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実は、ブラック企業とホワイト企業を見分ける方法は、そんなに難しくはありません。
ブラック企業は、端的にいえば「人を大切にしない企業」です。企業組織で人を扱うセクションといえば人事。
人事の姿勢をつぶさに観察すれば、人を大切にする企業か、大切にしない企業かは大方の見分けがつきます。
成功・失敗に関わらず、転職は、何度もできることではありません。
転職が失敗に終わらないために、ブラック企業とホワイト企業との見分け方をしっかり押さえてください。
ブラック企業を見分ける方法は難しくない、と書きましたが、特別な知識がなくても、自分で見分けられます。
ポイントは、求人票やその後の転職フェーズにおいて、企業の人事担当を批評的にみること、つまり、「ツッコミどころ」を探す視点を持つことです。
具体的な例に沿って説明していきましょう。
応募の段階で見分けられるブラック企業の特徴
不自然なほど若手の人事が多い
まず、多いケースが、20代前半?中盤の若手社員が企業紹介で登場することです。
あなたの新卒で入社した会社で、総合職で採用されても、いきなり人事採用の中心メンバーに採用された同期はいましたか?ほとんどいないと思います。
通常は、20代後半~30代の中堅を抜擢するポジションに、20代の若手社員を、ノウハウや専門知識が必要な人事採用の中心メンバーに採用するという姿勢自体が、マトモではありません。
募集広告に不自然な点が多い
例えば、次のような特徴があるケースです。
- 募集がいたずらに大々的である
- 大量募集、急募を強調している
- いつも募集を出している
- 全然希望していない職種のスカウトメールが来る
- 人事からの連絡メールの時間帯が不自然
昔から言われていることなので、改めて説明する必要もありませんが、人の入れ替わりが激しい企業・業界に特徴的な募集広告の実態です。
最近は転職サイトを通じた転職活動が多いので、一番最後のスカウトメールの特徴が分かりやすいのではないでしょうか。もうすでにブラック評価が定着して人が集まらないから、なりふり構わずメールを送ってくるケースです。
もちろん、ブラック企業の可能性が高いケースであります。
人事からの連絡メールの時間帯が不自然
連絡メールの着信時間も、勤務実態を知る重要な手がかりです。
人事という仕事の性質上、不自然に遅い時間や早い時間に勤務する必要はありません。不自然な時間に勤務していること自体、過酷な職場環境を推測できます。
掲載している写真が、一定の年齢層に集中している
転職サイトで、若手社員を集めて活気のある職場のイメージ写真を求人ページに載せる採用戦術は、ホワイト企業でもやっていますが、ホワイト企業の場合、要所要所に中堅の社員がちゃんと登場します。
責任と権限のある中堅社員がいる、つまり安定的に在籍者が残る企業の特徴です。
ところがブラック企業の場合は、中堅の人材が払底しているので、全ての社員が若手で埋め尽くされます。
求人広告の内容が雑、また、「例外が多い」
しっかりした労務管理体制が確立していないため、ホワイト企業と比べた場合に、求人広告の内容が雑です。
例えば、土日完全に休める企業の場合、広告には「完全週休2日制」と書きますが、ブラック企業の場合、「週2日制」となぜか省略します。
(この差は法律上全く違う休日の概念ですので、調べておきましょう。)
また、ホワイト企業の場合、求人広告を見ただけで残業代もきちんと計算できる場合が多いですが、ブラック企業の場合、「月給25万円」などと書いてあるだけで、残業代等が計算できる例が少ないことも押さえておきましょう。
また、年収イメージの欄も「30代、入社5年、600万円(インセンティブ込)」などと書かれていますが、基本給とインセンティブがどの程度の割合かは全く分かりません。
選考の段階で見分けられるブラック企業の特徴
面接回数が不自然なほど少ない
選考段階では、面接回数が不自然なほど少ないケースが多いです。人の入れ替わりが激しく、使い捨てにされているので、営業所長レベルで採用が決裁できるケースが多いためです。
また、ブラックなベンチャー企業でも、いきなり社長が面接したりと、採用に社内のコンセンサスが取れるとはとても思えないような採用手法を取ったりします。
一見、「ベンチャーらしい」とお思いの方もおられるでしょうが、非常にリスクの高い採用手法です。あなたが働くのは社長ではなく、現場部門のメンバーです。
現場部門の考えが反映されず、社長のワンマンで決まる社風で動かせる企業など、せいぜい20名が限度です。それでもこのような採用手法を取る会社は、成長自体を期待しない方が良いです。
大した面接もなされずに合格が決まる
