[PR]

収入をあげたい。もっと実力を評価されたい、そんな時、外資系企業への転職が選択肢としてあがるかもしれません。しかし、即戦力採用で英語もバリバリ使いそうな外資系企業は、なんだかハードルが高そうです。

日系企業からの会社から外資系企業へは転職は可能なのでしょうか。ズバリお答えします。

日系企業から外資系への転職する人の実態

25%が、日系から外資系への転職経験あり

ミドルの転職第73回アンケート「外資系企業で働くこと」について』の調査によると、日系企業から外資系企業への転職をした人は25%にのぼるそうです。つまり、日系から外資系企業への転職は十分に可能、ということになります。

そもそも外資系では一部の企業を除き、中途採用がほとんどで新卒は採用しません。新人育成コストを削減しているためです。となると、逆に言えば、日系企業からの人材を採用しないと人員が足りないのです。

外資系へ転職した理由

先のアンケート調査によると、外資系へ転職した理由として、

  • 給与水準が高い
  • 自分の専門の仕事に専念できる
  • 性別、年齢による待遇の差がない

などがあげられています。給与が高く、実力が評価される、Job Description(担当職務)がはっきりしている、という外資系のイメージは魅力的で、転職への強い動機になっているのは間違いありません。

転職活動で苦労した点

同アンケートによると、転職活動で苦労した点は、英語面接、専門性、アピール、があげられています。日本企業への転職活動とは異なる努力が必要となり、きちんと対策をすることは必要です。

外資未経験者の転職は「職種の専門性」が鍵

職種の専門性とは、「業界、職種に特化したスキル」と言い換えることができます。専門的な知識、経験はもちろん、資格や技術などもその一つです。一つの業界、職種である一定年数以上仕事をしていれば、専門性が深まっていくといっていいでしょう。

たとえば、営業であれば、法人営業なのか、個人営業なのか?外勤か、内勤営業なのか、技術営業なのか、MRなのか?飛び込みなのか、ルートセールスなのか?それぞれの分野で深めたスキルはまるで違ってきます。

そこでの営業成績という数字はもちろん、成績を上げるまでのプロセス、ノウハウは千差万別です。また、それに付随して、プレゼン能力や、情報収集能力、データ分析力やPCを駆使した事務能力など、様々なスキルが培われていきます。

そういった個々のスキル、専門性が、どの程度身に付いているのか認識・整理をし、そして、それをアピールできるかが鍵になります。

経験3年以上

外資系企業の募集要項を見ますと、応募条件として「3年以上の経験」が多くなっています。

他部門へ異動となって、総合力や汎用力でキャリアアップしていく日本の会社とは違って、外資系企業では、一つの職種の深い専門性や経験が問われる傾向があります。

もちろん、3年以上、というのがすべてではありません。職種によっては5年以上、というのもありますし、一方、1年、2年の経験でも採用されることはあります。「3年」は一つの目安としてとらえておくといいでしょう。

むしろ20代での転職は難しい?

日系企業では若さが求められるが多いですが、外資では経験が問われるため、20代の転職は難しい、と言われることがあります。本当なのでしょうか。

現実には、20代で転職した事例はいくらでもあります。20代営業でインセンティブを稼いで、年収一千万円越えのサクセスストーリーなどはよくある話です。

ただし、即戦力採用という外資系全体の中では割合的に20代の転職は少なくなります。あるとすると、20代での採用は、20代後半、または限りなく30代に近い年齢での転職が多く見受けられます。

したがって、20代で外資系に転職するには、日系企業で20代の段階でどれだけ専門性を高めていたかによります。一方で、アシスタント職などで、経験が浅くても20代で採用される職種もあります。

結論としては、20代だからといって、外資系への転職をあきらめる必要はありません。

同職&異業界からの転職はあり

専門性が問われる外資系の転職では、同職&同業界経験者が有利ですが、異業界からの転職はしばしばあります。実際には求人に対して、ぴったり同じ業界から候補者が集まるかといったら、そう簡単には集まりません。

同業界から応募があったとしても、その人の資質が募集企業にあっているかはわかりませんので、異業界の人の方が採用されることはよくあります。また、敢えて、異業界の人材を募集、採用するケースもよくあることです。

一方、別職種からの転職事例については、無くはないが、少ないと考えた方がいいでしょう。可能性がないわけではなく、たとえば、営業からマーケティングへの転職、といったようことはあります。

これまでの自分のキャリアが別の分野でどう生かせ、どう貢献できるのか、しっかりとアピールすることができれば、そのようなチャレンジもありです。その場合、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するのが有効でしょう。

自分の強みを整理し、より戦略的なアプローチを練り、適切な案件を紹介してもらうことで、別職種からのチャンスの可能性が広がります。

外資系企業に求められる英語力はどれくらい?

