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「証券営業の仕事内容がつらい」、「毎日のノルマがきつい」、「このままだと人間不信で鬱になりそう」など、こんな悩みは正直言って証券営業に付き物です。
このページでは、証券営業マンの転職支援経験がある筆者が証券営業からの転職を成功させる秘訣を紹介していきたいと思います。
辞めたいと思った瞬間からまず何を考え行動すべきか、また転職を決めたあなたにお勧めの職場の紹介、円満に退職するための順序をお話しします。
「転職するなら次に勤める会社では長く働きたい」、「退職したいけど勇気がない」、「円満退社への道筋を知りたい」そう考えるあなたは1度目を通してみましょう。
証券営業を辞めるべき?辞めるべき人とそうでない人
証券営業はきつい、厳しいなどと激務のイメージが世間一般的です。もちろんあなたも少なからず入社前に分かっていたことだと思います。
では、理解していたもののどうして辞めたいと思っているのか1度冷静に分析することで転職を成功させましょう。
ここではまず年代別に本当にあなたが辞めるべきかどうかを一緒に考えてみる必要があります。
新卒入社で1年目に辞めたいと思うあなたへ
あなたの辞めたい理由はなんですか?1年目に証券営業を辞める人のよくある理由を並べてみました。
- 成績不振で怒鳴られてばかりの日々がつらい
- 客から全然相手にされず人間不信になりそう
- 努力しているのに運で好成績の同期をみて疲れた
このような悩みを抱えて入社1年以内に辞める人は実に半数近くに上ります。
しかし、1度冷静になりましょう。この悩みは証券営業ならではと思いがちですが、他業種へ転職しても同様の悩みが出てくる可能性はあります。
まずは、周りを見渡してみる
1年目でノルマが達成できる人はなかなかいません。ましてや証券会社のノルマなんて達成できないような数字でプレッシャーをかけていることが大半です。
周りをみてください。同期の達成率は100%ですか?
ノルマが達成できないには何かしらの理由があり、その理由を突きつけるのが上司の役目です。
また、いきなり飛び込み訪問してきた新卒のあなたを信用して大金を預けてくれるほど甘い世の中でしょうか?私なら投資したければ自分で信頼できる熟練の人を選びたいと思います。
あなたはどうでしょう。いきなり知らない人が家に来て株を買ってほしいといわれたらどう思いますか?客に相手にされないのは当たり前です。
同期がいればその中で運だけでのし上がっていく人もいるでしょう。私は、入社2か月の時、チラシを投函しただけで10億円の預金を任されたラッキーマンの実例も知っています。
これを読んでどう思いましたか?
少しでも「確かに」と思えたなら、転職はまだ先延ばしにした方がよさそうです。
「辞めるならさっさと見切りをつけて早い方がいいんじゃないか」と思う時もあるでしょう。1年目で転職する人がよく口にすることですが、これは正論ではありません。
次の転職先で面接時に必ず聞かれる前職の退職理由で「合わないと思い見切りをつけた」はほぼ「逃げてきました」と暴露しているのと同じです。
ものは考えようで、あなたの悩みに対して、その悩みは1年目なら当然だと考えられる悩みであれば、もう少し経験を積んでみましょう。
半年後、1年後に売上金額以外でも行動力、スピード、電話対応スキルなどあなたの誇りにできるなにかが身についているかもしれません。
すべてを諦めて川の上流から下流に流されるのは簡単ですが、1度下流に流れてしまうと上流まで泳ぐのは大変です。
サボりながらでいいので自分のペースで頑張りましょう。
私が知っている証券営業マンの男性は、仕事は最低限に抑えて公認会計士の資格取得に励んでいた方がいました。
もちろんノルマは未達なので上司からは毎日叱責されていたようですが、その場しのぎの対応で見事資格を取得して、条件の良い職場への転職を成功させました。
証券営業が日中自由なことを逆手にとって、上手く履歴書上の経験年数を稼いだなと感服した記憶があります。
時にはこんなやり方で年数を稼いで後の転職を有利に進める技もあります。
1年目でもすぐに辞めるべき人もいる
1年目でも今すぐ辞めるべき人もいます。
「自分を押し殺し1日1日が精一杯」あなたはこんな状況になっていませんか?
