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現在教師として勤務しているものの、多すぎる残業、部活顧問で土日も休みがなく、保護者対応もかなりのストレスとなってしまう教師の仕事を辞めようかな…と考えている人も多いのではないでしょうか。
転職しようと考えた時、実際に教師の転職先として最も現実なのは、同じ教育職である塾講師ですよね。
でも、実際に学校教師から塾講師に転職するとなると、今の生活と何がどう変わるのか、また転職する際にどんなことに気を付ければよいのかが気になるところでしょう。
そこでこの記事では、そもそも教師から塾講師への転職は難しくないのか、そしてどんな変化があるのか、転職する際に気を付けたいポイントを紹介します。
学校教師から塾講師へ…実際なるのは難しい?
教師(教諭・講師含む)から塾講師になる人の割合は非常に高く、教師の転職先としても最もメジャーなのが塾講師です。
その中でも教員採用試験に合格できず、講師を何年か務めたけれど、諦めて塾講師に落ち着いた人は多くなっています。
また、教師(教諭)を退職して塾講師になるという人もいます。
どちらにしても、塾講師の採用条件が有利となる“教員免許”があるため、塾講師への転職は非常に容易だといえます。
そもそも塾講師になる要件は特になく、子どもへの教育の熱意があって、それなりの学力があれば、高学歴も教育歴も求められるものではないのです。
その中で教員免許を持っていて、さらに教員採用試験を突破して実際に生徒に教えた経験のある元教師は、よほどの理由(人柄、前科など)がなければ採用されるため、教師から塾講師の道を選ぶ人は多いのです。
塾講師への転職に有利になるポイント
塾講師になることで、教育者という立場は変わらず、教科指導という点では前職のスキルも経験も存分に活かすことができます。
さらに塾講師への転職を有利にするためには、“人気講師”になる可能性をにおわせることが大切です。
塾講師は教育職といえども半分人気商売のようなものですから、見た目やキャラクター、意外な趣味・特技などで生徒の心をつかむものがあれば、塾の経営陣も積極的に採用します。
塾講師に転職すると年収はどう変わる?
教師の年収は年代にもよりますから、たとえば30代の教師を例に挙げて、塾講師の年収と比べてみましょう。
【役職なし・30代公立学校教師】
年収:約490万円
【勤続5年目・30代塾講師】
年収:約500万円
以上のように、若干ですが塾講師の方が平均年収の上では上回っています。
しかも、教師はどんなに生徒の学習指導で成績アップを果たしても、給与には一切反映されませんが、塾講師の場合は成績アップのデータが翌年の講師データに反映されて受講者が増え、その分が塾講師の収入にも反映されるのです。
生徒1人あたりの月謝が2万円と考えると、人気によって受講者人数が50人なら、2(万円)×50(人)で、100万円、単純計算で年収1200万円となります。
いかに塾講師が人気ひとつで年収アップが実現できるかがわかります。頑張っても年収アップには反映されない教師が転職していくのもうなずけますね。
塾講師への転職…ここに要注意!
塾講師でもクラス担任兼務の可能性もある
収入面から見れば、塾講師はすごくいい!塾講師になれば人生バラ色じゃないか?と思う人もいるかもしれませんが、現実では大変なこともたくさんあります。
塾講師=講義のみ担当というイメージを持つ人も多い中、塾の中にはクラス制にしていて、その担任業務も兼務させるところもあります。
クラス運営については、元教師ならそれがどんなに精神的ストレスがたまって、どんなに神経をすり減らすものか、容易に想像できますよね。
クラスの生徒の精神面のサポート、成績管理、出席管理、保護者への連絡など、クラス担任の業務が多ければ多いほど、教師時代と変わらぬストレスに、「こんなはずじゃなかった」と感じる人もいます。
もしも担任業務を兼任したくなければ、求人を探す段階で“授業のみ”“クラス運営なし”などの条件をつけておきましょう。
非正規雇用なら授業準備時間はタダ働き
塾講師の雇用形態は、正社員であることはむしろ珍しく、多くの塾講師は契約社員というかたちで雇用されています。
契約社員の場合は、授業単体で任されることが多く、授業のコマ数×時給=月収となります。
そうなると、授業時間以外の授業準備の時間には時給が発生しないため、授業を丹念につくりこむ先生ほど損をする計算になります。
授業準備に時間をかけたい人こそ、契約社員ではなく正社員での枠にこだわることが大切です。
人気商売だから常に最新の授業研究が必要
塾講師は前述してきたとおり、人気商売なので、“この先生のこの授業が好き”といわれるくらいの個性的でわかりやすい授業が好まれます。
いくら理路整然としていても、教材が古かったり、教え方が一方的だと、生徒が離れていき、年収ダウンという結果につながる可能性もあります。
そのため、塾講師には教師以上の授業研究が必要です。最近では学校以外の塾でも生徒が能動的に学習できるアクティブラーニングなどの教育法を用いる先生も増えてきています。
このように、最新で、わかりやすく、楽しく学べる授業研究を怠らないことも、人気塾講師で居続けるためのポイントなのです。
後悔しないためには転職前の準備が大切
教師の仕事を辞めるには、公務員という安定した立場と給与、社会的地位、これまでの教員採用試験を突破するまでの努力など、捨てなければいけないものがたくさんありますよね。
でも、塾講師という仕事では、教師ならではの悩みだった教育委員会とのしがらみもなく、人気が出れば高収入も実現できるというメリットがあります。
塾講師になって後悔しないためには、年収面で教師時代を上回るよう、人気が出るような工夫をし、クラス運営をしなくてもよいという条件のもとで正社員にこだわって転職することが大切です。
そのためには、どんな授業がどんな世代に人気があるのか、人気講師の授業を聴講してみたり(今はインターネットでも受講できるので)、雇用形態や給与体系をしっかりと調べるといった手続きをきちんと踏んでから転職活動を始めましょう。