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派遣社員をしていて、登録している人材派遣会社の対応に納得がいかないことはないでしょうか?同時にいくつかの会社で登録している方は、特にそれぞれの会社での違いを感じる場面があるハズ…。
その不満が蓄積され限界を超えてしまうと、「もうハケンは辞めたい」という気持ちが膨らんでくるものです。
とは言っても、無計画に辞めてしまっては次の仕事探しがスムーズにいくとも限らず得策ではありません。
この記事では、さまざまなケースを想定してそれぞれどのように行動する選択があるのかをご紹介していきます!
良い仕事が紹介されない…
人材派遣会社に登録したは良いものの、なかなか良い仕事が紹介されないという悩みは派遣社員の間でよく聞かれるもの。
早く働きたいにもかかわらず仕事の話がないと会社への不満につながりますし、辞めたくもなってしまうものです。
こういった状況にはいろいろな事情が隠れていますから、ちょっとしたことで改善されるかもしれませんよ?
求人サイトや求人誌で見た仕事がない?
人材派遣会社では、取引先企業からの依頼によって余裕のない期間でたくさんの人数を集めなければならなくなるケースがあります。
その場合、まずは登録済みのスタッフから必要な経験やスキルを持っている人材がピックアップされます。それでも足りなさそうだと判断されれば、求人サイトや求人誌で募集広告が出されることに。
急な募集では人数の確保が優先されるため、時給を高額に設定している例が少なくありません。そのために、当然ながら短い期間のうちにたくさんの応募が寄せられることになるわけです。
その結果として、応募してみるとすでに必要な人数が足りたために「仕事がない」となる可能性はあります。
- だったら登録に適したタイミングってあるの?
- 派遣会社にとって「休眠」しているスタッフが多いことは望ましくなく、登録スタッフの稼働率をできるだけ高くしようとしています。
筆者は派遣会社のコーディネーター経験があるのですが、担当者側の心理として別の仕事をしていてとりあえず登録だけに来たという登録者は正直扱いにくいところがありました。
理想は登録に来た人へすぐに派遣先を紹介してすぐに段取りを済ませ、最速でその日のうちや次の日から就業を開始するといった具合。
「今日からでもすぐに働くことができます」という人にはすぐスタートする仕事から先々の仕事まで、紹介可能な仕事の幅が広いのです。
希望と違う仕事の紹介ばかり…
希望する業種・職種への適性はどうなのか
人材派遣会社に派遣社員スタッフとして登録する場合、大体はどのような仕事をしたいというビジョンがあるもの。
その希望を受ける派遣会社の担当者は人を見るプロですから、仕事への適性があるかどうかがすぐわかります。
残念ながら適性に欠けていると判断されれば、希望していたものとは別の業種や職種にあたる派遣先を紹介されることになります。
スキルや経験のミスマッチ
派遣会社にとっては、登録に来た人の持っている力が後々どのようなプラスになるかわかりません。
過去の仕事で相応の専門性が身についていれば、これから未経験の仕事に挑戦したいと思っていても勝手を知った仕事ばかりが紹介される可能性はあります。
派遣会社と派遣先企業の間では、就業先に適した高い能力を持つ人材が派遣されるに越したことはないのです。
- どうしても希望通りの仕事をしたいときはどうすれば良いの?
- まずは、登録するときに行われる面談の場で「こういう仕事がしたい」と強く主張することが大切。ただ、そのタイミングで希望に沿う派遣先があるかどうかは運次第になるところがあります。
ですが、あまりにも希望に固執して就業機会自体が失われてしまっては元も子もありません。なるべく短期間の契約期間となる派遣先の紹介を受けながら、あらたな話が舞い込む時機を待つという手もあります!
