特別にやりたいこともなかったのでなんとなくずっとアルバイトをしてきたけれど、ずっとこのままで良いのかな?
学校を出てからフリーターとして過ごしてきて20代から30代と年齢も上がっていく中で、ふと不安な気持ちが頭をもたげる瞬間です。
この記事を読んでいるアナタも、こんなことをしているのは自分だけじゃないだろうかと感じているのではないでしょうか?
そこで無事に職へ就くことができている人はいるのか、気になるフリーターの就職事情をご紹介しましょう!
最後までご覧いただいたアナタに、これから前へ進んでいこうという勇気が生まれますように…☆
データから見るフリーターの現状 ~正社員として就職できる?できない?~
一口にフリーターと言ってもその事情はさまざまであり、就職に対するモチベーションも違っています。
- 自分でほかにやりたいことがあるので望んでアルバイトをしている
- 正社員となることで責任を負いたくないので定職に就いていない
- 就職がなかなか決まらないので仕方なくアルバイトを続けている
etc.
また経済が冷え込んでいた近年、大きな利益を出すことが難しくなった企業も多く正社員を積極的に採用しにくくなりました。
そこでどうしても、全雇用者の中でパートやアルバイトとして働く人の割合が高くなっています。
人材のニーズとしては、小売業やサービス業などの分野でたくさんの働き手を求めています。
ですが1年間や1日の中でも人を増やしたいタイミングは違っていて、確実にフルタイムでの働くことができるわけではありません。
非正規雇用のアルバイトやパートとして、忙しいときだけ働くスタッフが募集されることも多くあります。
さらに定年退職や早期退職をした高齢の方もまた非正規で再就職することが多いため、結果的にフリーターが増えているわけです。
今、どれだけのフリーターがいるの?
総務省統計局が公表している労働力調査によると2015年に15歳から34歳でフリーターだった人の数は男性が78万人、女性が89万人で合計167万人となりました。
この世代の全人口のうち男性の5.9%、女性の7.0%がフリーターでいるということになります。
2008年に起こったリーマンショックや2012年の派遣法改正による影響から派遣社員が減少し、その代わりにパートやアルバイトとして働く人の数が増加。
その動きが落ち着いた2013年の男性84万人、女性98万人で合計182万人という人数からは減ってきています。
内閣府の調査結果によると高校を中退した人はフリーターをしている割合が高く77.2%にもなっていて、これは学歴が影響していると言わざるを得ないかもしれません。
また、労働力調査の年齢層でいうと2007年に25歳から34歳のフリーターが15歳から24歳よりも多くなり、「高齢化」は進んでいます。
その差が広がって2015年では15歳から24歳のフリーターが70万人、25歳から34歳が97万人となりました。
今はできるだけ早く正社員になろうと気持ちをかためることが、就職の可能性を広げるということもできるでしょう。
学歴・年齢・性別によるフリーターの就職率の違い
統計局が公表する就業構造基本調査のデータをもとにして、フリーターの就職率がわかります。
学歴
やはり一般的にイメージされるように中卒より高卒、高卒より大卒という学歴があることで正社員を目指しやすいということはできるでしょう。
- 大卒では男性が31.5%、女性が15.1%
- 短大卒では男性が20.5%、女性が10.6%
- 高卒では男性が23.5%、女性が8.7%
- 中卒では男性が17.9%、女性が4.0%
年齢
一般的に思われているように若いほど正社員移行率は高くなっていて、20代を過ぎて30代になると就職を考えても厳しくなっていきます。
ただ30代のフリーターについては、もう正社員にならずこのままで良いと考えている人の割合も増えてきます。
ですからしっかりした意思をもって就職活動に取り組んでいくならば、希望はあるでしょう。
- 20代では男性が28.8%、女性が15.2%
- 30代では男性が23.8%、女性が8.3%
性別
2015年の1年で、女性のフリーターはここ10年でもっとも多い10万人という減少幅になっています。
これは女性の社会進出に対して労働環境の改善が進み、正社員として就職した人数も多かったことを示しています。
フリーターから正社員になるには
フリーターで就職を目指しているという皆様には、アルバイトだといつ切られるかわからないので仕事や収入を安定させるために就職したいという考えが多かれ少なかれあるでしょう。
ただ正社員になるとアルバイトよりもたくさんの仕事をしなければならないようになり、万が一ミスがあれば相応の責任も取らなければなりません。
待遇が良くなることばかりに目を向けていると就職しても長続きしませんから、まず意識を変えて就職活動へ取り組むことが必要です。
アルバイト先での正社員登用を狙う
フリーターからの就職に成功した人からは、前からアルバイトとして働いていた職場で正社員として採用されたという話が多く聞かれます。
確かに上司も働きぶりについてよく知っていますし、働く側としても職場の雰囲気や勝手がわかるもの。
