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一般的に、証券会社の営業は給料が高いことで知られています。さらに、外資系証券会社となると、日本の証券会社よりも年収が多いというイメージがあるのではないでしょうか。

外資系証券会社の営業へ転職を希望している人は、年収アップが期待できる分、残業や休日出勤などが増え、仕事がハードになるのではないかと不安に思うこともあるでしょう。業界未経験なら、なおさらです。

今回は、外資系証券会社の営業へ転職を希望している人のさまざまな疑問点を解消するべく、求人選びのポイントなどをご紹介します。

転職予備知識 ~外資系証券会社と投資銀行の営業の違い~

外資系証券会社は、金融業界に含まれる企業の1つです。外資系の金融業界には、証券会社のほかに銀行、保険会社、クレジットカード会社などがあります。また、証券会社と似た業種に「投資銀行」があります。

両社の違いは、クライアントが法人であるか、個人であるかということです。投資銀行は法人、証券会社は個人がクライアントになります。

国内にある外資系証券会社は、フィデリティ証券株式会社、メリルリンチ日本証券株式会社、シティグループ証券株式会社などです。

外資系証券会社の営業へ転職を考えている人は、まず、証券会社と投資銀行の違いをおぼえておくようにしましょう。また、証券会社・投資銀行の線引きが厳密でない企業もありますので、応募の際は、事前によくリサーチするようにしましょう。

外資系証券会社の営業の給料は本当に高いのか?

経済産業省の外資系企業動向調査概況(2016年)によると、日本国内にある外資系金融・保険業界の企業数は164社です。

外資系企業は全業種を合わせると、国内に3,410社ありますが、金融・保険業を営む外資系企業は、そのうちの5%にも満たないことがわかります。

しかし、外資系金融・保険業の2015年度の経常利益は6,000億円を超え、外資系の非製造業種の中では、トップの業績を誇ります。こうしたことから、外資系証券会社の年収が高いというイメージを持ちやすいといえるでしょう。

外資系証券会社の営業は、そもそもベース給が高い

それでは、外資系証券会社の営業の給料は本当に高いといえるのでしょうか?

証券会社に限らず、外資系のほとんどの企業の年収は、ベース給(基本給)にインセンティブ給を加えた金額で算出されます。

インセンティブ給とは、いわばボーナスのようなもので、企業の業績や仕事の成果などに応じて支払われるもので、金額に変動があるのがと特徴です。営業職の場合、インセンティブ給がほかの職種よりも高めに設定されているといわれています。

外資系証券会社のベース給(年間)の平均は、シティグループでは約800万円、メリルリンチ日本証券では、約700万円です。平均年収には、この金額にさらにインセンティブ給が加わります。

外資系証券会社は、そもそもベース給が高い上、昇進すれば、さらに給料が上がるため、日本企業よりも年収が増える可能性があります。

外資系証券会社の営業はインセンティブ給も高い

成果主義を採用する外資系企業では、仕事の成果に応じた報酬が、きっちりと支払われます。外資系企業では、ベース給に加えて、企業の業績や仕事の成果などに応じたインセンティブ給が収入にプラスされるのです。

外資系証券会社の営業は、ほかの職種と比べてインセンティブ給が高くなることが多く、平均年収も必然的に高くなります。

インセンティブ給を加えた平均年収は、シティグループ、メリルリンチ日本証券でともに1,000万円ほど。仕事のがんばり次第では、20代でも年収1,000万円は夢ではありません。

外資系証券会社の営業は、未経験者でも転職可能なのか?

いわゆる未経験者が外資系証券会社の営業に転職できる可能性は、率直にいって、高くありません。証券会社自体の人気が高く、大学新卒であっても、有名な大手企業に入社できるのは、ほんの一部に限られます。

ただし、転職の可能性がまったくないわけではなく、外資系証券会社によっては、業界未経験者でも応募できる求人があります。

証券会社を含む外資系金融の求人は非公開で募集されることが多いため、情報収集に根気が必要ですが、あきらめずに求人探しをしましょう。

外資系証券会社の営業の求人選びのポイントは?

最後に、外資系証券会社の営業の求人選びの際にどのような点に注意したらよいのでしょうか。

外資系証券会社の営業は人気の職種

外資系企業も含め、証券会社は人気のある業種です。したがって、自ずと優秀な人材が集まり、特に大手企業では、大学新卒であっても入社が困難であるといわれています。

さらに、証券会社を含む外資系金融業界の転職市場は、ほかの外資系企業からの転職者が多く見られます。こうしたことも、未経験者にとっては転職のハードルが上がる理由の1つですが、まずは根気強く、応募可能な求人を探すようにしましょう。

外資系証券会社の営業は成果主義

証券会社に限ったことではありませんが、外資系企業のほとんどが成果主義を採用しています。中途採用を行う場合は、即戦力となる人材を求めています。

外資系企業は、仕事で結果を残せれば、それに見合った報酬を得ることができ、年収もアップしますが、反対に、戦力にならないと判断されれば、解雇されることもあります。

外資系証券会社は高い給料が期待できますが、解雇の可能性があることも頭に入れておきましょう。

外資系証券会社の営業の仕事はハード

外資系証券会社の営業の仕事は、ずばりハードだといえるでしょう。給料が高い分、ハードワークになるため、覚悟が必要です。

外資系証券会社の営業は、精神的な面で大変だと感じる人が多いようです。仕事の結果はすべて数字が物語るため、強いプレッシャーを感じながら、ノルマ達成のために仕事をするといったように、精神的にタフでなければならないのです。

また、業務にあたっては、幅広い業界知識や、金融に関する専門知識を身につける必要があります。それに加えて、外資系証券会社という性質上、国内外の経済情勢にも常に目を向けていなければなりません。

配属部署によって差はあるものの、外資系証券会社の営業は、精神的にも体力的にもハードであることを頭に入れておきましょう。

外資系証券会社の営業に求められる英語力

外資系企業の業種や職種によっては、英語力をさほど重視しないところもありますが、英語はできるにこしたことはありません。

特に、世界中をマーケットにしたグローバル企業では、英語ができなければ話しにならないといってよいでしょう。社内メールや電話などの連絡手段や、会議・ミーティングなどは、基本的に英語を使って行われると思って間違いありません。

また、外資系証券会社の営業職や役職者ともなれば、ネイティブスピーカーなみの高い英語力を求められることもあるでしょう。

外資系証券会社の営業に転職する場合は、常に英語のスキルアップが必要です。

まとめ

外資系企業は、仕事で成果を出せなければ解雇の可能性があることを述べましたが、そのほかにも、会社の業績の悪化や撤退などが理由になることもあります。現に、経済産業省の外資系企業動向調査概況(2016年)によると、2015年度に、外資系金融・保険業では5社ほどが日本を撤退しています。

また、外資系証券会社は世界の経済情勢の影響を受けるため、たとえ大手企業であっても、安定しているとはいえません。

さらに、個人のオンライントレードが広まり、日本企業・外資系企業を問わず、証券会社同士の競争も激化しています。将来性がある業界だとは断言できませんが、世界経済を肌で感じることができるという点は、外資系証券会社ならではの醍醐味といえるでしょう。

外資系証券会社の営業へ転職を考えている人は、まずは応募したい企業や業界についてよくリサーチし、研究することです。併せて、世界の経済情勢のチェックも忘れないようにしましょう。