フィッティングモデルの求人動向
アパレル・ファッションの分野ではフィッティングモデルをパートやアルバイトといったかたちで募集しているケースが大部分であり、あらたに正社員という身分でモデル事務所などに所属している転職者はほとんどいません。
事務所の所属になるとしても一般的に給与が仕事のあるときだけ出来高制で支払われることが一般的であるため、いち社会人として転職して生活を安定させようと考えるとなると現実に難しいのです。
フィッティングモデルとしてはたくさんの仕事をしなければ生計を立てることもできないのですが、アパレル・ファッションアイテムのそれぞれでフィッティング時に必要とされるモデルの体型も違いますから物理的にも継続して仕事を得ることは簡単ではありません。
そのため転職してあらたな道として志すということではなく別の仕事と両立させてという働き方が現実的であり実際にOLや主婦、学生なども多く働いています。
地域格差
フィッティングモデルを募集している求人の数はアパレル・ファッション関連のメーカーが多く本社を置いている都市部で多く、地方へいくほどに少ない傾向があります。
その中でも東京では年間を通じて切れ目のない募集が各所から出されていてさまざまな条件の求人も見つけやすいのですが、就業を望む応募者の数も多いので競争率も高めになっていて身体面での基準がシビアになります。
フィッティングモデルの求人の選び方
仕事の内容で選ぶ
アパレル・ファッション関係の企業で扱っている一般的な洋服のフィッティングモデルが募集されている場合ですと、対象とされるアイテムの種類も豊富です。
元からおしゃれが好きだということであれば、発売される前の新作を試着することができるということで魅力的な仕事でもあります。
- トップス
- ワンピース
- パンツ
- スカート
- スーツ
- ジャケット
- コート
- ルームウェア
- スポーツウェア
アパレル・ファッションアイテムでもウエディングドレスとなると、フィッティングモデルの人材として20代から30代にかけての女性がおもに必要とされています。
メーカーの側でも完成品をゆくゆくは結婚式の際に選んでほしいという希望があることから、既婚女性に比して未婚女性のニーズが高くなっています。
下着や水着といったように肌へ直接ふれるアパレル・ファッションアイテムのフィッティングモデルとしては、かなり肌を露出しなければならないこともあって求人元でも高額な対価を用意している傾向があります。
またサイズが豊富であるため幅広い体型のモデルが必要とされていて、そのほかの洋服ではフィッティングをしにくい体型であっても十分にチャンスがあります。
注意すべき求人
時にフィッティングモデルを募集する求人で、得られる報酬の金額が標準的な水準といちじるしく異なり高いものに設定されている場合があります。
この場合はセクシーな衣装など、人によってはかなり恥ずかしく感じられるサンプルを試着することになる可能性もあります。
もちろんアパレル・ファッションメーカーではより良い商品を完成させたいとにいう思いから真剣に取り組んでいるのですが、露出に抵抗があるということであれば注意しなければなりません。
まれに、アパレル・ファッション業界のフィッティングモデルからタレントや女優へ転身することのできる道があるなどの文言で募集をかけている求人があります。
これはセクシービジネスの業界などへ応募者を導こうとするダミーの求人である可能性もあるため、甘い言葉には注意するという姿勢が必要です。
フィッティングモデルとして採用されるためのポイント
面接や採用試験ではここを見られる
アパレル・ファッション関係の企業でフィッティングモデルを募集するにあたっては必ず応募条件として身長や体重、服のサイズを申告するようになっています。
募集要項でたとえば身長が158cmから162cm、体重が48kgから52kgで服のサイズは9号などといったように設定されていて採用選考でも書類審査でまず確認されます。
アパレル・ファッションアイテムでも下着や水着のフィッティングモデルということになると、身長体重だけでなくスリーサイズについても指定される場合があります。
こういったケースではまず条件を満たしていれば、学歴やモデル経験の有無などについて問題とされることもなく採用される可能性が十分にあります。
ここをアピールするべき
フィッティングモデルとして試着を行う目的はアパレル・ファッションアイテムを美しく見せることではなく、より良い商品を仕上げることへの尽力です。
そこで試着した上での感想を伝えることは重要であるのですが、過剰な自己主張とならないようなさじ加減も必要でありこのあたりは面接を通してアピールするポイントとなります。
フィッティングモデルにポージング、見せ方といった知識や技術が求められることはありません。
その代わりに商品開発への協力としてアパレル・ファッションアイテムに関する感想や意見を伝えるなど積極的な情報提供をしなければならず、面接などの場でもそういった態度についてアピールすることで採用へとつながりやすくなります。