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フリーターから就職活動を始めた皆様は、自己分析にしても職務経歴書の作成にしても慣れない作業でお疲れでしょう。
書類選考で見事に通過した方は熱意やこれまでの仕事ぶりが伝わったわけですから、まずは自信を持ってください!
次は会社によって違いもありますが筆記の採用試験、そして最大の難関である面接に挑まなければなりません。
面接へ進むことができたとしても、フリーターでいた理由などについては必ず質問があるハズ。
とにかく正社員のへの道を目指すことが厳しいものであることは、覚悟しなければなりません!
このページでは、採用試験から面接へ至るまでに必要な対策をご紹介します。
筆記の採用試験を突破する
たくさんの応募がある企業では、面接へ進む応募者を絞り込むために、基礎学力などを問う筆記試験の点数を基準にする場合があります。
受験した全員に同じ問題が出される筆記試験には、主観的な評価が入り込みません。
仕事への適性を把握するための問題も含まれているので、企業は選考する上での資料として役立てることができるのです。
フリーターとしては、ここで正社員経験者や新卒者から水をあけられるわけにはいきません!
総合適性検査「SPI」の対策
SPI(Synthetic Personality Inventory)は、日本で最も長い歴史のある総合適性検査です。性格と能力のそれぞれを測定するものであり、多くの民間企業や自治体で実施されています。
2015年には実に11,100社で行われていますから、対策をしておいて損にはならないでしょう。
SPIではマークシートの解答用紙を使うペーパーテスティング方式を除き、すべてパソコンで回答することになります。
パソコンでは問題が1問ずつ表示され、回答するか回答しないまま制限時間を過ぎると次の問題が表示されます。
前の問題には戻らないようになっていて、ペーパーのように取り組みやすい問題から回答することはできません。
出題内容
業務への適性を測るためにいわゆる「読み書きそろばん」の力、パーソナリティを探る問題があります。
SPIの出題範囲は大きく分けて言語と非言語、英語(ENG)そして性格適性検査となっています。
- 言語は国語の分野で語句の意味や用法、文の並び換え、長文読解など
- 非言語は数学の分野で確率や損益算、速度算、料金の割引、不等式と領域など
- 英語は同意語や反意語、英英辞書、和文英訳など
- 性格適性検査は性格面や行動傾向を問う問題(「A」か「B」、「あてはまる」か「あてはまらない」で答えるおよそ300問)
対策方法
一般的に、出題数に対して試験時間の設定はあまり余裕のないものになっています。SPI対策の問題集や参考書がありますから、まずは練習問題で回答力を高めましょう。
そのほか、インターネット上にはパソコンを使っての回答をシミュレーションすることができる模擬試験サイトなどがあります。
本番と同じ方式で回答にかかる時間を把握し、自分なりのペースをつかんでいくことができます。
当日は普段と異なる環境で受検するわけですから、パソコンを図書館などに持ち込んで取り組んでも良いでしょう。
一般常識試験の対策
まさに「学校のテスト」のようなものですが、多くの企業で行われていて馬鹿にすることはできません。
一般常識試験を通じて、仕事をしていく上で必要な力が備わっているかどうかを厳しくチェックされるのです。
- 基本的な社会常識が身についているか
- コミュニケーションやオフィスワークに必要な言語力が身についているか
- 論理的に考える力が身についているか
出題内容
一般常識試験では国語に数学、理科と社会そして英語という五科目の問題がまんべんなく出てきます。
そのほかに最新の世相を知っていなければならない文化、時事についての問題も出題されます。
- 国語は漢字(読み・書き)や敬語など
- 数学は公式を使った計算や定理を使った関数など
- 理科は生物、物理、化学、地学
- 社会は地理、歴史、政治経済など
- 英語は単語や文法など
- 文化は美術や文学、芸能、スポーツなど
- 時事はその時々でのあらゆる話題
対策方法
フリーターをしていた中には、長らく勉強から縁遠かったという方が多いのではないでしょうか?
