹介(バッティング)を防止し、効率的に紹介活動を行うためです。隠されるとお互いに無駄が大量に発生してしまいます。この点は信じていただきたいです。
話したくないことは話さなくても良いですか?
例えば、過去に癌などの大病を患った。メンタル的な理由で休職した・・・という情報は、個人のプライバシーに属する事なので、話す必要はありません。
厚生労働省の通達では、面接でも聞くことは本来NGとされています。
ただ、上記のような理由で安定して働きたいといった事情がある場合は、別の理由、例えばプライベートとの両立で安定した企業で働きたい、といったようにお話しいただいて結構です。
合わないな・・・と感じたらどうすれば良いですか?
転職エージェント、キャリアコンサルタントとも相性がありますので、合わない・・・ということも考えられますよね。
理由は、率直におっしゃって良いので、合わない理由を述べたうえで、キャリアコンサルタントの交代等を申し出ていただいて大丈夫です。
それでサービスの品質が落ちるようでは、そこまでの転職エージェントということ。転職エージェントは星の数ほどありますから、他の転職エージェントを当たっていきましょう。
紹介された求人は全部応募するべきですか?
もちろんそんな必要はありません。お気に召した企業のみ応募してください。
むしろ、「断る」というのが重要なポイントで、「断る理由」の中に、本当のご自身のマッチングポイントが隠れている場合が多いのです。
その後のマッチング度の向上、効果的な求人紹介への重要なヒントになるので、率直に断る理由も添えて、遠慮なく断っていただきたいのです。
求人紹介がなかった場合はどうすれば良いですか?
その日はたまたま面談の結果、ご紹介可能な求人がなかったということが多いと思われます。
ただ、翌日になって、他の営業担当者が開拓した新規求人の中に、マッチングする求人が出てくる可能性もあります。
転職市場は非常に流動的なので、求人紹介がないことをあまり気にされる必要はないと思います。
応募書類の添削/面接指導には素直に従うべきでしょうか?
耳の痛いことを言われることもありますが、基本的にはアドバイスに従った方が手堅い転職活動になるでしょう。
転職エージェントは求人企業の採用の「実態」を知っていますので、効果的にあなたを通すために、アドバイスしているケースがほとんどです。素直に聞くのが一番うまくいくでしょう。
なお、複数登録するといろいろなことを言われますが、いずれも絶対唯一の正解がない話です。
その会社、あの会社でいちいち合わせる面倒は生じますが、それぞれのアドバイスに従っておくのが無難でしょう。(もちろん、気に入ったポイントは他社のエージェントに行くときに活かしてもOKです。)
まとめ
転職エージェントとの面談は、お見合いにもたとえられますが、ビジネス交渉というイメージの方がより正確だと思います。
転職エージェントをパートナーとして、一緒に転職活動というプロジェクトを成功に導く、そのためにお互いに協力し合うべきところを協力し合うという姿勢が大切です。
転職という良縁は人間の情実だけでは実現しません。ビジネスパーソンに徹し、ウィン・ウィンの信頼関係こそが成功へのキーになるのです。