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今回は、面接を受けるうえで、ポイントとなる面接のマナーを、具体的に8個、取り上げていきたいと思います。

この8つのポイントを押さえるだけで、面接の通過率が格段に上がると思います。間違いありません。

面接の心がまえに関する記事でも解説しましたが、面接に対する「心がまえ」の違いは、結果に大きく反映されてきます。

それが、具体的にどのように面接の場面で活かされるかについて、意識して説明していきたいと思います。

自己紹介と志望動機くらい、練習しないで面接を受けるのは「失礼」だ

まず、最初の「マナー」ですが、自己紹介と志望動機です。

それぞれ1分ずつ、すらすら言えるくらい練習してからいきましょう。それより長い自己紹介も志望動機も要りません。

1分といっても、原稿用紙にして300字。結構話せます。プロのアナウンサーがこの程度のスピードで話しますが、一般の方の日常会話はこれより早口なので、実際にはもっと話せると思って良いでしょう。

私は、面接にあたって自己紹介と志望動機くらい、練習もなしに面接に来るのは失礼だと思っています。応募企業だって時間を使って、あなたの書類に目を通しているのです。

面接ではいろいろな質問がされますが、結局のところ、企業が面接で知りたいことは、「あなたがなぜ当社を志望したのか」と「あなたは何ができるか」ということです。志望動機と自己紹介はそれを簡潔に説明するためのものです。

一人でも、原稿を声に出して読む練習くらい、15分もあれば相当なことができるはずです。そのくらいの「努力」はお願いします。

何分前に受付を済ませる?

転職エージェントに勤めていた時代に、ひやっとした経験があります。

ある応募者の面接で、当日6時過ぎに応募企業から電話がかかってきました。「今日、6時半から面接予定のAさん、もう受付に来ているんですけど・・・」。応募者のAさんに時間を間違えて伝えてしまったのかと、青ざめてしまいました。

実際には、Aさんは時間を間違えておらず、早めに着くことは良い事だと思って受付で待たせてもらっていたのですが、その間中、応募先企業は逆にそわそわしてしまいました。少人数の会社であまり受付スペースが大きくなく、他にも来客者がいたりして、かえって気を使わせたのです。

よくネットでは、「10分前だ」「いや15分前だ」と書かれていますが、だいたい早すぎます。実際には、応募先企業の面接官たちも多忙なので、時間ぎりぎりまで他の仕事をやっています。あなたと面接することだけが仕事ではないのです。

応募先企業の受付は、5分前で十分です。時間に正確でありさえすればいいのです。

「ビルに入る前」から面接が始まり「ビルを出た後」で終わる

これは、転職エージェントの会社から転職して、あるIT企業の人事担当者になった時に経験したことです。

ある日、部署の皆で一緒の昼食から戻ると、オフィスがあるビルの前で、ipodのイヤホンを耳に入れて音楽を聴きながら佇んでいるサラリーマンの男性がいました。

その方が、13時ちょっと前に会社の受付に姿を現し、面接を受けに来た連絡が入ったのです。「あー、あの人だったんだー」とたちまち話題になりました。別に悪いことをしているわけではなく、早く到着したので時間を潰していただけだと思いますが、内心「不用心だなあ」と思ったものです。

人間、どこで何を見られているか分かりません。よくネットで、受付の女性に応募者の印象を尋ねている企業がある、と書かれていますが、受付だけではないと思います。

極端にいえば、応募先企業が入ったオフィスビルの前からが面接が始まっていて、オフィスビルを出るまでが面接だと思った方が良いです。神経質と思われるかもしれませんが、会う人全員が面接官だと思いましょう。

面接室に入る前の「足音」だって勝負のうち

面接に入る前に、気合が入る、テンションが高くなる簡単な方法をお教えしましょう。

それは、受付から面接室に入る前に、自分の「足音」に気を付けて入ることです。

軽快に、心地良い音を響かせながら入ると、良い意味でテンションが上がります。

足音は怖いです。歩き方、歩く姿勢に跳ね返ってきますから、面接官や受付の人から見たら、その人のテンション、今調子が良いか悪いか、自信があるかないか、やる気があるかないかが分かります。

