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営業職は直接部門の仕事なので、間接部門の事務職などと比べれば待遇もよく、企業や分野との相性がよければやりがいを持って働ける仕事ではありますよね。
ただ、営業職の中でも女性ならではの悩みがあり、それが理由で転職を考えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、営業職として働いていたけれど、辞めたいと思った悩みや理由、そして実際に営業職からの転職先や、転職に成功した女性の声を紹介します。
営業を辞めたい女性の悩みや理由を見てみると…
営業職といってもどんな業界の営業なのかによって悩みのタネはかわってきますが、どんな営業職にも通じる「女性ならではの悩み」がありますよね?
そんな営業職の仕事をしている皆さんの頭を悩ませている3つの理由について紹介します。
悩み1:「男性社員はいないの?」女性だからという理由でナメられる
営業職の中でも、大きな金額を動かす金融系や不動産系の営業職などの女性営業職に多い悩みですが、最初のあいさつ回りの時点で「今回は女性なんだね…〇〇さん(男性社員、同期や後輩社員であることも!)でお願いしたかったんだけど…」「女性に話してもわからないこともあるでしょ?」など、女性だというだけで、特に実績も見ずに見下して来る顧客がいて、本当に腹が立ちますよね。
男女共同参画社会だなんだと、女性の社会進出が当たり前になったように見えるこの日本でも、まだ性別で能力を差別しようとする人がいて、悲しくもあり、怒りを感じる人は多いのではないでしょうか。
悩み2:わかりやすくマクラ営業を求められる
営業職の中でも保険などの営業職の女性に多いのは、契約をとるかわりにプライベートで会うことをせまられたり、もっとひどい要求をされることもあるのではないでしょうか。
実際にそのような行為をしている営業職もいることは否定できませんが、ほとんどの営業職の女性は女性であることを武器にするのではなく、話術や知識、思いやりといったスキルや人となりを売りに営業しているのに、一部の人の誤った印象が広まり、本当にメイワクですよね。
悩み3:残業や休日出勤が多くて、結婚したり子どもができると続けにくい
独身の頃なら平気だった残業も、休日出勤も、家庭を持つと一変して大きな負担になって大変ですよね。
独身の頃は遅くなっても、キツいのは自分の体だけでしたが、結婚すれば帰宅してからの家事や育児があるので休む暇もなく、それだけではなく保育園のお迎え、土日(たいていは出勤している)の行事参加、保護者会、PTAの会議などがあるので、営業職を両立するのは無理!と感じる人も多いでしょう。
夫の協力があっても辛いのに、さらに夫も営業職だったり、時間外労働が多い仕事の場合は、さらに女性の負担が大きくなって、転職を考えたことがある人はたくさんいるのではないでしょうか。
営業から転職した女性はどんな転職先を選んでいるの?
営業職は、高収入であることが多く、女性でも男性に負けない収入を得られる仕事でもあります。
それでも自分や家族のライフスタイルの変化とともに、営業職の女性は転職せざるを得ない状況に追い込まれることが多く、前向きな転職をしていく人もいます。
では、営業職から転職した女性たちは、どんな場面で活躍しているのでしょうか。
新規開拓営業からルート営業に転職
営業職の中でも、新規開拓は比較的営業職の中で比べても給与が高く、性別に関係なく採用されるので、新規開拓で営業を始める女性も多いでしょう。
ただ、新規開拓は契約までにかかる時間が多く、さらに契約に結び付けるまでの飲み会や接待も多いため、時間外労働もたくさんあります。
一方でルート営業では既に契約状態にある企業をまわる営業スタイルなので、関係の維持に努めるのが第一となります。
そのため新規開拓に比べて同じ営業職でも給与面では少し下がる企業もありますが、その分自分の時間、家族との時間を確保できるのでおすすめです。
事務職
営業職として働いてきたけど、結婚・妊娠・出産といったライフイベントによって転職を考える営業職の女性にとって、最初に頭に浮かぶのは「正反対に位置する事務職」でしょう。
実際に営業職の勤務時間、ハードワークに嫌気がさして事務職に転職していく女性はたくさんいます。
