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これがなければ住宅が建たない建材に住む人の暮らしを助ける住宅設備、そして快適な生活をもたらすインテリアはいずれも住宅に欠かすことのできないものです。

ただそれぞれのメーカーが手がけている商品は、新築やリフォームといった工事がなければ需要も生まれないものです。

世界金融危機の前後では新設住宅着工戸数が少なくなっていたことから各メーカーも低迷していましたが、東日本大震災を境として回復の兆しが見られていて営業活動も活発になりつつあります。

新築よりもむしろリフォームにともなうニーズが伸びていくであろうと見込まれている中、営業職としても市場の動向を見極める必要があります。

営業マンの仕事の変化

住宅設備業界では…

かつてバスタブやシンク、便器などといった住宅設備を売る営業マンはいわゆる単体の製品をそれぞれ売り込めば良いということで仕事をしやすい面もありました。

そこから近年になってシステムバス、システムキッチンといった製品が普及してきたことで製品の単位も大きなものになります。

さらにエコ志向を受けてオール電化システム、太陽光発電システムといったように大がかりな工事が必要とされるものも。

機能的にも進化が止まらない中で特に加盟店などの営業職ですと今やメーカーから施工業者、施主となっている個人とも打ち合わせをしながら商談を進めていかなければなりません。

建材業界では…

建築材料は住宅にとどまらず公共の建築物などあらゆる建物に用いられるものであり、各メーカーで取り扱う範囲もさまざまです。

建材の区分にはさまざまな考え方があり、以下もあくまでも一例ということになります。

  • 素材…木材、石材、ガラス材など
  • 部位…建具、屋根材、壁材、床材
  • 機能…構造材のほか仕上げ材として内装材と外装材

従来ですと営業マンは工務店など工事の施工者とダイレクトに商談をすることが多かったのですが、業界の仕組みが複雑化するにつれて営業先も多様化しています。

最近は実際に建材を製造している各メーカーから資材を仕入れて取り扱うポジションにある企業での仕事が多く、問屋さらには販売店へ向けての営業活動に取り組むことが必要とされています。

インテリア業界では…

マンションや建売住宅などでは古くからインテリアといえば標準のものとして用意されているものをそのまま使用することが当然であり、営業職としてもいったん製品が採用されると大きな売り上げにつながりやすいものでした。

それが高齢化の進行などをきっかけとして個々人が住環境へ望むものも変化してきたことで、営業活動も見直さなければならない事態になっています。

近年のムーブメントとしてはたとえば収納家具に関してウォークインクローゼットなどの造り付け収納が目立つようになり、照明でも時間帯や必要に応じて切り替える多灯照明といったものが多くなっています。

新築のマンションであっても実際に入居する前から好みにリフォームするといった例も見られていて、多様化するニーズに応えないというわけにはいきません。

住宅設備・建材・インテリア業界の営業はきつい?

国内市場でどう対応する?

新築住宅の着工戸数が伸びない状況は厳しいものですが、営業職としてはリフォームのニーズをしっかりとらえていかなければなりません。

国内営業については国の政策から市場が影響を受ける部分もあり建材から住宅設備、インテリアにしても大きな付加価値があって居住空間をより快適にする商品であることがポイントになります。

ただ当然ながら大きな利点を持つ商品は簡単に作ることのできないものであり、流通を活発化させる上でも課題があります。

メーカーの営業マンには卸業者など中間に位置する業者、工務店さらにはホームセンターなどといった小売店に対してもサポートにあたりながら販路を確保するための舵取りが求められるのです。

海外市場でどう対応する?

日本製の商品が品質に優れていることは建築関係の分野においても例外ではなく、海外でも新興国を中心として製品の高いニーズがあります。

国内市場が閉塞気味である以上は当然ながら海外営業が活発になっていて、営業スタッフは各地を飛び回らなければならないような状況もあって大変です。

高層ビルなどの大きな建築プロジェクトが次々に立ち上がり、取引先もゼネコンから問屋までさまざま。

それでも発展の途上にある国々でまさに地域が栄えていく中での一助を担うことは、大きなやりがいのある仕事となります。

付加価値のある営業活動

各方面から建材や住宅設備、インテリアに求めるものが大きく変わってきている中ですと従来通りの営業活動はもはや通用しなくなっています。

企業によっては営業企画というかたちで工務店などの直接的なサポートにもあたっていて、技術面から人材育成までの支援をするなどしています。

またすぐにはビジネスへつながらないとしても、これまでにない住宅メーカーや官公庁などとのコネクションを築くことであらたな営業先を開拓する営業開発にも力が入れられるようになっています。

営業職の給料面はどう?

なかなか大きな利益を上げにくい市場動向の中ではありながら、営業職としてのキャリアが10年を超える頃になると月収が50万円を超えるような例は多くボーナスは月給の2ヶ月分程度になります。

住宅設備・建材・インテリアといった分野が他の業界と異なる点は、各人が掲げる目標の達成率が直接的に毎月の給与へは反映されていないこと。

そういった評価はボーナスのほか、昇進などについて検討される際に考慮の対象とされています。

しかしながら総じて仕事の量が多い傾向にあり、残業をしながら手当はカットされてしまうようなブラック企業もあると見られています。

また個々の営業マンがめいっぱいの仕事を抱えていて同僚をカバーする余力がないことから、業務が圧迫される弊害を回避するために有給休暇の消化率が悪いといった傾向もあります。