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営業職といえば、取引先との接待や飲み会といったものがイメージされるところもあります。

実際に古くからの営業手法が慣習として根強く残っている業界においては、現在もなお取引先との接待・飲み会が常識のようになっていて、飲まないことを許さないような雰囲気すらあります。

一方、同じ国内の企業であっても比較的歴史が浅い業界ですとそれほど接待や飲み会が重視されない面もあります。

さらに元々文化が異なる外資系企業ではそもそも、営業活動や社内における人間関係の構築にお酒を介在させるといった考えを持っていません。

営業職にとっての接待・飲み会は仕事?

かつての営業職といえば…

ゴルフ接待・飲み会は当たり前だった?

かつての営業職にとって、ゴルフを通じての接待や飲み会といったことは当たり前にあるものでした。

一人前の営業マンにとっては欠かすことができないというほどに重要性の高いものであり、営業先の相手とともに時間を過ごすことで距離を縮めて成約へつながる雰囲気をつくるのです。

心理的には接待された側として断ることが申し訳ないような気持ちにもなり、契約へと至るわけです。
高度経済成長期からバブル期へ至るまでの営業職をめぐる雰囲気

日本では戦後の復興を経て好景気に沸いていた中、営業活動についてもある程度勢いに任せることが許されていました。

どの企業も利益が上がっていることで、営業職としては特別なことをしなくても売れていくといった事例があったほどです。

毎日のように接待・飲み会が続くといったことも珍しくなく、現在はキャリアの中で過去にこういった経験のある世代が管理職となっています。

時代は変わった?

アルコールハラスメントの社会問題化

長く続いてきた不況下の中でいわゆるアルハラ、アルコールハラスメントというものが社会問題として指摘されるようになりました。

お酒をそれほど飲まない若者が多くなってきている近年、社会へ出て特にお酒を飲む機会が多い営業職に関しては上司や取引先の側と若手スタッフの間で認識のギャップも生まれるようになっています。

お酒離れをしている若者も営業職になっている

そもそも仕事をするための資質としてお酒を飲む、飲まないということは検討する材料になりません。

そこでひと昔前に比較して「お酒離れ」が進んでいる若者も、普通に営業職として働き始めています。

どうしても仕事でお酒を飲むことは避けたいとするならば、いくつかの選択肢があります。

  • 接待・飲み会という習慣がない外資系企業に転職
  • 風土が異なる企業への転職

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営業職の接待・飲み会の実態

旧態依然の考え方は残っている?

アルハラ問題が叫ばれるようになってきていてもなお、歴史のある業界では接待・飲み会ありきという旧態依然の考えが慣習のようになって残っています。

伝統的な業界の体質は歴史が長いほど変わりにくい傾向もあり、どうしても営業職としてお酒を飲むことができないと仕事に対するやる気もないというように判断するような面が見られています。

業界ごとで見られる傾向の違い

金融業界

金融業界は経済の発展とともに成長してきた分野であり、営業活動の面では接待・飲み会を重視してきた典型的な職場でもあります。

さまざまなストレス要因がある職場でもあるからか飲み会の頻度が高く、営業接待としての飲み会だけでなく内輪でのお酒も多く健康面での問題が生じる例は少なくありません。

IT業界

IT業界はコンピュータ関係の歴史がそうであるように、まだその歴史はきわめて浅いものです。

古い伝統にしばられるといったこともまったくなく、多くの企業で営業職は業務時間外で接待の場を設けるようなことをせず飲み会への強制もありません。

お酒を飲んでいる時間があれば仕事に充てることで生産的ですし、とにかく結果を出していればそれで良いというわけです。

社内において開かれる忘年会などに顔を見せなくても、参加したい人だけが集まるということで何も言われることはありません。

接待・飲み会は避けられない?

純粋に営業活動だけをしたい人はどれだけいるのか

営業職として働いていて純粋に営業活動だけをしていたいという考えを持っている層は、全体の3割から4割を占めています。

ただ接待・飲み会の場を敬遠している理由は、お酒を飲むことができないことだけに限られていません。

次のようなことも、理由として考えられます。

  • 酒癖が悪いために接待の場を設けるとかえって営業活動の障害になる
  • 気を遣ってお酒を飲んでもおいしくない
外資系企業の風土

外資系企業という職場には、オフィシャルとプライベートをしっかり区別するという風土が定着しています。

そのため営業の仕事に関してはもちろん、お酒を通じて人間関係を良好にするといった発想がなく飲み会の機会は基本的にありません。