これも分かりやすいケースですが、志望動機と自己PRを聞かれた後、スキルに関する深い質問もないままに、合否が決まるケースです。
質問に脈絡や一貫性がなく、応募者に手応えが全くないので、分かりやすいと思います。
大量採用して大量退職しているので、要は、残れば儲けものなのです。面接でしっかりマッチングさせることに意義を見出していない姿勢が、如実に現れます。
条件面の説明が全くされない
なぜしないのか。
隠しているという疑念もあるかもしれませんが、一番の事情は、人事が疲れ果てているからです・・・。
何度も同じ説明をし、何人採用しても何人も辞めていく、という事態に、人事採用の現場が疲労しきっている証拠が、このようなところに如実に出ます。
ホワイト企業は、厳正な書類選考を経て、一つ一つの面接を大切にやります(企業イメージを大切にしているから当たり前ですが。)。従って、応募者の合否に関わらず、待遇面の説明は、納得するまでしっかり説明してもらえるでしょう。
その他
その他、細かいところを観察すれば、ブラック企業の採用面接は不自然なところがたくさん出てきます。
肝心のポイントは、あなたが一般的な企業に抱いている、採用面接のイメージとの「ギャップ」を、様々な点で感じるということです。
その違和感は間違っていません。怪しいと思ったら、避けた方が無難です。
内定の段階で見分けられるブラック企業の特徴
内定段階は、その企業がブラックかホワイトかを見分ける、最大のチャンスです。
人事のその会社の労務管理能力が如実に現れるからです。
やたらに入社をせかされる
まず、典型的なブラック企業のパターンです。他に目移りしないように、入社をゴリ押ししてきます。
生活に困っている人は、かなり引っかかりますので、ブラック企業にとっても有効なのです。
条件提示が細かいところの説明が雑
前の求人での説明と重複しますが、大事なことなので繰り返します。
この期に及んでも、入社後にどのような労働条件なのか、説明が雑です。基本給と職務給の違い、残業代が組み込まれているのか、平均残業時間、有給はきちんと取得できるのか、説明が二転三転することも珍しくありません。
また、9:00出勤と書かれているにも関わらず、「仕事の準備のため8:30には全員出てきている」とか、「週一度の早朝勉強会を7:30から開いているが、参加は必須」などと突然例外説明が出てきます。
細かい説明を求めると態度が硬化する
これは分かりやすいと思います。
ホワイト企業の場合、細かい条件説明を求めても、態度が硬化することはありません。説明することが当たり前だからです。
これに対し、ブラック企業の場合は、回答を拒否するどころか、質問すること自体を非難してくるようになります。
人が好い性格の方は、自分が悪い、などと決して思わないでください。明確で安心した労働条件を提示することは企業側の完全な義務ですから。
逆にホワイト企業にはこんな特徴がある
では、反対に、ホワイト企業にどのような特徴があるでしょうか。
一言で言えば、常識的なビジネスマナーにどこまでも忠実です。社員教育がしっかりしているため、あなたが企業側の応対に違和感があることはほとんどないはずです。
特に、BtoCの企業の場合、転職者(応募者)はその合否にかかわらず、一方では、自社商品の購入者(消費者)になる方です。人事採用といえども、企業イメージに手を抜くことはありません。
また、ホワイト企業で特徴的な点が、内定後の条件説明の段階で、ブラック企業とはっきりとした差が出ます。
ホワイト企業は労務管理がしっかりしているため、残業や休日等、細かいところまで行き届いた、法律にのっとった説明がしっかりなされます。
あなたが労働環境に納得感を持って入社することが十分可能でしょう。
以下に主な特徴を列挙しておきます。ブラック企業と正反対であることがお分かりでしょう。
募集段階では…
- 人事のビジネスマナーがしっかりしている
- 人事責任者の年齢層が高い、中堅以上
面接段階では…
- 採用面接は募集職種のスキルに関することに集中し、一貫性がある
- 面接はしっかり自分を見て評価されているのが分かる
- 脈絡のない質問がない
内定段階では…
- 細かい条件面までしっかり説明してもらえる
- 社員の平均年齢や年齢層の分布(30代が多い等)、平均在籍年数、平均残業時間といった基本的な情報を、明確な「数字」で回答してもらえる
まとめ
いかがでしたでしょうか?
実際に求人を探していると、上記の「ブラック企業」の特徴に当てはまる企業が結構多いです。
しかも、中には巧妙な手法でブラック感を消し去っている企業もあるので、上記の特徴に当てはまらなくてもブラック企業の場合があります。
そうなると転職者はもうお手上げ… 運に任せるしかないのか…
と、思うかもしれませんが大丈夫です。
具体的なブラック企業の回避方法は、ブラック企業を確実に避けてホワイト企業に転職する方法をご覧ください。