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今回は大手転職サイト同士を比較してみましょう。
パーソルキャリア(旧・インテリジェンス)が運営するDODAと、リクルートキャリアが運営するリクナビNEXTです。いずれも知名度があり、転職活動する方は、いずれかのサイトに必ず登録するのではないでしょうか?
しかし、大手だからといってどちらも似たり寄ったり、というわけではありません。そのビジネス構造や営業方針、サービスの運営ポリシーの違いにより、転職者にとって、使いやすい・使いづらいという問題が出てくるのです。
今回は、5つのポイントでDODAとリクナビNEXTを比較します。その違いをよく把握されたうえで、ご利用を検討なさってください。
DODAとリクナビNEXTのサービス形態を比較
DODAとリクナビNEXTは、サービス形態の基本としては、一般的な転職求人サイトです。ネット上から利用申し込みを行い、自分で求人検索を行い、意中の企業に応募し、書類選考→面接、内定後の条件交渉へと進んでいく。これを自分一人でやり遂げなければなりません。
転職サイトとしての「使い方」は両者ほぼ同じといって良いでしょう。
唯一異なる点は、DODAの場合、エージェントサービスもワンストップで提供されているため、先ほど申し上げた選考手順の管理をエージェントが代行してくれるケースもある、といったところでしょうか。ただし、リクナビNEXTの場合も、400社を超える提携転職エージェントからのオファーメールが届くように設計されていますので、DODAエージェントサービスと似たようなサービスを受けられるケースもあります。
求人数でDODAとリクナビNEXTを比較
次に、両者の実力差が如実に表れているのが求人数の差です。
HPで調べたところによれば、DODAは3万件ほどの求人件数があるのに対し、リクナビNEXTは6,000件程度にとどまっています。
これは単純に求人広告の営業方針の差が表れていると思われます。リクナビNEXTは、基本的に「求人広告」を取ってくるだけの営業スタイルであるのに対し、DODAの場合は、選考管理を代行する成功報酬型の求人も取ってきているからです。求人を出すだけならタダ、ということも可能な営業スタイルなので、求人が出しやすくなっているのです。
採用が成功した場合に求人掲載料が発生する成功報酬型の求人サイトは最近増えてきていますが、リクナビNEXTは頑なにこうした求人掲載スタイルを拒んでいます。時流に乗り遅れている印象があります。
しかし、そこをこだわるのがリクルート。毎週1000件以上の新着求人が入っており、求人数は少ないものの「鮮度」が高さを保っています。
また、リクナビNEXTにも強みがあります。その特徴は「独占求人」が多いこと。その87%がリクナビNEXTのみ掲載されているので、数が少ないからといって、無碍にできないところがあります。
求人の質でDODAとリクナビNEXTを比較
求人の質においても、両者に大きな違いがあります。
転職エージェントとワンストップでサービス展開をしているDODAの場合、未経験者歓迎の求人が極端に少ない、という特徴があります。基本的にキャリア転職、キャリアアップを目指す転職者向けにターゲットを絞っている印象です。
掲載している求人の待遇も一般的な他の転職サイトより高めという評価が多いです。これはキャリア転職をベースにした求人開拓が背景にあるからでしょう。
これに対し、リクナビNEXTは、キャリア転職のサポートをリクルートエージェントと役割を棲み分けていることもあり、未経験者歓迎の求人も数多く載せています。キャリアチェンジを図りたい方に向いている転職サイトといえるでしょう。
一方で、求人広告企業の待遇面は、リクナビNEXTは、DODAより見劣りがする傾向があります。求人広告料のハードルが高いため、決して低いわけではありませんが、待遇の良い求人を集める、という点ではDODAが一歩リードしている印象です。
業種面でも両者には大きな差があります。
インテリジェンスの時代からメカトロニクス・技術者求人の開拓に力を入れていたパーソルキャリアの場合、DODAに掲載する求人の業種の約半分がメーカーだといわれています。また、電子商取引サイトなどもITサービスなど一般の方に身近な業種の求人も多いのが特徴です。一般的な転職サイト「DODA」だけではなく「DODAエンジニア」も併設しており、エンジニアには利用しやすいサイト構成になっています。
