[PR]

高校教師は、自分の得意分野の専門知識を深め、教育者として指導し、それだけではなく大人になりつつある生徒に対しての生活指導も行っていく大変な仕事ですよね。

高校といっても、私立か公立か、または地域性や校風によって、教員の働きやすさや生徒の質はさまざまではありませんか?

高校によっては授業もままならないクラス状態、そして大学に進学する生徒、就職していく生徒の就職指導、部活指導などなど、多すぎる仕事の山を目の前にして、もう高校の先生を辞めたい!と考えている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、高校の教師として働いていたけれど、辞めたいと思った悩みや理由、そして実際に高校教師からの転職先や、転職に成功した人の声を紹介します。

高校教師を辞めたい!みんなはどんな理由で転職している?

高校教師をしていると、収入は安定しているし、民間企業のように賞与がカットされることもないし、つぶれることもない…。

そんな安心材料がたくさんある一方で、高校の教師だからこその悩みもたくさんありますよね。

そんな高校の教師の仕事をしている皆さんの頭を悩ませている3つの理由について紹介します。

悩み1:結局どうしたい?生徒の人生を左右する進路相談が辛い

高校の生徒といえば、卒業して就職するのか、はたまた専門学校や短期大学、4年制大学へ進学するのかという進路選択が待っています。

高校の偏差値によっては、大卒以外を出すのはまずい、国立大学に年間何名いかせないとまずい、というノルマがある高校もありますよね。

その一方で、偏差値の高くない高校だと、卒業後の就職に備えた就職指導も担任の教師の仕事の一環として任せられてしまい、自分の動き次第で生徒の人生が左右されるとおもうと、プレッシャーで押しつぶされそうになりませんか?

それなのに自分自身でまだ進路決定していない生徒がいたり、「何がしたいかがわからない」という生徒がいたり…「自分の人生だろ!なんとかしろよ!」と言いたくなってしまう人も多いのではないでしょうか。

悩み2:やる気がない生徒への授業がしんどい

高校は義務教育ではなく、自分の意志で入ってきているはずなのに、まわりに流されてまったくやる気をなくしている生徒がいて、授業への意欲の低さにうんざりしていませんか?

教師が話し始めても私語をやめなかったり、禁止にしているはずのスマホをいじりだしたり、違う科目も勉強を内職しはじめたり…。

たくさん残業して必死に授業準備をしてきているのに、生徒にやる気がなさすぎてテストの点数も低ければ、教科担当の責任になるわけですから、本当にやってられないですよね。

悩み3:インターハイはもろ刃の剣?部活指導のレベルが高すぎて辛い

中学までは部活といっても、県大会、全国大会までコマを進められるのはごく一部であり、指導もまだ中学生相手ならなんとか…という人も多かったのではないでしょうか。

ところが高校生ともなると、インターハイをめざして切磋琢磨する生徒の指導もしなければならず、自分にその経験がなければ「先生はインターハイ出場したことあるんですか?」「先生は学生の頃、どの辺まで進んだんですか?」などときかれ、身もふたもありませんよね。

それだけではなく、貴重な土日祝日の休日や、連休にも試合が入ればもちろん出勤しなくてはいけないし、遠征ともなれば家族や友人、恋人を置いて1人遠隔地まで泊りがけでの仕事…。

相当実績と自信がなければ、高校の部活の顧問は務まらず、本当に辛いですよね。

高校教師から転職するならどんな業界や職種?