英語力と採用

英語格差に関する意識調査結果(株式会社テンナイン・コミュニケーション 2016年9月)によると、特に中途採用において、「英語力が採用可否に関わる」と答えた人(人事に携わる担当・役員等)が、外資系で38.9%とほぼ4割の人が回答しています。

やはり、採用試験、面接において、外資系企業では英語力を重視します。「採用されてから勉強します」では遅いということになり、英語力に関しても即戦力を求める傾向がある、ということです。

外国人の就業が多い企業、海外本社との会議が多い、など英語でのコミュニケーションの多い企業などでは、海外経験のある人は有利になります。英語が得意なら、外資系への転職をチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

英語力はビジネスレベル

前述の『ミドルの転職第73回アンケート「外資系企業で働くこと」について』の調査によると、「外資系企業で働くうえで、英語力は必要だと思いますか」という問いに対し、以下のような回答を得ています。

  • ネイティブレベルの英語力が必要 12%
  • ビジネスレベルの英語力は必要 67%
  • 基礎的な英語力で十分 16%
  • 英語がほとんど使えなくても大丈夫 5%

おおむね、ビジネスレベルの英語力が必要とされています。ビジネスレベルというと、ビジネスレベルでのルールや言い回しができる、TOEICの点数が最低でも700点~800点などと言われたりしますが、具体的には文書での読み書きができ(メール)、英語での会議に参加ができ、ディスカッションができ、プレゼンテーションができる、といレベルになります。

たとえ流暢ではなくとも、コミュニケーションができる素養や度胸は必要でしょう。日本人にありがちな英語の苦手意識は捨てて、自信を持つこと、わからないときは恥ずかしがらずに聞き直す、これだけでもずいぶんと違ってきます。

英語力が必要ない、と回答する人が5%いるということは、英語が必要ない部署やポジションも少なからずあります。したがって、英語力だけがすべてではありません。

TOEICは役に立たない?

TOEICはビジネス英語のリーディングとリスニングのテストです。そのスコアを指標にする企業も多いので、学校に通って勉強するビジネスマンも実に多いです。企業によっては、独自に定めたTOEICのスコア基準にいかないと給与を下げられたりするところもあります。

しかし外資系においては、スコアは一つの指標になることがあっても、何より話せることが重要です。スコアが高くても英語はからきし話せない、という人は大勢いるからです。

一方で海外経験があって英語が流暢な人でも、TOEICを受験するとスコアの低い人も意外に多いのです。実に、TOEICにはテクニック的なところがあるということで、勉強次第でスコアをぐんと上げることもできます。

外資系では読み書きできるのは当たり前(メール、資料作成など)で、その上で、外国人とコミュニケーションができる英語力があることが必要です。英語面接をすれば英語力はわかるので、TOEICのスコアは参考程度にしかなりません。

管理職は高い英語力ほぼ必須

外国人との会議や電話会議など、海外出張など、管理職は英語を使う機会は多くなります。特にディレクタークラスになると、外国人役員との会議において、流暢なディスカッション、プレゼンテーション能力が必要となります。

会議でのやりとりにミスがないように通訳を雇う会社もありますが、会議後のディナーなどの機会も多くなり、英語でのコミュニケーション力はあったほうがこしたことはありません。

英語力を問われないケース

外資系でありながら、日本人の多い大規模な企業や、常駐外国人が少ない、承認プロセスやカルチャーなどほとんど日系企業と変わらない場合はあまり英語力が問われないケースもあります

また、営業職など、日本人顧客を相手に営業している場合、必ずしも英語力を問われない部門もあります。とはいっても、外資系ゆえ、会議で必要になることは多々あります。

今現在、英語力が不十分でも、これまでの実績が十分で、英語習得の意欲を見せれば、会社費用で英語学習の機会を与えられるケースは多々あります。そもそも日本の学校教育の基礎英語習得レベルは高く、今後の学習と馴れで十分伸ばしていくことができます。

したがって、英語力がないからといって外資系への転職をあきらめる必要はありません。

外資系への転職を成功させるには

何度か紹介している「外資系企業で働くこと」についての調査によると、外資系の転職情報で有効だったのは、人材紹介会社、転職情報サイト、という回答を多く得ています。

外資系自体、人材紹介会社(転職エージェント)を通じて求人を出すことが実に多く、優秀な人材が、そこでの登録者から効率よく得られるという一般認識に立っているからです。

また、応募者にとっても、転職エージェントではキャリアコンサルタントが有利にサポートしてくれる上、自分に合う案件を紹介してくれ、登録や紹介において費用はかからないのでメリットが大きいのです。

まとめ

日系企業から外資系への転職は、いまや当たり前で、ハードルが高いということはありません。採用試験に必要な準備は日系企業とは違う面もありますが、まずは有利にすすめるためにも、転職エージェントへの登録をすることをおすすめします。