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会計・税務担当者の求人・転職動向
公認会計士法の改正による変化
以前は会計・税務担当者の仕事というと会計監査などが大部分を占めていたのですが、1990年代になってM&Aに際しての企業評価や不良債権の評価などといったように業務範囲が広がったことで求人数も多くなりました。
人材不足から2003年に改正された公認会計士法のもと2006年から試験制度が変更され、合格率がそれまでの7%程度から15%にまで上昇し資格者も10年あまりでおよそ2倍に急増したことから求人に対する競争率も激しいものになりました。
リーマンショックによる変化
2008年に起こったリーマンショックを受けて資本市場が冷え込むとともにそれまで活況だった企業の活動も停滞へと転じ、会計・税務担当者がかかわるIPO業務の量なども激減することに。
人材の需要と供給について均衡が崩れた結果として職場でも採用活動の規模が小さくなり、求人数が減少するとともにリストラが断行されることにもなります。
景気の回復を受けて
長く続いた不況のもとでは公認会計士試験に合格していながら会計・税務担当者として就職することができないといった事例も少なくなかったのですが、2013年頃になってアベノミクスの効果が現れてきたことから求人活動が再び活発になってきつつあります。
それとともに企業を多角的にサポートするという人材のニーズが広がってきたこともあり、コンサルティング系の企業などで採用数が売り手市場となるほどの変化を見せています。
今後の展望
大手の上場企業を中心として業績が回復しているとともにあらたに海外への拡大を進める企業も増加していることで、会計・税務担当者の存在はより重要なものとなってきています。
将来的な上々を視野に入れているベンチャー企業やこれから経営の基盤をよりしっかりしたものにしていきたいといった企業などでも求人を増やしていて、また国際財務報告基準へ対応するための準備にも力が入れられているためさらに需要は高まると見込まれています。
会計・税務担当者の求人の選び方
専門的な経験のために
会計・税務担当者として働いている人の中には公認会計士や税理士の試験に合格している人も多く、実務を経験することによってキャリアや知識を深めたいという動機が多く見られています。
実際に担当する仕事の範囲については職場の方針次第で異なるところもあり、自分で積みたい経験をすることができるのかどうかということも考えなければなりません。
資格の取得へ向けて
会計・税務担当者としてたずさわる実務は、簿記などの資格を取得しようとする上で間違いなくプラスとなるものです。
税理士を志すにしても税理士試験の受験資格として経理業務や税理士事務所などでの補助事務としての2年以上に及ぶ実務経験が認められますから、職場を選ぶ上でのポイントになります。
独立の糧として
公認会計士や税理士の資格を持っていて後々の独立も考えているということであれば、会計・税務担当者として経験を積むにしても慎重に職場を選択する必要があります。
小さな職場ですとこまかな仕事が中心となる一方で大きな職場では何人ものスタッフがひとつの案件に対応しますから、効率的に経験を積む上で個々人に適している働き方を見つけなければなりません。
会計・税務担当者として採用されるためのポイント
スキルのアピール
会計・税務担当者の応募条件として募集要項に資格要件を定めている例は少なくなく、特に日商簿記の2級以上や実務経験を求めるものが多くなっています。
ただし資格を持っているだけでスムーズに実務に対応することができるというわけではありませんから、業務上役に立つコミュニケーションスキルなどもアピールすることが必要です。
面接で見られるポイント
会計・税務担当者としては数字にふれる仕事をしているだけでなく実際にクライアントの担当者と顔を合わせて話をする場面が多々ありますから、協調性やプレゼン力なども求められます。
面接では相手から良い印象を持たれる笑顔や声のトーン、やる気にあふれた雰囲気といったところも見られることになります。