一般常識試験の問題は幅広いジャンルに及ぶのですが、それぞれ極端に難しいものではありません。
専用の参考書や昔の問題集を使って、中学校から高校にかけて学校で教わった内容を復習しましょう。
時事問題は、新聞やニュースアプリなどで最新から少し前までの大きなニュースを押さえておきます。
企業独自の問題
大企業を中心に、採用試験で独自のユニークな問題を出題するケースが目立ってきています。
こういった出題には、業界や社風にふさわしい人材であるかどうかを判断しようとする意図が隠されているのです。
対策方法
普通であれば、特別な対策をすることは正直難しく、自分の持っている力で臨機応変に対応するほかありません。
しかし、「就職サイト」を利用していれば、その企業がどのような問題を出す傾向にあるのか教えてもらえます。
就職サイト側の情報収集にも限界があるので、すべての企業について把握しているわけではありませんが、少なくとも過去のデータをもとにしたアドバイスはもらえるはずです。
フリーターから正社員への転職活動におすすめの就職サイトは、『ハタラクティブ』です。
↓フリーターにおすすめの就職サイトについては、こちらで詳しく解説しています。
フリーターならではの面接対策を
書類選考をパスすれば、志望先の会社で担当者と実際に対面しての面接が行われることになります。
アルバイトの面接というと、事務所の一角でスタッフさんが仕事する姿を横目に行われることも多いですよね。
比較的フレンドリーに話が進み、そこまで面接が苦にならないかもしれません。
ですが、長く働く正社員を採用するとなるとそうはいきません。
1回の面接だけでなく、さまざまな役職者が担当して何回も面接が行われることもあり、精神的なプレッシャーも半端なものではありません。
後で悔いが残らないよう、あらかじめ十分に対策した上で本番へ臨むことをオススメします!
面接では何をチェックされているのか
外見からの印象
「第一印象が大事」とよく聞かれるように、面接会場へ入って来た応募者を一目見て不採用に決めた事例は実際にあります。
身につけているものやヘアスタイルはもちろん姿勢、表情も整えて印象を少しでも良くするように注意しましょう。
ビジネスマナーのレベル
新卒で採用されると部署へ配属される前にビジネスマナーなどを学ぶ研修の場が用意される一方、中途採用となるフリーターにあまりそのような機会はありません。
そのため、基本的に新卒者よりも年長であるフリーターに対してはマナー面のチェックが厳しい傾向があります。
ビジネスマンらしい挨拶や話し方、言葉遣いに加えてふるまいにも注意を払わなければなりません。
コミュニケーションスキルの有無
実際に就職すれは、いつも口頭によるやりとりの中で仕事を進めていかなければなりません。
円滑なコミュニケーションこそが職場の連携を深めますし、業務の進行をスムーズにするのです。
アルバイトでは言葉のキャッチボールが苦手であってもパーソナリティとして許容されることはありますが、正社員の面接ではそうはいきません。
応募書類の出来がどれだけしっかりしたものになっていても、顔を合わせたときに書かれていることが伝わらなければ印象はマイナスになってしまいます。
今後のポテンシャル
フリーターであることを承知して応募者を最終段階まで残している企業は、今後の伸びしろに期待しています。
つまり、職歴にハンデがあって仕事に必要なスキルや経験が不足している状態から成長するかどうかを判断しようとしているのです。
面接対策 ~4つの基本ポイント~
1.企業への電話連絡
面接が行われる日付や時間を調整する際などには、電話などの手段で企業と連絡を取り合います。
営業日である平日で午後、標準的なお昼休みの時間を過ぎた午後2時から午後5時ごろが適当でしょう。
先方が電話に出てからいきなり用件を話し出すのではなく、まず名乗ることは基本中の基本です。
2.身だしなみ
近年はIT系やアパレル系の企業などで、面接の服装を指定しないで自由にしているケースがあります。
それでも、やはりスーツスタイルで面接に向かうことがリスクをもっとも低くします。
ただ、フリーターの方ではじめて本格的な就職活動をするという場合には気をつけなければならない点も。