最初から正社員登用制度があるアルバイトを選び、そのチャンスをうかがう選択はアリです。
確率は高くありませんが、制度はなくても特に中小企業などですとアルバイトとしての働きぶりを評価した会社側が「社員話」を持ちかけてくれる場合もあります。
正社員になるための就職活動を始める
アルバイトを続けていても先が見えない、これまでと違った世界でチャレンジしてみたいとなれば就職活動しかありません。
ですが相応の時間がかかることはもちろん、活動が長引くほどにお金も労力も失われていきます。
すんなり就職することが難しいフリーターにとって、これが挫折する理由にもなってしまうのです。
未経験可の求人の実態
なかなか就職できないという状況が続くとどうしても「未経験可」、「未経験でも歓迎」といった求人が目につくようになります。
応募する側からすれば採用されやすいのではないかと思うところもありますが、求人元のねらいは実はそうではありません。
正社員としての就業経験がないフリーターも含めて完全な未経験者をOKとしている求人もあるにはあるのですが、どちらかというと募集している職種の経験がない人やその企業の業界で働いた経験がない人を求める方が多いのです。
- 小売店の販売員
- 飲食店のホール担当
- 土木・建設系企業の現場作業員
フリーターの就職支援に強い就職サイトを活用する
インターネットや携帯電話の普及とともに、ネットワークを介して就職活動をサポートする就職サイトが注目されるようになってきました。
特に地方部から求人が多い都市部への就職を考える場合には情報収集なども難しく、サイトのサービスを利用することで効果的に仕事探しをしやすくなっています。
最近では「ハタラクティブ」のようなフリーターの就職支援に特化した就職サイトも登場しています。
フリーターから正社員に就職した人の声
何事にしても、成功して結果を出した人から話を聞くことは自分を省みる上で大きな参考になります。
フリーターから求職活動に挑み、見事に就職を果たした人の体験談をいくつかご紹介しましょう。
20代
ケース1:21歳男性
高校を卒業するまでに進学か就職かという方向性が決まらず、結局なんとなく3年ほどあれやこれやと居酒屋のアルバイトをしていました。
転機は生まれてはじめて付き合った彼女と結婚したいと思うようになったことで、フリーターじゃなく社会人としてしっかり自立してプロポーズしたいと思ったんです。
はじめは「自分の力でやってやろう!」と高卒を歓迎する求人に片っ端から申し込んでいたんですが、履歴書で落とされてばかり。
そんなときにネットで就職サイトを見つけてアドバイスされたのは、自分が魅力を感じてやりたいと思う仕事でないといけないということ。
そこでそもそもの動機が個人的なことでも、確かにどこでも良いからと応募されては先方にとって失礼なことだと気づきました。
おかげで学歴不問でもチャレンジできる営業の仕事と出会うことができ、彼女との結婚式には職場の仲間たちも大勢来てくれました。
ケース2:22歳女性
中学から学校がおもしろくなくなって、親に高校は行っておけと言われて一応進学したんですが結局行かなくなって退学しました。
しばらくブラブラしていてスマホには興味があったので、お金がなくなってきたら短期で携帯ショップのアルバイトというループを続ける日々。
ところが成人する頃からちょっとずつ面接で落とされることが出てきて、仕事のミスなんかも前より怒られるようになってきて…。
お気楽だったワタシでもさすがに、これはそろそろ就職を考えないといけないんだなとわかりました。
でもちゃんとした就活ってどんなものかわからなくてスマホで仕事のことを調べてみようとしてて、偶然就職サイトを発見♪
ワタシを担当してくれた人がやさしくて、せっかくショップの仕事をしてきたんだから経験としてプラスになる仕事を見つけようということになって接客志望に決定。
接客だと特に面接のふるまいが大事って言われてたくさん練習して、デパートの面接に合格できたときは信じられませんでした!
ケース3:23歳女性
高校を卒業してから専門学校へ通って簿記の資格を取り、1年経ったら正社員にしてくれるという話を確認して地元の会社で経理のパートをしていました。
ですが1年どころか2年近くになってもパートのままで、上司に話しても言葉を濁されるばかり。
私は正社員になりたかったのでこのままではダメだと思い、経理の仕事を探して就職活動することにしました。
ですが希望はハッキリしていたのであきらめずにがんばっていれば結果が出ると思っていたのに、どうしても書類選考が通らない…。
そんなときに就活の進め方についてトピックを載せていた就職サイトがあって、就活のサポートもあるということで思い切って登録!
すると、私がうまくいかなかった理由は高卒で正社員として働いた経験がないからだったと教えてもらうことができました。
がんばれば何とかなると思っていた私は、就職活動の常識というものを知らなかったんですね。
それでも担当の方が書類や面接でアピールするコツを教えてくれて、しっかりパートで働いた期間も経験として評価してくれた職場であこがれの経理事務員になりました!
