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女性の転職者はこの会社では珍しかったのかもしれません。辞めるといったときは結婚かと思われました。
一部上場の製造業、マーケティング部からアメリカ系アパレルのリテールマーケティング部に転職しました。その時は27歳で前職は新卒入社だったので5年ほど勤務しました。
転職を決めたきっかけ
新卒で入社した会社は一部上場のグローバル企業で海外出張の機会も多く、女性にしては活躍させてくれる会社でした。とても充実していたと思うのですが、製造業でマーケティングとなると矛盾がありました。
実際に商品を作っているわけではなく、素材を作っているので、どうしても商品企画的な提案をしていくというのが常でした。やればやるほど、アイディアは枯渇してしまいますし、相手先企業にアイディアごともっていかれるのはなんとなく納得できませんでした。
海外出張などは楽しかったですが、だんだんと空しさを感じるようになりました。そこで、小売りや実際に商品を作っている会社への転職を考えだしました。
転職先は、アメリカのアパレルのリテールマーケティング部です。もう少し英語を使って仕事をしたいとも思ったからです。
転職サイトと転職エージェントを並行活用
仕事を続けながら、転職エージェント、転職サイトなどを使って探していました。実際主に使っていたのは、リクルートエージェント、リクナビNEXT、立ち上がって間もないくらいのenジャパンです。
リクルートエージェントは、担当者が女性で希望や悩みもいろいろ聞いてくれました。毎回、いくつか案件を提示してくれますが、彼女によってセレクトされたものが本当にいいのか、もっと自分で見た方がいいのではないかと思い、転職サイトを並行して使用していました。
どちらも履歴書を一度作れば、それをベースに少し変えるだけでいくつかの企業に応募できるので、便利でした。エージェントの方は、細かいことを確認できたり、金額や待遇の交渉を代行してくれるので自分の希望を通しやすい気がしました。
転職サイトは、よく読んで待遇や金額なども確認したり何か見逃していることはないかと気をつかいました。実際に面接まで行ってみないとなかなかわからないことも多かったです。
こうした流れで、自分の希望はいったいなんだったか。本当は転職しない方がいいのではないか。いろいろな会社を見るたびにこんな仕事もあるのかなど、迷い始めたらなかなか決心がつきませんでした。
仕事を続けていたので、なんとなく転職活動事体がおっくうになったり、悩んでいるなら今のままでいいのかしらとか、気持ちは行ったりきたりしました。
結局は、エージェントを通じての転職で5月末に退職、6月1日から新しい会社に出社という、若いからかっこよく転職したかったような感じで転職しました。今なら、ブランクをとって入社してもよかったのにと思います。
転職は失敗…?でも、人生の転機に
転職後は、ボスがドイツ人になりました。普段の会話が英語になり、チーム長も帰国子女という環境で英語を使う頻度は上がったように思いました。
ただ、覚悟はしていましたが、マーケティングといっても数字的なマーケティングになったので、突然初心者にもどった気分でした。仕事にはだんだん慣れてきましたが、残業が非常に多く、体がしんどかったです。
チームの人たちはとても優しくて仲が良かったですが、だんだん体力的に続かなくなりました。年収的には前職と変わりないものでしたが、環境からすると、この転職はあまりよくなかったです。
新卒で入社した会社がとても良い会社だったので、若すぎてそれに気が付かなかったのだと今は思います。もう少しその時の現状で様子を見て、仕事を続けていれば、給料や待遇の面で最初の会社が一番幸せだったように思います。
しかし、転職をしなかったら、前の会社がとてもよかったのだと気が付くこともなかったのかもしれません。また、もう一つ上げるとすれば、転職先の会社で、今の主人に出会いました。
ですので、この転職がなかったら結婚もしていなかったかもしれないと思うと、仕事の分岐点が人生の分岐点になることがあるんだなと感じます。