どうしてもいつまでも希望が叶わないとなれば、他の派遣会社に登録するか理想の環境を目指して正社員として就職する道を考えて良いかもしれません。
担当者との相性が悪い…
人材派遣の各企業では、スタッフへ対応するにあたって基本的に担当者制がとられています。
- 取引先の企業一社ごとに専属で対応する担当者
- 登録しているスタッフ一人一人に専属で対応する担当者
社内で話をする機会や時間がもっとも多い相手であり、仕事をもらう派遣社員の側としては自分のことをしっかり理解してもらう必要があります。
担当者との関係が良好でなければ仕事に悪影響を及ぼしかねず、それが派遣会社に対する嫌悪感へと発展してしまうかもしれません。
実は担当者の存在が最重要?
人材派遣会社では、一般的にスタッフ登録時の面談をした担当者がそのスタッフに関する情報登録も行います。経歴や持っているスキル、資格などの情報はデータベース化されて派遣先の紹介に役立てられるのです。
つまり、自分の希望やアピールポイントなどは正確に伝えて担当者との間で認識を共有することが理想。実際と異なった理解でデータが作られていると、希望した通りの派遣先が紹介されにくくなるリスクがあります。
担当者との間で信頼関係が成り立っていることによって、より良い仕事が紹介され手厚いサポートを受けることのできる可能性が高まることになるのです。
- 担当者との関係がうまくいかないときはどうすれば良いの?
- 基本的に、派遣社員がスタッフ登録をするにあたっては誰に担当してほしいと希望することができません。そのため、個人個人にとって「良い人」に当たるかどうかはめぐりあわせ次第ということになります。
とはいえ、ビジネスシーン全般で考えると仕事相手が合う合わないという悩みは誰にでもあるもの。派遣会社の規模やシステムによりますが、感情面の問題で担当者を変更することには否定的な対応をとられることが多いでしょう。
仕事をする上で支障を来すような対応をとられるようであれば他の内勤スタッフ、専門のサポートデスクなどがあればそこへ相談する手があります。
問題のある対応として、具体的には次のようなことが挙げられます。- 伝達事項について内容の間違いが多い
- 契約期間について話がないまま自動的に更新されていた
- 欠勤の連絡が派遣先に伝えられていなかった
etc.
万が一、担当者が替わっても対応に大差ないというときは社員教育そのものに問題のある可能性が。別の派遣会社、あるいは信頼性が高い転職エージェントを利用して自分の力で就業先を見つける選択肢もあります。
こんな「あるある」
人材派遣という業界自体が歴史の浅い分野であるため、オフィスで内勤しているスタッフを見ても若い世代が多くなっています。
担当者に対する不満の多さは、まだ万全になっていない社内の人材教育を一因にしているということができるでしょう。
電話連絡が遅い
派遣の仕事をしていると、派遣会社の担当者と電話で連絡を取り合わなければならない場面が多々あります。
しかしながら、オフィスに連絡してみると取り込み中や不在などの理由で連絡のつかないケースが少なくありません。
そこで折り返しを頼むとコールバックは何時間も経ってから、また次の日以降になってしまうということも。
これは実は、各担当者が担当する取引先や多くのスタッフと同時にさまざまな話を進めなければならないことが関係しています。
社会人のマナーとしては良くないのですが、急ぎの連絡を先に済ませようとしているうちに折り返しを忘れてしまう例はかなり多いのです。
- どうにか連絡が早くならないの?
- 筆者が派遣社員として働いていた当時、顔見知りの登録スタッフは皆やはり同じような不満を持っていました。自分もそうでしたが、待っていて連絡がないならばしつこくこちらから連絡するしかないと開き直ることに。
やがて「こいつはうるさいから早く連絡してやるか」と思われたのか、いくぶん状況が改善されました。相手の都合ですから向こうから連絡してほしいところではありますが、意地を張っても仕方がないと考えるしかありません。
依頼した件への対応が悪い
登録スタッフそれぞれに専属の内勤スタッフがつく場合には、担当者が仕事にかかわることから直接的には関係しない部分まですべての窓口となります。
- 現在の派遣先で契約期間がもうすぐ満了するため、あらたな仕事をピックアップしておいてほしい
- 賃貸物件やクレジットカードなどの契約に必要な在籍確認の対応をしてほしい
- 子どもの保育園へ提出する就労証明書を発行してほしい
ところが、時間が経って確認してみると全然対応してくれていないという事例がままあります。派遣の仕事そのものと直接的に関係しない部分の頼みごとについては特に、担当者が勝手に処理すべき優先順位を下げてしまうことがあるのです。
- どうにか対応が良くならないの?