ケース4:24歳男性
大学時代の就職活動はうまくいって、新卒で希望していた医療機器営業の仕事に就くことができました。
ですがすぐに体調を崩して長期入院し、結局4ヶ月ほどで就職先を退職することになってしまいました。
せっかくやりたかった仕事だったので、これは自分にとってもショッキングな出来事でした…。
それからしばらくは、ちょうど医療機器卸の会社で事務のアルバイトを見つけて週3ぐらいで働く毎日。
仕事を続けているうちにやっぱり正社員として営業したいと思い、改めて就活をスタートすることに。
ただどうしても前職のことがあって経験があるととらえられ、自分は未経験のつもりでいるのに何社かと面接しても食い違ってしまう…。
完全に行き詰まっていたときに就職サイトというものがあると以前に友人から聞いた話を思い出し、自力で局面を打開することは難しいので利用してみようと。
するとなんということでしょう、担当者さんが志望先との間で動いてくれただけで自分の状況を理解してもらうことができたのです!
今は医療機器メーカーで、しっかり指導をいただきながら営業マンとして仕事に励んでいます。
ケース5:26歳男性
大学生のときは正直どういう仕事をしたいかがわからず、まわりもそうしているからという感じで就活していたので結局就職は決まりませんでした。
ずっとフリーターをしていたのですが、定期的に友達と集まると就職して大変ながらもやりがいがあると充実している感じ。
仲間うちで定職に就いていなかったのは自分だけだったので、だんだん疎外感が強くなり25になってようやく正社員になろうと一念発起。
ある程度の予想はしていたのですが、まったく手ごたえもなく面接にもたどり着くことができません。
そんなときにちょうど飲み会があり、落ち込んでいる様子を見かねた友達が就職サイトは利用してみる価値アリと教えてくれました。
すると果たして、自分では全然目が向かなかったベンチャー企業という就職先が見つかってやる気に燃えています。
30代
ケース1:30歳女性
短大生のときに同居していたおばあちゃんの具合が悪くなって、共働きの両親と一緒に介護していました。
就職活動がうまくいかなかったこともあって、卒業してからはそのまま就職せず家事と介護をしながらいつの間にかアラサーに。
すると職場の都合で母が仕事をやめ、家のことはやるので好きな道へ進んでほしいと言ってくれたのです。
ですが私も家事と介護をしなければならないと責任を負っているようで、就職のことを考えなくて良いと甘えていたところもありました。
どうすれば良いかまったくわからないままバイトをして過ごしていましたが、バイト先で就職活動を始めた若い子が就職サイトというものを使っていると。
そこで藁にもすがる気持ちでアドバイザーの方に相談してみると、ずっとしていた家事の経験がそのまま仕事につながるというのです。
十分な社会経験もなかった私ですが、家事代行会社の正社員としてお客様のために汗を流すことができるようになりました。
ケース2:32歳男性
俳優の道を志し、アルバイトをしながら養成所へ通いオーディションに挑戦する生活を続けてきました。
なんらかの結果を出そうと思っていたリミットの30歳になり、親とも相談してきっぱり諦めることに。
そしてさて正社員として働く仕事を探そうとなったのですが、履歴書に書くことができるような職歴はありません。
何事にも一生懸命に取り組もうという気持ちだけはずっと持ってきましたから、自分としては働かせてくれるのであればどんな会社でも良いんです。
そう言っても面接のチャンスをもらうことができなかったので、そんな気持ちをアピールする場もありません。
今さらと思いながら就活のノウハウを調べていると就職サイトを見つけ、履歴書の作り方からきっちり教えてもらうことができました。
そうして面接に挑んだのは小さなメーカーで、手についた技術もない私の熱意を買ってくれて正社員として働くことになったのでした。
ケース3:33歳男性
私はいわゆる「コミュ障」で、学校を出てからずっと警備員や清掃会社などあまり人とコミュニケーションを取る必要のないアルバイトをしてきました。
ですがそれにしても食べていくには収入が心もとなく、これからの人生に対する不安も大きくなって就職活動をすることに。
といっても元から上がり症という中で受ける面接は大変な苦痛に感じられ、30歳を過ぎてからの就職活動が非常に厳しいことも実感。
またそもそも求人を見るにつけ、第一印象で「やりたくない」と思ってしまう内容のものばかりでした。
外に出たくないという気持ちになって家でパソコンにばかり向かっていたときに就職サイトを見かけ、自分に合っているかなと登録してみたところコンサルタントさんが性格や職歴などの話をもとに向いていると思われる仕事をピックアップしてくれました。
それが福祉の分野で、それまでまったく興味を持ったことがなかったにもかかわらず「もしかしたらできるかも」と思えたこともコンサルタントさんのおかげかもしれません。
今は介護の仕事で一人一人の利用者の方と深くかかわる時間を持ちながら、正社員として責任を持って働いています。
【最後に】フリーターを卒業して正社員になろうと思っている方へ
正社員として働いていない期間があることで、どうしてもフリーターの就職活動は職を持ちながら転職活動をしている人に比べて不利な面があります。
そこで大事なものはアルバイトとして働く中で得られた経験やスキルをどのように自己PRの材料とするか、どれだけ折れない心を持って仕事を探し続けるかということ。
またせっかくのエネルギーを適切な方向へ振り向けることも大切ですから、就職サイトを利用するなどサポートを受けながらの就活はおすすめです!