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半導体業界では成長が続いている中で、半導体製造機械に関しては1990年頃をピークとしてニーズがほぼ変わらない水準で推移しています。
その理由としては技術の進歩も関係していて、製造機械の性能が向上したがために半導体製品の生産性が倍以上に。
そうして各生産現場で必要とされる機械の数が少なく済むようになり、さらなる導入のためにはメーカー側がより価値のある製品を考えなければならないという段階になっています。
ただ将来的には電子機器のニーズがさらに高まり、デジタルデータ量も増すことが想像に難くありません。
ビッグデータを扱う半導体市場も成長が見込まれることから、半導体製造機械メーカーの営業マンは今後伸びていきそうな企業にあらかじめ接触するなど、需要に備える姿勢も求められることになります。
メーカー営業職の商材
半導体製造機械とひとくくりに言っても、半導体の製造工程それぞれにおいてさまざまな装置が用いられます。
各工程という単位で技術が進み機器の進歩へつながることで半導体もまた進歩しますから、製造機械メーカーの役割も大きなものです。
営業職は導入による生産性の向上とコスト面の負担を考え併せ、プラスになる提案をしなければなりません。
半導体設計用装置
半導体メーカーではクライアントから機能に関する要望を受け、いろいろな回路を組み合わせてた製品の配置をパターンとして設計していきます。
製造機械メーカーでは半導体製品をイメージする検討作業にかかる負担が軽減されるよう、試行錯誤を重ねています。
マスクレチクル用製造装置
フォトマスクは製造工程において用いる回路のパターンについて、原版を半導体製品の材料であるウェーハへ焼き付けるもの。
そのうち特に高精細のものをレチクルといい、集積回路などを製造するにあたってはいくつものフォトマスクが使用されています。
ウェーハプロセス用処理装置
露光によって、原版となっているフォトマスクの回路をウェーハへと焼き付けた後で現像します。
ウェーハには感光剤が使用され、まさに写真と同様の原理でレンズによって極小に焼き付けられます。
ウェーハ製造用装置
シリコンの単結晶が素材になるため、第一段階として多結晶を溶かして回転させながら引き上げることで円柱状のインゴットをつくります。
そのインゴットを仕様通りの厚さに切断して円盤状のウェーハにし、鏡面状に磨きあげます。
組立用装置
チップに切断されたウェーハは、その仕上がりをチェックした上で良品として判断されたものだけが使用されます。
チップはリードフレームと接合した上でセラミックやモールド樹脂にパッケージされ、リードフレームから製品が成型されることになります。
検査用装置
形としてできあがったとしても、品質として問題のないものでなければ完成とはなりません。
温度電圧試験のほか外観検査や電気的特性検査などの製品検査、長期寿命試験や環境試験などの信頼性試験といった工程によって不良品が取り除かれます。
半導体製造機械メーカーの営業課題
市場の転換
従来、半導体製造機械メーカーでは日本国内の市場を重視した営業展開が優先されていました。
しかしながら海外メーカーのシェアが高くなり、世界的にメーカー同士で競争していくべき環境は大きく変化しています。
営業職のスタッフは世界にも目を向け、市場の拡大へ取り組むとともにより利益率が高まるようなビジネスを確立すべく行動することが求められます。
国内市場の問題
半導体製造機械メーカーの成長は製品メーカーの著しい成長にけん引されてきたところもあり、それだけに製造機械メーカーが製品メーカーへ依存するという構図も見られてきました。
その中では他に見られない商慣行も生まれ、成約後に代金が支払われるまでのスパンが長期に及ぶといったように機械メーカーとしては分が悪い契約条件も珍しくはありません。
近年は製造機械が非常に高度なものとなっているためメーカーが導入後のサポートにまで力を入れる動きも活発となり、営業職はアフターフォローのことまでを盛り込んで商談へ臨むことが必要です。
半導体製造機械営業のタイプ
提案営業
半導体製造機械メーカーの営業担当者は営業先となる企業へ向けて、自社製品が経営上の問題を解決する上でプラスになると提案します。
ニーズと合致した製品を提案するためには、取引先の生産現場となる工場や研究所なども含めて定期的に訪問する必要があります。
できるだけタイムリーにニーズをつかむことで、ビジネスチャンスも拡大することになります。
技術営業
生産現場での経験があり、半導体製造装置に関するくわしい技術に明るいスタッフを営業活動へ出す場合が多くなっています。
営業先では実際の製品に替えてデモ装置を用いての製品説明などを行い、装置の仕様や従来からの変更点などについてわかりやすい解説をすることで説得力ももたらします。