事務職は間接部門のために給与面で営業職よりもかなりダウンすることが見込まれますが、それでも一部上場企業などの事務職なら、中小企業の営業職とあまり変わらない待遇を受けられるため、今の勤務先と転職先を考慮しての転職をおすすめします。
ルームアドバイザーに転職
営業職からの異業種転職となると、未経験者を積極的に採用する企業、かつ女性が働きやすい仕事である必要がありますよね。
そんな場合、不動産会社での物件を紹介する仕事であるルームアドバイザーになるという方法もあります。
特に宅建の資格も必要なく、営業職でのトークスキルも活かせ、物件を探している人のお手伝いをするので営業をかけるストレスもなく、長く働ける仕事です。
物件を紹介するとき、お客様が何を求めているのか、さらに紹介する物件ならそのニーズのどんな部分を満たせるのか、営業職として活躍してきた女性なら、親身かつ的確なアドバイスができるはずです。
営業職を辞めた女性の転職体験談
営業職から異業種に転職する場合、女性であるということが不利な条件にならないような仕事に転職する必要がありますよね。
では、実際に営業職の仕事から異業種・異職種の仕事に転職して成功した女性は、どんな仕事に就いているのでしょうか。
医療機器メーカーの営業職から保育園の経理事務に転職(女性 当時30代前半)
営業成績もわりとよく、30を過ぎるまでは営業を一生続けたいなと思っていたのですが、結婚を機に事情が一変しました。
夫が職業上、あまり家にいない(自衛隊員)ので、家事をすべて自分で行い、半分一人暮らしの状態で、これなら営業でもやっていけそうだなと思っていたのですが、子どもができてから、両親が県外に住んでいることもあり、たった一人で子育てをしなければならず、保育園を利用しても時間までに迎えに行けなかったり、子どもの辛そうな姿を見ていたらこれ以上続けられないと思い、時間がきっちりと決まって仕事ができる事務職に転職しました。
保育園での経理は給食費や保育料、補助金など業務の幅が広いわりに、私ともう一人先輩の事務員がいて、2人きりで担当しています。
ただ、先輩の事務員の方がとても親切丁寧に指導してくださったおかげで、営業職で鍛えられてきたこともあり、半年経過した今ではすっかり仕事にも慣れました。
保育士の先生方は残業があるようですが、事務員は基本的に残業ゼロで帰れます。そのまま自分の子どもを預けている保育園に迎えに行けるし、土日は事務員のみ休みなので、子どもとの時間を確保できてよかったと思います。
広告営業から印刷会社の総合職へ転職(女性 当時20代前半)
地元の国立大を出て、かなりの倍率を突破して某大手広告代理店の営業職に就職したのはいいものの、残業100時間なんて当たり前、過去にニュースになった過労死の事件もあったし、女性はかなり仕事でも不利なこともたくさんあって、まだまだ男社会だなと感じました。
元々からだは強い方ではなく、身体的にも限界だったので、家族とも相談して転職することにしました。
転職先に選んだ印刷会社は中堅どころですが、自分で企画・提案ができて、斜陽産業だと言われている中でも独自性を発揮していて、自分でできる仕事の幅も広く、男性と肩を並べて仕事ができています。
広告営業をしていた頃は年収が700万円以上と、女性にしてはかなりの高収入でした。今は500万円台の後半に下がりましたが、QOLは今のほうが断然高いです。
福祉用具の営業職から民間高齢者福祉施設の社員へ転職(女性 当時20代後半)
前職では車いすや介護用ベッド、杖などの福祉用具をレンタル・販売する営業をしていました。
高齢化社会ということで需要もあって、お客様から邪険にされることもなく、楽しく仕事ができていたのですが、店長が変わってからは状況が変わってしまいました。
営業なので業績を求められるのは当然なのですが、どうしても福祉業界なのでこれまでの店長はあまりノルマを厳しく設定せず、お客様第一ですすめてきたのに、新しい店長はノルマが厳しく、到底実現不可能な目標を掲げるので、クリアできないことを苦に退職。
大学では社会福祉主事任用資格を得ていたので、それを利用して、法人ではなく民間会社が経営する高齢者福祉施設の本部に転職しました。
本部では採用業務を担当していて、女性だけではなく全社員のワークライフバランスを考えた環境で働けるので、結婚しても長く働けると感じています。