[PR]

公立学校とはよくも悪くも同じ学校なのに、働き方や学生生徒のモチベーションにもたくさんの違いがあって、同じ教師でも持つ悩みが異なる私立学校の先生は、私立独特の悩みがありますよね。

そんな悩みの存在感が大きくなってきたとき、「転職したい」と考える先生も多いのではないでしょうか。

ここでは、私立学校の教員として働いていたけれど、辞めたい・転職したいと思った理由や、私立学校教師の転職先について紹介します。

私立学校の教師を辞めたい理由の定番は?

私立学校は、教育費を捻出できる家庭の子どもしか進学してこない…というのは昔の話。

奨学金が充実し、少子化に迎合するような形でさまざまな教育費を免除しようとする私立学校には、かつての公立学校とあまり変わらないような学校も出てきています。

このような背景もあって、私立学校で教師をしていると、以下のようなことで私立学校を辞めたい!と思う人が多くなっています。

  • お嬢様学校で進学率を上げるために雇われたけど完全に雰囲気が浮いてる
  • 転勤がないから人間関係が悪化すると深刻…辞めざるを得ない
  • 職員同士が結婚するとどちらかが辞めなければいけない
  • ミッション系の学校だと“献金”と称して給与からかなりの額を天引きされる
  • 理事長の鶴の一声で慣例がかわってついていけない
  • 学生数確保のために学生の質を選べず、入学後の指導がまるで保育園
  • 卒業生が先生になっているケースが多く、外からの教師に排他的

こんな理由で私立学校の教員を辞めて転職したい!と思う先生が多いと思いますが、先生を辞めるというのはかなりの覚悟が必要…。

今勤務している私立学校は心の底から嫌いだけど、学生と関わることは好き…先生でいる自分は好き…という人も多いでしょう。

そのような場合、一番最初に思い浮かぶ転職先は、「公立学校の先生」ではないでしょうか。

私立から公立への転職

私立学校の教師が公立学校の教師に転職するためには、以下のような乗り越えるべき壁がいくつか存在します。

すべてクリアできるかどうかは、あなたの時間の使い方と、普段の学校内での人間関係も影響してくるのです。

公務員教員採用試験の受験勉強をする時間があるか

私立から公立への転職で最も大きな壁となるのが、教員採用試験の受験でしょう。この採用試験への抵抗が強くて泣く泣く私立で勤務し続けている先生も多いのではないでしょうか。

私立で専任講師として勤務していると、授業だけではなくクラス運営に生活指導、そして校務分掌とかなり忙しい毎日を過ごしていて、採用試験の勉強をする暇がないという問題があります。

このような場合、転職するためという本来の目的は言わずに部活動の顧問を外してもらい、帰宅後に睡眠時間を削ってでも勉強するという方法があります。

採用試験の日に休みがとれるか

どんなに頑張って採用試験の勉強をしたとしても、肝心の受験日が私立高校の勤務日と重なっていては受験できません。

でも、この点については実は心配する必要はありません。教員採用試験の日程は、土日と決まっていますから、基本的に私立校も休みのはずです。

万が一部活指導や校内行事と重複している場合は、嘘も方便です。心が痛むという人は、理事長に正直に「採用試験に挑戦したいので」と本当の理由を話しておけば、理解のある人なら許可してくれるでしょう。

実際、私立学校には公立の教員採用試験に合格するまでの腰掛で勤務している先生もたくさんいて、理事長もそれを把握していることがあります。

隠していてもバレている可能性もあるわけですから、正直にお話ししてもよいでしょう。

給料が変わる可能性あり

私立の場合、公務員である公立学校の教師と違って、勤務先の学校によって給与体系が異なりますよね。

世間的には私立<公立の順で給与が高いという認識がありますが、実際はそうとはいえません。

私立の中でも経営状況の悪化によって賞与がカットされているところもあり、そうなると公立の教師の年収を下回る場合もあります。

逆に私立で学生募集状況が芳しく、経営がうまくいっている場合は公立よりもかなりいい年収となる場合もあり、公立だから、私立だからというカテゴリで年収の高低に差はつけられないのが現状です。

今勤務している学校の学生募集状況によっては、公立学校の教師に転職することで年収アップするという可能性もあります。

公立教師の他にも!私立学校教師の転職先と変わる年収

私立学校に勤務している教員の転職先は、公立学校の他にもかなり広い分野で考えられます。

一番のカギとなるのは、何の教科を指導してきたか、という点です。これがあなたの専門性であり、教科によっては転職でグッと年収アップできるケースもあります。

幼児向け英会話教室

教育の対象年齢がかわるだけではなく、フランチャイズでも自分で教室を持つことで勤務時間がかなり自由になります。

英語教師に限らず、他の教科を持っていた先生でもある程度の英語が話せれば十分な資格があります。

年収の変化

フランチャイズで教室を経営する場合、年間の売り上げは生徒数にもよりますが、500~700万円近くになります。

生徒数×月謝が収入となるため、生徒数が確保できて、なおかつ辞める生徒が食い留められれば、安定した高収入も実現できます。

営業事務

私立学校でほとほと人間関係に疲れた…という場合は、事務職への転職を考える人も多いでしょう。

でも事務職は間接部門の中でもとりわけ収入が高いとは言えない仕事。私立校で教師をしていた人からすれば、その年収は半分以下になる場合もあります。

ところが、同じ事務職でも営業事務なら年収が少し高くなるのです。営業担当者のサポート業務を行うのですが、デスクワークで依頼された資料を作成するPC作業がメインとなるため、対人の仕事に嫌気がさした人でも抵抗が少なくて済むでしょう。

年収の変化

営業事務の年収は、500~700万円です。一般事務の平均年収が250万円ですから、事務職の中でもいかに高収入かが分かりますよね。

私立校教師からの転職体験談

私立高校(数学)からマーケティング職へ転職(30代後半・男性)

転職を決めたきっかけ

理事長のワンマン経営で、受け入れられない仕事を任されたから。

転職によって生じたメリット

民間への転職で、いかに自分が世間離れしているかわかった。私立校教師はかなり特殊な環境にいるのに自覚がない。

年収は変わった?

元々収入に不満は感じていなかったが、転職して少しダウンした。でも休日が確実にとれるので働きやすい。

私立一貫校から営業事務へ転職(20代後半・女性)

転職を決めたきっかけ

ほとんどがその学校出身のお嬢様・お坊ちゃまで、学校の風習や雰囲気に少しも馴染めなかったから。

転職によって生じたメリット

良くも悪くも差別なく、イチから仕事を教えてもらえた。何よりも残業が少ない。

年収は変わった?

年収は維持という感じ。時々営業アシスタントのようなこともするから、その時は少し給料が上がる。

私立高校から幼児教室に転職(30代前半・女性)

転職を決めたきっかけ

職場恋愛で結婚したので、ローカルルールでどちらかが辞めなければいけなかったから。

転職によって生じたメリット

勤務時間の短縮!自分のコマだけ行けばいいのであとは自宅で作業…とフレキシブルに働ける。

年収は変わった?

10%くらいアップ。今後は自分のコマ数を増やして顧客拡大を目指したいです。