- これも電話連絡と同じですが、自分からうるさく何度も連絡して進めてもらうほかないでしょう。
いずれもビジネスの対応としてどうかという疑問はあるのですが、人材派遣業界全般である程度の共通認識となっている部分。
ですから、そこにどうしても嫌悪感があるのであれば正社員として働く方向を考えて良いのではないでしょうか?
- そのほか、派遣会社の担当者についてよく言われる「あるある」としては次のようなものがあります。
- 派遣期間がもうすぐ終わりそうになっても放置される
- 「調子はどうか」などフォローの連絡がないので信頼感につながらない
- 質問したことに対して「たぶん大丈夫です」など適当な返答をされる
- 派遣先の就業環境に関する説明が全然事実と違う
- 何を話してもすぐに忘れられる
仕事のフォローが納得いかない…
本来、人材派遣会社は派遣社員が快適な労働環境のもとで高いパフォーマンスを発揮することができるようサポートすることが求められます。
人材派遣会社のポータルサイトである「エン派遣」では、2013年に「就業中の派遣会社のフォロー」に関するアンケートを実施しています。
その結果によると、就業中に派遣会社のフォローを重視するとしている派遣社員の割合は実に76%となりました。
しかしながら、現実には諸問題に直面して一人で悩みを抱えている派遣社員が少なくありません。孤独を感じる中で、もう派遣の仕事は辞めてしまいたいという思いを日々強くしていくのです。
相談してもどうにもならない
仕事や人間関係の悩みは多かれ少なかれ誰にでもあるものですが、派遣社員は同じ場所で働きながらも身分としては「部外者」。
就業先で相談する相手はなかなかいないものであり、そんなときに頼りたい存在が派遣会社です。言ってみれば「最後の頼みの綱」であるわけですが、勇気を出して相談して何も変わらないということではもはや絶望しかありません。
そして実際に多く聞かれる返答は、「何とかしますからもう少しがんばっていてください」。多くの場合ではその後もどうにもならず、結局は派遣期間が満了となるまで我慢し続けただけだったという人がたくさんいます。
トラブルがあったのに…
企業に直接雇用されている場合と同じように、派遣社員の仕事でもさまざまなトラブルが発生する可能性はあります。
直接雇用であればその解決へ向かって自分で行動する必要がある一方、派遣では派遣会社が間に入ってくれることがしかるべき。
ところが、派遣社員にとってにわかに信じることのできない対応をされてしまう事例は多く見られています。
- 「話し合っておきますから」などの言葉だけで件を片付けてしまう
- 顧客のフォローをしていないためにトラブルが発生した事実すら把握していない
- 悩みやトラブルがあったらどうすれば良いの?
- 派遣会社がスタッフの悩みやトラブルに対して鈍い反応を見せる理由は、取引先である派遣先企業へ何らかの働きかけをすることで関係が悪化してしまわないかどうかの懸念です。
個人的に諸問題を抱えながらであっても、スタッフが無難に派遣期間中の仕事を全うしてくれれば派遣会社としては万々歳ということになります。
こういった考え方がある会社に対しては、「困らせてやろう」と思うくらいの気持ちがあっても良いでしょう。
会社にとってもっとも困るケースは、スタッフがいきなり職場放棄をしてしまった場合です。ですから、本当はそこまで思っていないとしても「今日限りで今の仕事は辞めさせてください」など思い切った発言をしてみましょう!
