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「結果こそすべてである!」
スポーツの世界ではよく聞かれる言葉です。
理学療法士の世界でももちろん結果が重要ですが、特に結果という言葉が当てはまる職場はどこだと思いますか?
それは、クリニックで働く場合です。
なぜクリニックで働く場合は他の分野に比べて結果が求められるのでしょうか?
今回は、クリニックで働く理学療法士の仕事内容を説明しながら、その点について解き明かしていきます。
クリニックと病院の違いわかりますか?クリニックの特徴を知ろう!
クリニックで働く理学療法士の仕事を説明する前に、クリニックがどのような施設なのかを説明します。
「もう、そんなこと知っているよ!」という方も、復習を兼ねて是非確認してみてください。
「クリニックと病院の違いって何なの?」という方は、クリニックで働く理学療法士の仕事内容を知る上では重要な点になりますので、しっかり読んで理解してみてください。
以下に一般的なクリニックの特徴をまとめてみます。
- 主に外来が中心(入院は19床以下)
- 患者様への治療時間が短い
- 一日あたりに対応する患者数が多い
- 患者様の主訴が限定的
大きくこの4つの特徴があります。
それぞれをもう少し詳しく説明してみます。
主に外来が中心
クリニックは診療所とも呼ばれます。病院との違いは患者様が入院するための病床数の違いです。
クリニックは病床数が19床以下の医療施設を指します。そのため、病床がない場合も少なくありません。
そのため、クリニックとりわけ整形外科クリックでは外来患者様への対応が主になることが多いです。
患者様への治療時間が短い
クリニックで外来の患者様に対して治療を行う場合、治療時間は多くの場合が1単位(20分)になります。
病院のように3単位(約1時間)治療を行う事に比べれば、治療時間は非常に短いと言えるでしょう。
一日あたりに対応する患者数が多い
患者様への治療時間が短いため、必然的に一日に対応する患者様の数は多くなります。
私の働くクリニックでは毎日15人程度の患者様に対して治療を行います。
病院で一日3単位治療を行う場合は半分の7人でも21単位となりますので、圧倒的に治療する人数が異なります。
患者様の主訴が限定的
患者様は多くの場合、「腰が痛い」「肩があがらない」などかなり限定的、限局的な訴えを持ってこられます。
そのため、治療する部分や改善させるべき部分が明確になりやすいといった特徴があります。
この点が、冒頭で述べた結果を求められるというところにつながっていきます。
以上のような、クリニックの特徴を踏まえた上で、クリニックで働く理学療法士の仕事内容を詳しく見ていきましょう。
すぐに結果が求められる!クリニックでの仕事内容とは?
クリニックの特徴が分かったところで、冒頭の「結果が大事」という点を踏まえながら仕事内容を見ていきましょう。
クリニックの特徴の最後の部分で出てきた、主訴が限定的という部分を考えてみましょう。
クリニックではある特定の部位の不調を自らが感じて来院することが多いです。ということは、患者様が理学療法士に期待することはなんでしょうか?
それは、帰るときに主訴を解消されていることです。
「病院でも同じでしょう?」と思われる方もいるかもしれません。
でも、病院はあくまで、入院する患者様へのリハビリが主になります。
入院はある一定の期間までにその主訴やニーズが解消されればいいのです。
クリニックの場合はそうはいきません。クリニックの特徴を思い出してみると、クリニックは外来患者様が主でした。
ということは、患者様が来院した、その日のうちに主訴を解消しなければならないのです。
これが、結果が大事といった理由なのです。
厳密に言うと、すぐに結果を出すことが大事だということですね。
すぐに結果を出すためには、主訴の原因を特定するための臨床推論を迅速に行い、様々な手技を駆使して対応する必要があります。
推論する力は1単位という限られた時間の中で、迅速かつ確実に結果を出すためには非常に重要なスキルです。日頃から、いろいろな文献や教科書に目を通し、頭の中に知識を入れておかなければいけません。
さらに、主訴は患者様によって多種多様ですので、できるだけ治療を行う際の引き出しは大いに越したことはありません。そのため、いろいろな手技を会得しておくと非常に有効なのです。
以上をまとめると、クリニックの仕事内容は以下のようになります。
外来に通院する多くの患者様に対して、主訴をできる限り早く解消するために、迅速かつ正確な推論と多様な手技を駆使して治療を行う仕事
なんとかすっきりとまとめてみました(笑)
ただし、ここまでだと「クリニックの仕事は結果ばかり求められて厳しそう…」とばかり感じてしまうかもしれません。最後に、私が働く中で感じるクリニックの仕事内容を紹介しつつ、やりがいについてもまとめてみます。
スピード感がやりがいに!クリニックで働く理学療法士の面白さ
「すぐに結果を出す必要がある!」と偉そうに書いたものの、正直、私自身がクリニックで働く中で、毎回百点満点の治療ができているとは口が裂けても言えません。
ある著名な理学療法士がおっしゃられてましたが、
「プロ野球ですら3割で一流打者。私たちも一日の治療の中で、3割満足いく治療ができたら超一流だよ」
という言葉を常に心に留めています。
それだけ、結果を出すのは難しいのです。
そんな難しい理学療法の世界で、クリニックは自分の治療結果がすぐにわかる分野です。
つまり他の分野と比べてスピード感があります。
そのスピード感が醍醐味でもあり、やりがいだと思います。
20分の治療で、「すっかりよくなりました!」なんてことは他の分野でなかなか味わえません。
また、たくさんの患者様を短いスパンで治療するのも、他の分野に比べスピード感があると言えます。
このようなスピード感のある仕事は、クリニックの仕事内容の特徴でもあり、やりがいだと思います。
以上のように、クリニックで働く理学療法士は、すぐに結果を求められる厳しい部分もありますが、結果のフィードバックや患者様の対応にスピード感があり、たくさんの患者様を治療できるとてもやりがいの仕事です。
そのような点に「面白そうだ」と感じられる方は、是非、クリニックで働くことを検討してみてくださいね!