近年になって、お店では就活用の「リクルートスーツ」を専用のコーナーで販売するようになっています。しかしながら、これはあくまでも学生の就活をイメージして作られているものですから長期間の使用は想定されていません。
素材や縫製の仕方もコストがかからないようにしているため、安く買うことができる代わりに耐久性の面では難があります。
フリーターはアルバイトであっても社会人としての経験があるわけですから、新卒者よりも「大人」の身だしなみであってしかるべき。
スーツはビジネススーツを選び、面接を受ける時期にも注意して夏物や冬物など季節に適したものを着用した方が良いでしょう。
- 男性は黒や紺のシングルスーツを身につけ、髪の毛を短めにしてヒゲはできるだけ直前に剃る
- 女性は黒のスーツを身につけスカートはひざ上の10cm以上にならないようにして、メイクはオレンジやピンクなど派手すぎず健康的に見える明るさに
3.表情
表情がマナーというと腑に落ちないかもしれませんが、相手から見て好印象を受ける表情はビジネスマナーの原則となります。
険しい顔つきや疲れた表情は、相手からすると自分がその原因ではないかと心配になるもの。もっと言えば、そのために進むビジネスの話が進まなくなってしまう危険までがあるのです。
人は普段から意識するようにしていなければ、気がつかないうちに無表情になってしまいがち。
ですから、鏡を見たり家族や友達を相手にしたりして意図的に笑顔をつくる訓練などが必要です。
接客や販売のアルバイト経験があれば、この点についてそれほど過剰に心配する必要はありません。人前にあまり出ない仕事をしてきたという場合は、プライベートの時間から気をつけるようにしましょう。
4.話し方と言葉遣い
フリーター生活が長いと話し言葉、上司との間でも正式な敬語ではなく「なんとなくの丁寧語」で通用するようになりがち。
面接へ臨むにあたっては改めて気持ちを引き締め、敬語の使い方を勉強しておく必要があります。
そのほかに、言葉の意味を勘違いしたまま使っていないか、略した言葉や若者言葉を自然に使っていないかなども確認しておきましょう。
また、表現をやわらかくするために使われる「恐れ入りますが」「お差し支えなければ」「よろしければ」「お手数をおかけいたしますが」などのクッション言葉も覚えておきましょう。
フリーターが面接で聞かれやすい質問
どのような質問をされても共通して、最初は簡潔にひとつの文章で回答することが大原則です。
その後でそう答えた理由、具体的なエピソードを付け加えるときも同様にまとまりがなければなりません。
面接官の相づちがなくなってきた、目線が合わなくなったというように反応が変化した場合は話が長すぎ。練習してきた話をすることに集中しすぎず、相手の様子を見て臨機応変に対応する必要があります。
「自己紹介をお願いします」
基本的に最初の質問であり、名乗った後でこれまでに働いてきたアルバイトから応募先の仕事に役立ちそうなものを1分ほどにまとめて話します。
あとで職歴や自己PRなどの質問をされる可能性が高いため、この段階でそこまで掘り下げて話す必要はありません。
この内容や話し方から担当者はおおよそのコミュニケーション力、社員との相性などを想定します。
「今までの職歴について教えてください」
職務経歴書の内容をベースにして、経験したアルバイトの中で特にアピールポイントとなりそうな職歴を取り上げます。
志望先にとって必要な人材であることを伝えるには、仕事の中で身についたスキルを採用された際にどう活かすかという考えを話すことが効果的です。
「前職の退職理由を教えてください」
フリーターの間では、人間関係や給与面など職場に嫌な点があって辞めたという退職理由が高い割合になっています。しかしながら、それをそのまま伝えては嫌なことから逃げる人物であると判断されてしまいます。
前向きな姿勢が評価のポイントになりますから、決してネガティブなことを言ってはいけません。
担当者は回答から将来へ向けての明確なビジョンがあるのか、根気があってプレッシャーに打ち勝っていくことはできるのかなどを確認しているのです。
- これまでのアルバイト経験から正社員として責任を持って仕事に取り組みたくなった
- アルバイト先での仕事をしているうちにより専門的な仕事に挑戦したくなった
「志望動機を教えてください」