そこで、ようやく会社もそれだけの深刻さがありながら働いていたんだと察してくれるはずです。それでも反応が悪いようであれば、もちろん派遣社員としての責任は果たした後で本当に派遣会社へ見切りをつけて転職支援サービスなどに相談してみましょう。
何も言ってくれない…
派遣で働く側としては、派遣会社がいろいろ派遣先との間で動いてくれて自分は仕事に専念することができる状況を期待するもの。
ところが、会社によってはスタッフと取引先企業のマッチングをとにかく最優先としていることがあります。すると、派遣先さえ決まればあとはひたすら放置されているだけということが往々にしてあるのです。
派遣社員をしている人には条件面の交渉が苦手といった人が多いのですが、こういった人は残念ながら派遣会社にとっても使い勝手が良い存在となっています。
時給のアップ
派遣の仕事でそれぞれ設定されている時給は、派遣会社の「さじ加減」によって決まっているものです。
派遣会社では取引先と契約するにあたり、一人を派遣して何時間でいくらというように料金テーブルを定めています。
そこには派遣会社の「取り分」となる一定割合の金額が含まれていて、派遣されるスタッフにはそれを差し引いた金額が支払われることになります。
つまり、会社が「取り分」をどれだけにするか次第でスタッフの給料が多くも少なくもなるのです。そのため、スタッフに対して時給をアップさせる話が出ないという事例は珍しくありません。
これは、勤続期間が長くなって働きぶりを高く評価されているスタッフについても例外ではありません。
- 時給を上げたいときはどうすれば良いの?
- まずは大前提として、年単位で仕事を続けていて派遣会社からの信頼を得ていることが不可欠。その上で、話が出るまで待っているのではなく自分から積極的に切り出すことが可能性を高めます。
筆者が内勤職をしていたときには、電話などで別の用件のついでに軽い感じで「そろそろ時給を上げてくださいよ」と言うスタッフさんが何人かいました。
ですが、やはり軽い感じであればそこまで本気ではないと解釈され棚上げされてしまいます。
交渉のポイントとしては…- 契約の更新にさしかかる頃合いで直接オフィスへ行き、改まった場を設けてもらう
- 大幅なアップは期待せず、希望を尋ねられた場合は50円程度までにとどめておく
- 派遣先での評価など、実績面をしっかり伝える
- 時給のアップが叶った場合には、より幅広い業務内容に取り組みたいなどの意気込みを伝える
あまりにも会社の腰が重く、これ以上同じ時給で働き続けることに耐えられないとなれば「時給が上がらなければ辞める」と最終手段に打って出ることもやむなし。
そこで交渉が決裂したときは、いさぎよく会社を去って正社員への道を歩んでも良いでしょう。
スキルアップの支援
大手企業を中心として、人材派遣会社では派遣社員それぞれのスキルアップにつながる研修の場などを提供しています。
パソコンや各種ビジネスマナーなど、実務に役立つさまざまなスキルを高めることができる場です。
ただ、当然ながら研修に参加して学んでいるスタッフは派遣社員としての稼働が制限されます。そのために、派遣会社では積極的に受講を推奨する旨のアナウンスをしていない傾向があります。
派遣期間満了から次の派遣先で仕事が始まるまでに少し間が空くタイミングなど、自分でスケジューリングして積極的に動くことが吉です。
まとめ
派遣社員が人材派遣会社の対応に関してすべて満足しているということは、あまりありません。派遣という働き方のこと、派遣会社が提供している一通りのサービスを理解していないことが原因です。
受け身でいてすべてを知ることができない以上、派遣会社を1から10まですべて教えてくれる存在であると考えてはいけません。
派遣社員という働き方の詳細までを自ら熟知することで、不満を解消するための行動を取ることができるようになります。
どうしても問題が解決しなければ派遣でいる「期限」を決め、正社員として就職することを見据えながら就職エージェントに頼るなどして準備しましょう!