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交通手段のない人、酔っ払いなど、多くの人を乗せて歩くタクシーの運転手は、運転するだけではなく、乗客の接客も仕事の一部なので、気を遣って大変ですよね。

しかもこのご時世では、タクシー強盗なども横行していて、運転していればいいという時代でもなくなりました。

他のタクシー会社との競合もあって、生き残りが大変なタクシーの運転手ですが、座って運転しているだけではない部分にたくさんの激務があり、「辞めたい…」と思いながらも働いている人が多いのではないでしょうか。

ここでは、タクシーの運転手で社員として働いていたけれど、辞めたいと思った悩みや理由、そして実際にタクシーの運転手からの転職先や、転職に成功した人々の声を紹介します。

タクシーの運転手を辞めたい人の悩み・理由

タクシーの運転手になるには運転二種免許が必要ですが、持っていない人でも入社後の研修期間で取得すればOKのところが多く、ハードルは低い職種ではありますよね。

でも、行きはよいよい帰りはこわい…入社したのはいいものの、タクシーの運転手ならではの悩み・ストレスがたくさんあって、毎日本当に疲れますよね。

そんなタクシーの運転手の仕事をしている皆さんの頭を悩ませている3つの理由について紹介します。

悩み1:拘束時間が長くて、隔勤の勤務体制が辛い

タクシーの運転手は、1日15時間~22時間という勤務時間であり、拘束時間がとても長いために身体的にも精神的にも疲れますよね。

もちろん休憩は自由にとれますが、休憩している時間は収入につながらず、歩合制のタクシー会社では休憩=給料が下がるということになります。

しかもタクシーの運転手の勤務体制は特殊で、1日勤務したら次の日は休みという隔勤という制度なので、一瞬「1日おきに休みがあるなんて最高じゃん!」と思われがちですが、実際は前日の20時間勤務のせいでまったく寝ていないこともあり、1日が寝て終わることが多く、体内時計も狂って体調が悪くなることもあって辛いですよね。

悩み2:運転手は奴隷じゃない!非常識な乗客の対応が辛い!

タクシー運転手の悩みあるあるですが、タクシーの運転手は基本的に乗客を選べないので、いろんな人を乗せますよね。

でも、昔から一定の割合でいた「変な客」が増えたと思いませんか?無理な要望、こちらを奴隷のように扱う客…接客業でもあるタクシーの運転手としては、できるだけコトを荒立てないように要望に応えなくてはならず、本当にストレスがたまりますよね。

道が混雑している時間帯に乗ってきて、「〇時までに××に着かなかったら、金出さないからな!」と脅して来る乗客。

「買い物してくるから、デパートの出入り口にタクシーをつけて、荷物を全部運んで!」と、召使のように扱ってくる乗客。

昔もいたはずですが、最近はこんな非常識な乗客が増えた…と感じている人も多いのではないでしょうか。

悩み3:個人タクシーは差別化を図るための投資がキツい

タクシーには法人タクシーと個人タクシーがありますが、特に後者は個人同士で乗客の取りあいになるわけですし、法人タクシーに負けないサービスを提供して差別化を図って生き残る必要がありますよね。

そのために社内に女性用のドレッサーを設置したり、アロマディフューザーを置いたり、オーディオシステムを良いものにしたりと、投資する金額も高くなり、回収できればよいものの、改善が見られなければまた投資…と、出費がかさんで大変ですよね。

タクシー運転手から転職 ~おすすめの転職先をピックアップ~

タクシーの運転手は、毎日運転の繰り返し。そんな仕事の中でも、非常識な乗客、歩合制などのシステムによって高ストレスの状況で勤務しなくてはならず、転職を考える人も多いでしょう。

では、タクシーの運転手は、どんな仕事に転職していくのでしょうか?