- 毎日朝がくるのがつらくて眠れない
- 会社にいくのが怖くて電車に乗れない
- どんな時も憂鬱で楽しいことが何もない
こうなってしまったら大変です。
前述した「まだ辞めない方がいい人」は、証券営業においてこれ以上の成長が望めるというのが大前提です。
このまま証券営業を続けていて身体を壊しては元も子もありません。
私は実際に体や精神を壊してしまった人をたくさん見てきました。会社のデスクにストレスで嘔吐してしまった人、死にたいと相談してくる人…
ここまできてしまうと転職を考えるのがあなたにとってベストな選択です。
転職とは勇気と行動力が必要不可欠のイベントです。
転職先を決めるまでは大変な労力を要しますが、あなたの置かれている環境を打開するには転職という方法しかありません。
1度頑張って転職してしまえば、憂鬱な毎日とはさよならできますし、何より日常生活のすべてを前向きに考えられるようになるでしょう。
入社2~3年目以降のあなたへ
仕事内容にも少しは慣れてきたころだと思います。2年目以降は後輩も入ってくることで新たな悩みが出てきますよね。
ここではまず辞めない方がいい人の悩みから見ていきましょう。
- 後輩よりも成績不振で毎日が地獄のよう
- 顧客に大損をさせてしまい会社に出社するのがつらい
- 毎日同じことの繰り返しでモチベーションが保てない
この3つに共通するのは証券営業の仕事自体は嫌いではないということです。
ここが大事なポイントです。
2年以上この業界にいれば、いずれも1度は頭をよぎることがあります。
だからといって急いで転職という選択をするのではなく、同じ会社で部署異動はできないか?と考えてみましょう。男性なら営業ではなく管理部門、女性なら営業ではなく事務職への転向などです。
1度証券営業から離れて別の業界へ転職した人を見ると、「後悔している」という人が結構います。
証券会社を辞めると社会の流れに疎くなり、今までがむしゃらに働いていた分虚無感に襲われます。すると次の会社でも長続きしませんよね。
まず、2年以上証券営業を続けられたということに自信をもって本当にこの仕事が嫌いかどうか、ただスランプに陥っているだけではないかと自問自答してください。
仕事に将来性を見出すことができなかったら転職の準備を
考えた結果、どうしても仕事自体に将来性を感じない人もいます。
「なぜ毎日株を売っているのか分からない」、「先輩の姿を見てもこうなりたいとは思わない」、「この仕事をしていて楽しい瞬間がない」と思う日が何日も続いてしまうと、それこそ転職の出番です。
あなたはこの数年間で様々な経験をしてきたと思います。辛かったこと、楽しかったこと、やりがいを感じたこともあるでしょう。
そんな日々を過ごしても、なお将来性を見いだせない場合は思い切って転職の準備を始めてください。さあ、ここからあなたの勝負が始まります。
転職を決めた時点でゆっくりしている暇はありません。証券営業で身に付けたスピード感と行動力で短期決戦に持ち込みましょう。
まず、求人探しや採用対策は『転職エージェント』をフル活用して、失敗しない・損しない転職活動にしましょう。
証券営業からの転職で失敗しないために、自分に合った転職先を考える
証券営業から他の職種や業界に転職するなら、「何が辛くて証券営業を辞めようと思ったのか?」「どんな職場で働くのが理想なのか?」を考えながら、自分の転職先にふさわしい職場を選んでいくことが大切です。
証券営業から転職を考える人のよくある思考と共におすすめの業界・職種を紹介するので、是非参考にしてみて下さい。
証券営業の熱意と根性のある働き方が好きなあなたへ
顧客には見せないような証券営業の泥臭さ、一生懸命さが好きな人は保険の営業、不動産の営業が向いています。
中でも外資系保険会社の場合、一見スマートそうですが実際はほとんどの仕事内容が営業に任されており時間は自由に使え、努力・工夫次第で稼ぐことのできる世界です。
また、不動産でも不動産投資・販売となると証券営業の熱心さに近いものがあります。この2つの業界に共通しているのが1件当たりの金額の大きさです。
証券営業では1回の取引で数千万円単位の金額が動くことがよくあります。規模の大きい数字が動くのが好きだという人にとって、保険や不動産はうってつけの業界です。
また、あなたの証券営業で培った熱心さ、誠意ある対応、努力に対するひたむきな姿勢を活かすことができます。
証券営業で身に付けたトークスキルを活かしたいあなたへ
証券営業では迅速かつ的確な決定・指示を求められることが多々あったと思います。そこで身に付けた話術を活かしたいあなたには、人材紹介会社が向いています。
人材紹介会社は近年企業数が増えていますが、個々の企業に扱う求人の大差がないためその企業に属する営業マンのスキルで人気不人気が変わります。
また、求職者や企業の採用担当者の潜在的ニーズを引き出し成約へ導くという日々の仕事内容はあなたのトークスキルを活かす場面が十分にあります。
証券営業以外の金融関連の職場で働きたいあなたへ
一先ず証券営業からは離れたいものの、今まで培ってきた金融業界ならではの知識を活かしたい方は、銀行、信託銀行、投資銀行、保険会社、格付会社、上場企業における投資家向け広報業務をサポートする会社などに視野を広げてみましょう。
銀行や信託銀行では証券営業時代の知識を十分に活用し資産運用の提案が可能です。