たかが足音とバカにしないことです。

身だしなみは「清潔感」と「TPO」、そして「食事」

身だしなみは、清潔感とTPOだ、ということはどんな転職サイトにも書かれています。もちろん正しいです。それだけ守るだけでも十分です。

ただ、そこにもう1つ付け加えるとしたら、「食事」ということです。要するに、臭いに関する身だしなみです。

私がお会いした転職者の中で感心した方は、営業マンでしたが、必ず携帯歯磨きをカバンに忍ばせている方がいらっしゃいました。その方に言わせると、「歯磨きしてから人に会わないと、自分で気になって仕方がない」くらい習慣になっているのですが、

女性の場合は、香水などに気を付けてくだされば結構です。

このほか、女性はおおむね大丈夫なのですが、リップクリームやハンドクリームも、男性も携帯して良いと思います。男性の場合、身だしなみというと、服装や時計といった身に付けるものに注意が行きがちですが、髪やヒゲ、といった、自分の体自身にも気を付けていただきたいと思います。

表情やしぐさ、視線まで「装う」

面接では、もちろん試験という「試される場」である一方、「人と人との対話の時間」でもあります。

ならば、対話の時間は心地良く過ごしたいものです。

そのための表情やしぐさ、視線も装いのうちです。

笑顔で(少なくとも「明るい表情」で)話す、手は膝において軽く握りこぶし、椅子の背にもたれない、視線を正対してまっすぐ見る、といった装いにもこだわりましょう。

こうしたしぐさ、装いで難しいのは、普段の日常の仕事では意識していない分、「悪い癖」が面接で出てしまうことです。自分の無意識の仕草が気になる方は、転職エージェントに面接指導を受けて、フィードバックをもらっておきましょう。

緊張しない方法はない

私がキャリアアドバイザーとして、面接指導するうえで、一番苦慮したのは、「緊張しない方法」でした。

というのも、私自身、わりと尊大な性格なので、初対面の方とお会いしてもあまり緊張しない、あがらないタイプなので、面接で緊張する苦しさが、あまり理解できないのです。

ネットでもいろんなリラックス方法が紹介されていますが、どれも決定打に欠けますよね。

私は、緊張しない方法はない、と思っています。わりと古い考え方ですが、練習し、場数を踏んで慣れる以上の有効策はないと思っています。

緊張しないタイプ、勝負強いタイプというのは、面接というプレッシャーがあっても、できること、やるべきことに集中して、それがしっかりできるタイプです。

話し上手になることは聞き上手になること

面接は基本的に質疑応答なので、話に行き詰まるという事はないと思いますが、人と人との対話の時間、言葉のキャッチボールができるということが大切です。

いくら志望動機や自己紹介がすらすら喋れても、会話が成立しないと「コミュニケーション力なし」と判断されてしまいます。一緒に働けない人という烙印を押されてしまいます。

ちょっと脅し気味に書いてしまいましたが、この問題は基本に忠実であることで解決します。相手の話を最後まで聞き、質問の内容に沿って答えることを徹底しましょう。

また、リアクションも大切です。

面接官が会社の事業内容を説明してくれることもあると思いますが、そうした時に、相槌を打つ、メモをちゃんと取るといった「リアクション」をしっかり取るだけでも、相手の印象は全く違います。

まとめ

面接のマナーは、どこのサイトにも似たり寄ったりの事が書かれていると思います。

それらを守るだけでは、他の応募者と差はつきません。

マナーの良い、印象の良い人となるためには、相手の事を考え、細かいところまでこだわった準備をして、徹底して実行する必要があるのです。

もちろん、完璧にはなかなかできませんが、こうした小さい差を確実に良い印象につなげて、内定という大きな成果を手に入れるのが、王道の面接マナーなのです。