高校の教師は、就職や進学といった人生の大きな岐路に立ちあい、生徒が悔いのないように高校生活を送れるように支援していくという大事な仕事ですよね。

ところが、小・中学校の教師と同じように残業手当も出ないのにもかかわらず、長時間の時間外労働があり、生徒のやる気もなければ、こちら(教師側)だってやる気をなくしてしまうのは仕方ないのではないでしょうか。

このような経路をたどり、高校の教師からまったく別の世界へ転職していった人もいます。

では、高校の教師から転職した人たちは、どんな場面で活躍しているのでしょうか。

公立高校に転職

私立高校に勤務していて、職員いじめに遭っている、学生の質がこれ以上上がらずに指導に苦しんでいる…という場合、試験を受けて公立高校に転職するという方法があります。

公立は私立と違って異動がありますから、ダメだな、と思ったら希望を出して異動すれば、また新しいスタートが切れるのです。

ただし、異動までの年数はローカルルールがあるので、最初に勤務した公立高校の先輩教師などに質問しておくことをおすすめします。

警備員に転職

高校の教師の中でも体育教師だった場合、柔道や空手などの有段者なら特に警備員への転職が有望です。

元体育教師、柔道・空手の有段者ともなれば、警備会社も積極的に採用してくれます。

予備校の講師に転職

専門的な知識を学校だけではなく、他の教育場面で活かすこともできます。予備校の講師は、受験に勝つという明確な目標を持った学生が集まるので、やる気のない高校の教師よりもやりがいを持って働くことができます。

さらに、人気講師ともなれば年収が1000万円を超えることもあるため、収入面でも公務員を上回るという稀なケースです。

事務職に転職

すっかり人疲れしてしまって、もう対人援助がともなう仕事には就きたくない…という人には、事務職がおすすめです。

窓口業務や電話対応をともなう事務職もありますが、1日中PCと向き合うだけの事務職もあります。

高校の教師からの転職体験談

私立高校でも公立高校でも、安定した収入を得られる仕事にはかわりなく、この安定した生活を手放すのは怖い…でも転職したい!と思う人は多いでしょう。

では、実際に高校の教師の仕事から異業種・異職種の仕事に転職して成功した人は、どんな仕事に就いているのでしょうか。

私立高校の教師から英会話教室の講師に転職(男性 当時30代後半)

自分の年代では留学経験者は珍しかったのですが、英語が好きで帰国後試験を受けて私立高校の英語教師になりました。

ところが、私の勤務先の高校は偏差値が非常に低く、地域のセーフティネットのような存在で、発達障害や人格障害のグレーゾーンが大勢いるという非常に配慮が必要な職場でした。

英語の授業も自分が思うようには進められず、本当に中学レベルのことでもやっとできるかできないかで、自分がこのまま英語が好きな気持ちを押し殺して教師を続けることができず、転職することにしました。

転職先の英会話教室では、仕事終わりで疲れた体でも頑張って英語を覚えたい!という社会人の方が大勢いて、自分がやりたかったことはコレなんだなと痛感しました。

年収は前職と変わらないのですが、人気次第ではこれからクラス数も増えるので、こちら側としてやりがいがある仕事だと思います。

公立高校の教師からweb編集へ転職(女性 当時20代後半)

情報の教師をしていて、転職しようと思ったのは、単純に結婚による引っ越しのためです。確かに仕事量は膨大で、残業も、休日出勤も日常的でしたが、辞めたいと思うほどではありませんでした。

結婚で九州地方から首都圏へ引っ越すことになり、情報系の資格を活かせるweb編集の仕事へ転職

年収は10%程度ダウンしましたが、民間企業の世間に開かれている感じや、残業があっても手当がつく充実ぶりに驚きました。

好きなことができて、しかもこれまでの資格も活かせるので、この仕事に転職できてよかったと感じています。

公立高校の教師から経理事務へ転職(男性 当時30代前半)

経済学部を出て、勢いで教員免許を取って、経済の高校教師になったのですが、持病で体調を崩し、1年間休職することに。

休職中にモチベーションがまったくなくなってしまい、そのまま復職することなく、退職しました。

退職後は年齢もあって、早めに転職活動しなければと焦りましたが、無事に簿記、PC系の資格を活かして大手企業の経理事務に転職しました。

普通、事務職といえば給与は高くないものを想定していましたが、基本給が250,000円、それに加えて福利厚生も充実しており、非常にいい転職ができたと思っています。

企業内にはいろんな人がいて、対応に困ることもありますが、荒れくれた生徒やモンスターペアレンツと比べたら、かわいいものです。