法人タクシーの運転手なら、個人タクシーの運転手に転職する

タクシーの運転手のなかでも、法人タクシーは歩合制であることが多く、ノルマを課しているところもあります。

また、勤務時間についても厳しく決められているところもあり、一見自由に見えるタクシーの運転手でも、法人によって縛られている人は、自由に働きたいという思いから転職を考える人も多いでしょう。

そんな場合は、個人タクシーに転職するという方法があります。個人タクシーなら、自分が起きたい時間に起きて仕事ができます。

リピーターを作らなければいけないという点はありますが、それさえクリアできれば、あとはリピーターの指定する時間に、指定された場所へ向かうだけでOKです。

ノルマもないので、ある程度のリピーターがついていて、自由に働きたいという人にはおすすめの転職方法です。

配送トラックの運転手

運転という職種は変えずに、業種のみをかえて転職するという選択肢があります。特に配送トラックの運転手は、ルートが決まっているのでタクシーのようにノルマを気にすることもありません。

また、タクシーの運転手時代に培った運転技術や、地理についても活かせるため、実際にタクシーの運転手の転職先としても多く選ばれています。

葬祭会館の営業職

高齢化が深刻になっている現代社会では、より一層葬祭関係の仕事は需要が増してきています。

葬祭会館では、顧客の獲得で病院などを巡回して営業することもあり、また霊柩車の運転などの必要もあるため、運転技術はそこで活かすことができます。

また、タクシーの運転手をしていると、地元の高齢者が利用することが多く、顔見知りになっていることもあり、営業になったときいて声をかけてくれる人もいます。

タクシー運転手からの転職体験談

安定しない給料、安定しない勤務体制に対して、年齢とともに身体的に寝不足に対応できなくなっていくのがタクシーの運転手の辛いところですよね。

辛い辛いと言っている間に転職活動を開始し、タクシーの運転手とはまったく違う職種・業種に転職していった人もいます。

では、実際にタクシーの運転手の仕事から異業種・異職種の仕事に転職して成功した人は、どんな仕事に就いているのでしょうか。

タクシーの運転手から幼稚園バスのドライバーに転職(男性 当時50代後半)

中卒で家具屋の販売からタクシーの運転手に転職しました。法人タクシーで、私が転職した当初は利用客も多く、歩合も高くて高収入だったのですが、不景気になるにつれて利用客はグッと減り、それと同時に収入も半分以下になりました。

定年まであと少しでしたが、乗客からの嫌がらせなど、精神的苦痛もあったので、定年を待たずに退職し、自宅近くにある幼稚園のバスのドライバーに転職しました。

非正規雇用ではありますが、この年で転職できたこと、送迎の際だけ出勤すればよいので、昼間は自由な時間が持てること、それなのに時給1500円とかなりの高待遇なので、続けられる限りは頑張りたいです。

幼稚園児には、「〇〇(私の苗字)のおじさん」と親しまれていて、誕生日には私の似顔絵を描いてプレゼントしてくれたりもします。

孫のような年齢の子供たちは元気で、ただの送迎ではありますが、やりがいを持って働けています。

タクシーの運転手から葬祭会館の営業職へ転職(男性 当時40代前半)

法人タクシーの運転手を長年続けてきましたが、新しく所長になった人からいじめのような扱いを受け、自主退職しました。

年齢が年齢だったので転職できるか心配でしたが、葬祭会館の営業に転職できました。業務内容は葬儀の営業、顧客対応、霊柩車の運転まで手広くやっています。

タクシーの運転手の末期は年収が300万もいかなかったのですが、今は500万円と、かなりの年収アップが実現できました。

営業なので成果給もあって変動もありますが、高齢者の知り合いが多く、口コミでもお呼びがかかるようになったので、これからも定年まで頑張ります。

タクシーの運転手から教習所の教員へ転職(女性 当時20代後半)

女性タクシードライバーは、女性の乗客などから人気が高く、歩合も結構もらっていたのですが、中には女性だというだけで失礼な発言をしてくる人や、実際にセクハラをされたこともあり、業界自体に嫌気がさして、運転の資格やスキルが活かせる教習所に転職しました。

女子学生からの人気が高く、教官として指名されると別途収入があるので、あまり年収の高くない教官という仕事でも、タクシードライバー時代と同等に稼げています。

みんな「生徒」という立場で入ってくるので、乗客のように横柄な人も少なく、仕事自体はやりやすいです。