投資銀行では今まではできなかった法人向けの営業や投資に関するより幅広い業務を担当できる機会があります。
保険会社では証券営業で取得した保険販売員資格を使うことができます。
格付会社や上場企業の広報サポートを行う会社では今までとは違った視点から企業の資産形成をサポートすることができます。
激しい証券営業の生活とは逆転してゆっくり自分の時間を大切に働きたいあなたへ
証券営業で身も心もクタクタになってしまった方はたくさんいるでしょう。そんなあなたは今までと真逆の職場を探すのがベストです。
まず営業職を続けるか、事務職へ職種転換するのかはあなた次第です。ただし、一度営業職から事務職へ移ってしまうと営業職へ戻るのは簡単ではないことを肝に銘じてください。
証券営業で身に付けた営業力を活かして再び営業職を選ぶ場合、業種で選択するよりは仕事内容で選んでください。
例えば、証券営業を辞めたい理由になっている新規開拓、飛び込み営業はしないなどの反響営業であれば証券会社ほどの辛さはありません。
また、平均勤続年数や社員の平均年齢も参考にすると良いでしょう。証券会社は離職率の激しい職場ですので、逆に定着率がよく働きやすい職場を見つけるようにしてください。
営業という同じフィールドであれば、あなたが証券営業で身に付けた礼儀正しさや仕事に対する責任感を活かすことができるでしょう。
事務職に転向する場合は証券営業の経験を活かして、どう動けば営業が心地よく仕事できるかが分かるはずです。証券営業で忙しく働いていたので、あなたのスピード感と的確な対応は必ず武器になります。
また、ここでも仕事の内容は要チェックです。
一言で事務職といっても、営業職よりの事務職で顧客対応や簡単な見積もり作成まで任せてもらえるものから、単にデータ入力や資料作成のみで顧客対応はほとんどせず1日中パソコンと向き合う事務職まで様々です。
今まで証券営業をしていた方の場合、どちらかというと営業職よりの事務職の方が向いています。理由は事務職の場合、仕事中はずっと社内で座っていなければならず、今までバリバリと外出し時間を自由に使っていた人にとって、それは苦痛であることが多いのです。
事務職でも少しは対外的な仕事も任せてもらえる方が気分転換にもなり、長く続けられるでしょう。
いざ退職を決意した時の行動とは?辞めづらい証券営業を円満退社する方法
在職中に次の転職先を見つけるのがベスト
他の業種では難しいかもしれませんが、証券営業の場合は日中のほとんどが自由に使えます。週2社程度は面接するというペースで構わないので在職中に決めてしまいましょう。
中には仕事と転職2つのことに集中できない人もいるかもしれませんが、心に退職を決めた時点で証券営業の仕事を無理に頑張る必要はありません。
「転職エージェント」を上手に活用することで、かなり効率的に転職活動を進めることができるようになるので、割り切って転職活動に軸を置いてみましょう。
私が担当した転職者の中には、出社前に駅のロッカーに面接用の服を入れて日中活動している人もいました。
在職中に転職先を決めておきたい理由は2つあります。
1つ目は退職を有利に進めるためです。証券会社で上司に辞めたいといってもなかなか受諾してもらえません。
例えば、まともに話を聞いてもらえなかったり、避けられるようになり退職の話が上手く進まないこともよくあります。
そうならないために次の転職先を決めておくと上司を説得する際の材料になり、入社予定日も決まっているので先延ばしにされることはないでしょう。
2つ目の理由は、履歴書に空白期間を作らないためです。
退職してからの転職活動の場合、空白期間なしに就業先が決まるのは難しいでしょう。早くて1ヶ月は空白期間があき、それが長くなればなるほど転職は不利になりあなたの汚点となりかねません。
転職の意思は支店長に直接伝える
あなたの直属の上司ではなく、支店長というのがポイントです。理由は直属の上司へ話すと、そこから支店長へと時間がかかってしまうためです。
支店長に「仕事の相談がある」と持ち掛けましょう。ここではまだ「退職」のワードは出さずにおきます。感づかれて時間を取ってもらえなくなるとタイムロスです。
支店長との面談では「証券営業を辞めたい」という方向性で話すのではなく、「証券営業よりもやりたいことがある」という方向性で話を進めます。前者の場合引き留めに合う可能性大です。
ここまできたらどんな引き留めにも応じず自分の意思を貫きましょう。
注意点はあくまでも円満退社が目的なので、強気になりすぎないことです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
このページで紹介した内容を押さえておけば、証券営業の経験を活かした有意義な転職活動に踏み出すことができると思います。
各項目でポイントを述べてきましたが、すべてに共通しているのは、自分の軸をしっかりと持つことです。
そのためには、なぜ証券営業を辞めたいのか?どんな働き方なら満足できるか?をよく考えてみましょう。
そして、転職活動や就業相談、事前の情報収集には「転職エージェント」を活用します。
「転職エージェント」を使わないだけで不利になってしまうのが、現代の転職市場の現状です。
まずは、実績No.1の転職エージェントで実際の求人を見るところから始めてみてはいかがでしょうか?