また、人材業界ではベンチャー企業であったインテリジェンスの伝統を受け継ぐといいましょうか、「分かりやすい業態」「流行りの業種」への食い込みが強いサービスです。例えば、「販売職」といった職種の求人取扱いが多かったりします。
今でもそうした傾向がありますので、流行りの業界への転職を目指したい方には、DODAがおすすめです。
これに対し、リクナビNEXTの場合は、オールラウンドに求人広告の業界を揃えているのが特徴です。リクルートキャリアだけではなく、リクルートの広告代理店も使った広範な求人広告の開拓力で、ほぼ全業種を網羅した求人層が特徴的といえるでしょう。幅広く業界を探したい方にはおすすめです。
サポート体制でDODAとリクナビNEXTを比較
サポート体制では、DODAよりリクナビNEXTの方が、コンテンツが充実している印象はあります。
履歴書の書き方、面接対策のノウハウ・・・、といったサービスメニューは、どちらも転職者に豊富に提供されているのですが、具体的なHow toにまで落とし込んで提供するコンテンツの深さは、リクナビNEXTが一歩リードしています。
それが凝縮されたのが、「リクナビNEXTジャーナル」。キャリアとビジネスに関するニュースサイトになっていて、その背景は、総合情報サービス業であるリクルートグループのコンテンツ制作力をバックにしたノウハウの蓄積の差が大きいと思います。
こうした点では、転職慣れしていない方が、転職活動のノウハウを手に入れるとき、手堅い入手先はリクナビNEXTといえるでしょう。
また、経歴を丁寧に入力すれば、履歴書と職務経歴書をWord形式で出力することができる、という便利な機能もリクナビNEXTにはついています。
また、オファーメールやスカウトメールはマッチング度が高く、こうした点が「転職決定数NO.1」というブランドを確立する要因にもなっています。
一方で、DODAは、リアルな転職イベントに力を入れています。以前はリクルートも積極的に転職フェアを開催していましたが、最近は余り力を入れてこなくなりました。
DODAの場合「IT・エンジニア向け」や「販売職向け」など、合同の転職説明会を数多く開催しています。これはインテリジェンス時代に、当時は学生援護会が運営していたDODAを買収した時からの伝統といえるでしょう。
特に地方出身者の方が都市部で転職活動する場合、1日で訪問できる企業数には物理的な困難が伴いますので、こうした転職フェアの存在はありがたいはずです。
もう1つ、DODAがサポートで力を入れているのは、スカウトメールサービスです。スカウトメール自体はリクナビNEXTにもありますが、DODAの場合、その配信実績が違います。月間ベースで1千万件超と、他の追随を許さないのです。
経歴を載せておけば、それに合ったスカウトメールが届く仕組みは、多忙な転職者が、忙しい現職での仕事の合間を縫って転職先をサーチするのに貴重なツールです。転職者の立場に立ったサポートといえるでしょう。
利用しやすさでDODAとリクナビNEXTを比較
これらをふまえたうえで、利用しやすさと言った点で両者を比較します。
とはいえ、今までの比較を踏まえたうえで、両者それぞれに「利用しやすい転職者のタイプ」が浮かび上がってきたと思います。それをまとめてみましょう。
DODAが利用しやすい転職者の特徴
- 業界経験、職種経験を活かして転職したい方
- 20代後半~30代の方
- 給料を上げたい方
- エンジニア、販売職の方
- メーカー、IT業界を目指す方
- 現職が多忙で時間を取りづらい方
- 地方からの転職する方
リクナビNEXTが向いている転職者の特徴
- 業界経験、職種経験を問わず、キャリアチェンジを図りたい方
- 年代は問わない。第2新卒・20代前半でも利用できる
- 転職活動に慣れていない方
- じっくり転職先を探したい方
- 求人数より、マッチングにこだわりたい方
- 給料にこだわらない方
最後に
似たような大手の転職サイトでも、特徴にこれだけ大きな差があることに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。うっかり登録した後に活動したら、結果においても大きな差になって表れてきます。転職サイトはそういう怖さがあるのです。
登録する前にじっくり検討する材料として、この記事がお役に立てられたら幸いです。