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紙といえばメモ用紙やノートに始まりティッシュペーパーやトイレットペーパー、梱包資材など用途は多様。
さまざまな産業から個人の日常生活へ至るまで、欠かすことのできないものとなっています。
しかしながらたとえば紙の書籍が電子書籍にシェアを奪われてきつつあるなど市場でのニーズには変化があり、製紙業界の紙・パルプの生産量は減少傾向が続いている状況。
各メーカーではコストを抑えるべく、営業部門の体制を少数精鋭とする動きが進められています。
実務では経験の多少を問わず大きなプロジェクトを任せられるといった機会があり、また国内における需要が頭打ちとなっている中で市場を広げるべく海外営業に取り組むチャンスもあります。
製紙業界の営業マンとしての職場
製紙業界のメーカーは、具体的に手がけている製品の区分によって大別されています。
- 家庭紙
- 包装用紙
- 新聞用紙
- 段ボール原紙
etc.
総合製紙メーカー
その名のとおりどのような種類の紙をも作っているメーカーであり日本でいうと王子製紙と日本製紙グループ、大王製紙です。
パルプから一貫生産している紙の種類は万単位に及び、やはりこの商品ラインナップの豊富さは営業職としても大きなアドバンテージになります。
家庭紙メーカー
生活に密着するティッシュペーパーやトイレットペーパー、キッチンで用いるペーパータオル用紙などに特化している製紙メーカーです。
家庭紙とはいっても企業オフィスなどからニーズがありますし、またそれぞれの商品について業務用のものが製造されていますから営業先は幅広くなっています。
またたとえば企業で商品やサービスの販売促進を行う上での一環として広告入りのポケットティッシュを用意するといったように、各種のノベルティ製品を提案することも営業マンの仕事です。
板紙メーカー
板紙は厚みがありさまざまな用途で多くの産業に活用されていて、包装などのニーズに応えています。
加工次第でどのようにも形を変えることから、メーカーではオーダーメイドというかたちで内容物や必要とされる強度なども鑑みながら製品をシミュレーションします。
したがって営業職のアプローチとしては、企画を持ち込んで提案するスタイルが中心になっています。
- 段ボール
- 化粧箱
- 紙ファイル
- ジグソーパズル
- トイレットペーパーの芯
特殊紙メーカー
ファンシーペーパーや加工紙、機能紙をはじめとして多種多様なものがあるため正確に定義することは難しい特殊紙。
独自の性質を持って決まった用途に限定されて使用されている高付加価値製品であり、メーカーにおいては多くの品種を小ロットで生産しています。
取引先には直売されるケースも多く、営業担当者がしっかり関係づくりをした上で強固な信頼関係のもと製品を供給していくことになります。
パルプ専業メーカー
紙の原料となるパルプを生産しているメーカーであり、取引先は商社や製紙会社が中心となります。
海外に生産拠点を広げている企業が目立っていて、現地であらたな顧客の獲得に取り組む海外営業を担当する営業職も増加傾向となっています。
製紙業界の営業手法
提案営業
近年ではメーカーとして独自の色を出すために、新規のクライアントですと特に具体的な要望をヒアリングした上でオリジナルの紙製品を一から作ることが主流となってきています。
そこでは営業職による提案がものを言うことになり、社風なり事業内容に見合ったプレゼンテーションをすることができなければなりません。
営業先についてしっかり情報収集をして十分な理解をしておくことが必要であり、素材や形状なども考えながら製品というかたちにしていくアイデアも求められます。
ルート営業
紙・パルプという産業は長い歴史を経てきた中、シェアもすでにかなりの割合で固定されているところがあります。
そのため各メーカーでもそれぞれ古くから取引が続いている顧客を持っていて、基本的には定期的に担当する客先を訪問する営業スタイルがとられています。
新商品がリリースされた際には営業担当者が紹介し、そのほかタイミングを見ての価格交渉や顧客に関する情報収集を行うことも役割となります。
紙営業士という資格
日本洋紙板紙卸商業組合が教育事業として紙営業士資格取得講座を開いていて、高い専門性を備える営業マンの育成につながっています。
紙や印刷、出版などの各商品に関する基礎的な知識に始まり営業活動そのものや関連して必要とされる経理面についても学びます。
ベースとなるものを身につけた上で営業先から求められているものをスピーディかつ正確に把握しての提案を行い、コンサルティングセールスを実践することができるようにする資格です。