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公立でも私立でも、教師という仕事は教科指導に限らず、児童生徒に対して生活指導、進路指導などのさまざまな指導を行いながらも、部活やクラブ活動の顧問、教材研究と忙しく、保護者からのクレームもストレスとなって定年を待たずして転職していく人が少なくありません。
今やっとの思いで教師を続けている…という人は、転職とこのまま仕事を継続することを天秤にかけ、転職の方に傾いたとしても、「やっぱり辞めてから後悔するかも…」と、次の一歩を踏み出せずにいるのではないでしょうか。
人生をかけて転職するのですから、教師を辞めて後悔することだけは避けたいですよね。
そこでここでは、教師から転職したけれど失敗・後悔したケースと、転職しても失敗・後悔しないための方法について併せて紹介します。
教師から転職!教員を辞めたい方におすすめの転職先と転職成功の秘訣を解説も合わせてご覧ください。
後悔その1:年収が大幅減で後悔
教師は公立なら公務員で手堅く、私立でも経営状況が良ければ高収入が約束されていますよね。
でも、ストレスで体調を崩した…などの理由で転職した場合、今よりもストレスのない仕事に転職しようと思い、業務内容を重視して転職してしまいがちです。
その結果待っているのは、「業務内容は確かに簡単だったけど、収入が激減する」という現実。
公立教師なら、毎年2回当たり前のように支給されていた賞与も、民間企業では業績悪化を理由に簡単に支給を中止したりします。
賞与で支給される額は年収を大きく左右しますから、月給が安いけど賞与の割合がいいから転職した…という人は、賞与カットでローンの返済に困り、教師を辞めて本当に後悔したという人も多いのです。
年収が減って後悔しないために
賞与はそもそも、企業側には支払義務のないものです。むしろ国内の経済がどんなに荒れても賞与が支給される教師の方が珍しいとされていることが、現役時代には実感できない人もいます。
年収が減って後悔しないためには、転職する前に、企業の業績を把握しておく必要があります。
「学校の先生でなければ何でもいい!」というように、学校から逃げるような形で転職してしまうと、転職先の業績にまで頭が回らず、年収ダウンで後悔することになってしまうからです。
業績をチェックするためには、企業の「IR情報」を確認しましょう。IR情報とは、投資家のために公開されている企業の業績や経営方針、財務などの情報のことです。
普段ここまで見る人は少ないのですが、転職前に企業の業績の実際を知ることのできる貴重なデータです。
ここをあらかじめ見ておけば、入社したら業績が悪化していて賞与カット、減給された…ということもなくなります
後悔その2:民間企業に慣れず、職場で浮いて後悔
教師という仕事は、自分よりも目下の者に対して、「相手が知らないことを教える」という特殊な仕事です。
そのため、転職すると自分が一番の新入りになってしまい、一気に「教わる立場」になってしまいます。
さらに教師時代にはあまり経験のない取引先との飲み会、複数の人物との名刺交換、年下の先輩社員との交流に慣れていないために、職場で浮いてしまうのです。
民間に移っても後悔しないために
民間企業に転職を考えているなら、教員の世界がいかに特殊なものかを知っておく必要があります。
教わることに抵抗がないよう、企業見学に出向き、最も若いと思われる社員に仕事を教わる姿を想像してみましょう。
もしくは年齢関係なく、実力主義で評価され、社内の会話も基本的に敬語は使われないことの多い外資系企業に転職するという方法もあります。
後悔その3:ノルマがあって後悔
教師には、何日までに採点を終わらせる、何日までに成績票をつけおわる、という期日はあるものの、何日までに契約を何件とってくるというようなノルマは存在しませんよね。
教師から、特に営業職に転職した場合に起こりやすい後悔が、「ノルマの存在は知っていたけれど、こんなにキツいものとは思わなかった」「ノルマ達成のために誰かに頭を下げるのがこんなに苦痛だとは思わなかった」というものです。
実際、化粧品販売の営業では月に100点の売り上げノルマ、不動産営業では月に5件以上のノルマなど、単価によってノルマの件数に違いはあるものの、中には達成不可能に思えるようなキツいノルマもあります。
そんなノルマをなんとかクリアするために、教師としてあまりしたことがない行為(頭を下げる、頼み込む、縁故を頼るなど)を強いられ、転職したことを後悔する人もいます。
転職後にノルマで苦しまないために
そもそも営業職に転職すれば、ノルマはつきものです。ノルマに苦しんでいる元教師には、直接部門で給与の高い営業職に飛びついたという人も目立ちます。
給料がいいからという理由で営業職に就かないことも、ノルマで転職を後悔しないための方法だといえます。
また、同じ営業職でも、クライアントから問い合わせがあってからの営業という形式をとっていて、実質ノルマのないような仕事もあります。
ノルマがまったくなし!という求人は怪しいですが、上記のような理由つきならノルマで苦しまなくても済むでしょう。
後悔その4:やっぱり子どもたちが恋しくて後悔
先生の中でも、小学校で教諭をしていた先生は、子どもが好き、子どもの成長を近くで見られるのがやりがい!と思ってなんとか教師を続けてきた人も多いですよね。
でも、その一番のやりがいを失ってしまい、「やっぱり子どもと関わる仕事がしたかった…」と後悔している先生も少なくありません。
やっぱり子どもたちの成長を見守りたいなら
転職する際、最も重視することは、その人のライフスタイルや家族構成などによって異なりますが、やはり「どうしても譲れないこと」は何なのかをハッキリさせておくことが必要です。
それが「子どもたちの成長を見ること」ならば、子どもから遠くかけ離れた転職をすると、後悔してしまう結果を招きます。
子どもたちの成長を見守るという点を譲れないとするならば、保育園や認定こども園、託児所、小学生を対象とした学習塾など、子どもを焦点においた転職先を選ぶことをおすすめします。
後悔その5:社会的地位を失って後悔
「先生」というプライドを捨てられなかった
教師という仕事は、医者、弁護士、政治家などと同様に「先生」と保護者や学生生徒から敬われる、社会的地位の高い職業です。
それが一般企業や施設に転職したとたん、「○○先生」から「○○さん」と呼ばれ、敬語で話されていたのがタメ口になり、敬意などないかのようにふるまわれてしまう…。
このような現実についていけず、教師から転職したことを後悔する人も多いのです。
社会的地位を維持した転職を心掛ける
社会的地位が下がってしまうという体験は、実際に転職してみなければわかりません。
でも、事前に社会的地位が下がることで転職を後悔するかもしれないということがわかっているなら、次のような方法で後悔することを予防できます。
- 一部上場企業に転職する→企業のネームバリュー=社会的地位になる
- 管理職として転職する→小さな企業でも役職就きなら評価される
- 開業する→自動的に自分自身が社長になれる
教師を辞めても後悔しないためには、転職前からの準備が必要
教師という仕事は、収入も保障されていて、社会的地位も高く、学生生徒の成長をそばで見守ることができる素晴らしい仕事です。
ですが、保護者対応に疲れた…持ち帰りの仕事が多すぎる…部活指導で休みがない…という理由で、「とにかく教師以外の仕事なら何でもやるから転職したい!」という衝動にかられて転職してしまうと、紹介してきたような理由で後悔してしまいます。
せっかくの転職を失敗させないためには、自分が何をやりがいとして重視したいのか、最低限どれくらいの収入を期待したいのか、その仕事に転職した際に生じる前職とのギャップに耐えられるのかということについて、転職前によく考えておく必要があります。
いかに具体的にシミュレーションできるかで、転職後の後悔を未然に防ぐことができるかどうかが決まるのです。