応募書類に記載した内容にもとづいて回答しますが、やはり「ありがち」な答えですと口先だけに聞こえます。
どの会社にも言うことができる言葉ですと、志望先に就職したいという意欲が伝わりません。
- 人の役に立ちたい
- 将来性がありそう
- 社風に魅力を感じた
また、アルバイトの面接で通用しても正社員の面接では認められないという応募理由があります。
「給料に魅力を感じて」「自宅から近いので」といった応募理由もNGです。
担当者は、たくさんの会社がある中でどうしても応募者が自社に就職したがっている理由を知りたいと思っています。
そのためにはしっかり企業研究をして、具体的にどのような製品や事業にかかわりたいと話したいところです。
また、フリーターという経歴だからこそ仕事だけでなくさまざまな経験から身につくものがあったハズ。
アルバイトのエピソードを交えスキルを活かして貢献したい、働きながらこういった自己実現をしたいと答えましょう。
「長所・強みを教えてください」・「短所・弱みを教えてください」
どちらもコンパクトにまとめることが第一で、アルバイトの経験と併せて話すようにします。
長所は仕事に良い影響を及ぼす要素をピックアップして「長所は○○です」と話した後、以前のアルバイトで実績や成果につながったエピソードを続けます。
短所については性格面の欠点をストレートに伝えた場合、仕事に適していないと判断されかねません。ビジネスマンになった自分を考えて、その理想に対して足りていない点とその改善策までをセットにすることが大切です。
客観的に自分を見ることができ、成長しようとするビジョンを持っているとして評価のポイントになります。
- 集中しすぎてまわりが見えなくなりがち(改善策としては組織の一員であると意識した行動を心がける)
- 何でも自分でしようとする(改善策としては仕事の効率を考えてチームワークを大切にする)
「自己PRをしてください」
フリーターにとっては、最大のチャンスとなるアピールタイムであるということができます。
応募書類に記載したことを踏まえ、職歴や志望動機とは重ならない内容にすることができれば理想です。
話の構成はあらかじめ組み立てておいて、できるだけわかりやすく端的にまとめることで伝わりやすくなります。
極端に言えば答えがひとつの文章だけでも、うまくまとまっていれば正当に評価されるでしょう。
「仕事をしていなかった期間は何をしていましたか?」
履歴書や職務経歴書で空白になっている期間がある場合には、間違いなく尋ねられる質問です。
フリーターですと、アルバイトとアルバイトの間になんとなく過ごしてしまった期間があるもの。それでも正直に答えていては、就業意欲に欠けていると見なされてそこで「アウト」の判断が下されます。
就職活動は続けていた、スキルアップしようと資格を取得するために勉強していたなど前向きに時間を使っていたと説明する必要があります。
「どうしてフリーターをしていたのですか?」
職歴がアルバイトだけであれば正社員の仕事を選択しなかった理由、今フリーターから脱しようとしている理由は必ず問われます。
事実として新卒で就職活動がうまくいかずそれからずっと、特にやりたいことがなかったからという方も多いでしょう。だからと言って本当のことだけをそのまま口にすれば、マイナス面を強調するアピールにしかなりません。
きっかけはきっかけとして隠さず、その上で幅広いスキルを身につけようとしていろいろなアルバイトをしていたなど就業に対する熱意はあったことを伝えます。
「何か質問はありますか?」
面接の最後では必ず尋ねられることであり、これに対しては何かしらの質問することが正解です。
実際の仕事でもわからないことはそのままにしておかず、質問して解決しなければなりません。
もちろん会社に関する質問でなければなりませんが、その内容からそれだけ企業研究をしてきたかが判断されます。
まとめ
筆記の採用試験は企業が「足切り」として実施する場合もあり、せっかく一生懸命に仕上げた書類の選考をパスしてもここでふるい落とされては悔しすぎます…。
ありのままの自分をアピールすることができるよう、どれだけ準備に時間をかけてもかけすぎることはありません。
近年では「フリーターに特化した就職サイト」も登場しているので、それを上手に活用し、自信を持って就職活動を進めていきましょう。