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日本人はお米を中心にして畜産物や水産物、野菜なども組み合わせて独自の食習慣を続けてきました。
そこから食の欧米化が進行し、現在では嗜好も含めて日本人の食事は明らかに変化したということのできる状況になっています。
食品分野で営業職として働く上では年齢層や生活スタイルなども考慮して求められているものを考え、さらなる食生活の変化にも迅速に対応していかなければなりません。
金融危機や原発事故にともなう買い控え、また原材料価格の高騰や天候不順にともなう値上げなどがあってもメーカーの売り上げが伸びている中でニーズを的確につかむことが求められます。
営業職の仕事内容
卸業者との仕事
食品メーカーにおいて営業職として仕事をするにあたっては、食品が販売店から消費者へと至るルートで出荷されて次に流通する場所となる食品卸の会社がもっとも主要な取引相手となります。
取り扱う商品に関して漏らさず熟知していなければならないことはもちろん、その時々で人々がどのような物を好んでいるかについても分析しなければなりません。
大部分の企業では既存の取引先に対するルート営業が中心になっていて、あらたな商品の売り込みにあたっては開発された経緯やそのタイミングで市場へ投入する理由も含めての説明を行う必要があります。
さらに一般消費者の興味を喚起するアピール方法、販売を促進するための具体的なプロモーションまでを提案することも求められます。
販売店との仕事
スーパーマーケットやコンビニエンスストア、デパートなどといった食品の販売現場と直接的に取引を行う相手は卸会社です。
しかしながらメーカー側としては万が一、卸から販売店へ向けて自社の製品に関する適切な提案がなされていないとなると利益を逸してしまうことにもなりかねません。
そこでメーカーの営業マンが卸業者の担当者に代わって現場との交渉を担当するケースもありすでに扱われている商品の売れ行きに関する状況確認、新商品の売り込みから販促活動にまで広くかかわります。
チェーン店などですと、本部などで該当するカテゴリの食品について仕入れを担当しているスタッフとの営業活動を担います。
先方との関係を良好なものとすることによって、棚割りで良いスペースを確保するチャンスなどにもつながります。
営業企画の重要性
食品の主要な販売現場となる量販店でIT技術が取り入れられてくるにつれて、時期や客層ごとに売れ行きの良い商品などさまざまなデータが蓄えられるようになり流通ルートでのパワーバランスも変わってきました。
メーカーの営業担当者としても、相当の説得力を持つ情報を用意した上で営業活動へ臨まなければなりません。
しかも他の業界に比較すると品目が膨大であって「旬」であり得る時期もきわめて短いため、スピーディな営業企画の立案によるサポートも必要とされます。
食品に対する消費者の意識も高まっている中ですからモニター調査を実施したり、広く海外にも目を向けてメーカーがどのような戦略を取っているかの分析をしたりすることまでも求められています。
食品営業は激務なのか?
難しくなった営業活動
消費者の嗜好が多様化している昨今ではなかなか老若男女を問わず受け入れられるようなヒットとなる食品も生まれにくくなっていて、かつてに比べるとメーカーの営業職にとって成約までのハードルが上がっています。
また販売店が立場的に強くなってきていて、以前よりも頭を下げての営業活動をしなければならない場面が多くなり少なからずストレスの要因につながっています。
さらには食品系の大手企業は全国各地に拠点を置いていることが一般的であり、営業マンとして働いている以上は常に全国規模で転勤をすることになる可能性も大いにあります。
勤務先が変わるとルートセールスにおいてもまた取引先と一から関係を構築しなければならなくなり、その都度環境もリセットされてしまうことになるのです。
各社の展望から見えること
昨今の動向として一定以上の規模がある食品メーカーにとっては、国内にとどまらず海外で事業展開していくことが当然の展望となっています。
国外の市場で販路を拡大していくために営業職のはたらきは欠かすことのできないものであり、営業部門で就業するということ自体が海外勤務の可能性を含むようにもなってきているのです。
楽なところはないの?
ネームバリューのあるメーカーですと、その知名度から商談が多少楽になることは考えられます。
また自社で売りたい商品と実際に売れているものとして取引先からのニーズが高い商品とでギャップがあるところは悩ましくあるのですが、売れる商品を担当していると提案の工夫を問わず売り上げの実績は最低限確保されることになります。