別にやりたいことがあって、また学生でいるうちに就職を決めることができずアルバイト生活をしているという大卒フリーターの方。

正社員として職に就きたい気持ちがあるのであれば、できるだけすぐに就活することをおすすめします!

どうしても大学を卒業してから時間が経つにつれて、受け入れてもらうことのできる企業の数は少なくなっていきます。中途採用となると、採用担当者も応募してくるまでの業務経験などを重視するようになるのです。

といっても一人一人の状況があるわけですから、まずは大卒フリーターの就職をめぐる状況についてしっかり理解することが必要。

その上でどう就職活動と向き合っていけば良いか、この記事ではヒントとなる情報をお伝え致します。

大卒フリーターの就職は難しい?

日本の就職戦線においては、かねてから「新卒」というブランドが企業の採用活動で重要視されてきました。事情はどうあれ、新卒で就職するタイミングを逸することとなった大卒フリーターはその後に就職活動をしようとしてもハンデを負うことに。

具体的にどのような厳しさがあるのか、新卒者や転職者と比較してくわしく見ていきましょう。

新卒者と比べて…

新卒扱いになった大卒フリーター

青少年雇用機会確保指針」が2010年に改正され、企業の新卒採用に対しては学校を卒業してから3年間は応募することができるようにすることが盛り込まれました。

つまり、大卒フリーターを含む既卒者であっても新卒求人への応募にあたっては新卒者として扱われるようになったわけです。

しかしながら現実にどうなったかというと、同じ新卒求人へ新卒者と大卒フリーターからの応募があった場合にはやはり新卒者を採用している企業が大部分を占めています。

企業の受け止め方

新卒者が就職活動をするにあたっては、とにかく前向きで働きたいという気持ちを前面へ押し出すもの。

ただ、大卒でフリーターになった人の中には漠然とした理由で就職しなかったケースがあります。

たとえば…

  • 社会人になった自分をイメージすることができない
  • なんとなくやりたい仕事が見つかっていない
  • 内定を受けたものの熟慮すると自分には合わない気がした

このような理由は企業の採用担当者からするとなかなか受け入れ難いものであり、社会性が備わっていないと判断されかねません。

特に新卒採用の求人に関しては、まず学校を卒業したタイミングで働くことが大切であるという考えが主流になっています。

大手企業を中心として第一にフレッシュな新卒者を採用したい意向がありますから、同じ土俵で勝負することはどうしても不利になるのです。

転職者と比べて…

新卒枠での就活が厳しい大卒フリーターにとって、「主戦場」は中途採用枠になるでしょう。こちらでは、これまでのキャリアを活かしてあらたな活躍の場を求める転職者との競争になります。

さまざまな経験を積みスキルが身についている転職者を相手に回しての就職活動は、簡単なものではありません。

採用対象者を既卒者だけに限定している既卒枠であれば、もう少し成功の可能性は高まるでしょう。

段階的にハードルが上がる就職事情

フリーターとして働いたアルバイトなどの仕事歴は、就職活動の中で職歴として認められにくいもの。

つまり、大卒フリーターでいる期間が長くなればなるほど「職歴のない期間」は長くなり就職活動が難しいものへなっていくのです。

新卒採用と中途採用

新卒採用に関しては毎年度の4月1日に入社する場合が多く、そこへ向かってエントリーがスタートする時期など一連のスケジュールが決められています。

これに対して、中途採用であれば随時のタイミングで入社になることが多いので時期を待たず就職活動に入ることができます。

大卒フリーターから早期の就職を目指すということであれば、すぐに応募することのできる随時募集の求人から優先して探すことがひとつの手です。

20代前半の就職可能性

新卒者に対して立場的に苦しいといえ、既卒者である大卒フリーターが新卒者と同じ扱いを受けることのできる卒後3年のうちは就職活動をしやすくなっています。

ストレートに大学を卒業していれば25歳までとなりますが、応募可能な求人の幅が広いわけですからそれ以降の年齢よりは職を見つけることのできる可能性が高くなります。

採用選考においては、職歴がないという「弱点」の代わりに将来的な成長が期待されています。やはり、情熱の大きさや吸収力の高さなどに優れている若さがある人には大きなポテンシャルがあると見込まれるのです。

20代というボーダーライン

夢や目標があり、大卒でフリーターをしながらずっとそれを追いかけているという人は少なくありません。

それがなかなか叶わない場合、時には頃合いを見てあきらめるタイミングを考えなければなりません。その判断次第によっては、ずっとフリーターから抜け出すことができなくなる危険があるのです。

30歳を過ぎて就職しようとする人から就活が厳しいとよく聞かれるように、成功率が下がる「ボーダーライン」は20代いっぱいであると考えられるでしょう。

大卒フリーターの就職活動で大切なこと

新卒者に対しても転職者に対してもハンデを負っている大卒フリーターですが、少子化の進んでいる昨今では「若さ」が人材としての武器になります。

もちろん大学を卒業した学歴もあるわけですから、プラスになるものは可能な限り自己アピールに役立てたいところです。

それを前提として、就職活動を良い結果へとつなげるために大切なことがいくつかあります。

職歴の「空白」をどう説明するか

大卒フリーターにとって、履歴書や職務経歴書へ記載する内容が乏しいことは大きな痛手です。面接へ臨むことになったとしても、間違いなく職歴に「空白」があることを問う質問はあるでしょう。

そこで、事実と離れた内容になることなく印象をプラスにすることのできる回答を用意しておく必要があります。

就職活動に力を入れていた

安易に就職先を決めず、自分がこれと望んでいた企業が見つかるまで就職活動に時間をかけることは悪いことではありません。

それだけの熱意があって応募したということを伝えるために、就活への意欲的な取り組みをアピールする価値はあります。

回答の一例
無理をして本意ではない企業へ就職して短期間のうちに辞めてしまっては無責任ですし、先方に対しても失礼ですから慎重な就職活動をしていました。
仕事を探していてなかなか結果につながらなかったのですが、妥協はせず理想的な会社から募集が出されるまで待っていた甲斐ありまして御社のような企業とお話をさせていただく機会をいただくことができました。

自己研鑽に力を入れていた

大卒フリーターにとって就職するためのスキルアップにプラスとなる資格を取得すること、見聞を広げるためにさまざまな勉強をすることは大きなアピールポイントとなります。

回答の一例
職歴がなかった期間については○月に行われる試験で合格するという目標を定め、アルバイトと並行しながらスケジュールを綿密に定めて勉強に取り組んでいました。
これまで狭い世界でしか生きてこなかった自分を省みて、興味関心がある物事について深く研究するために各地へ足を運んでいました。

ただし、一般的な資格の難易度や取得へ至るまでの標準的な期間などを鑑みて時間がかかりすぎている場合は評価を下げてしまう危険があるため注意しなければなりません。

できるだけ短期間で就職を決める

大卒フリーターであっても30代より20代、20代後半より20代前半と年齢が若いほど企業は将来の伸びしろを見込んで採用する可能性があります。

つまり、フリーターをしている期間が伸びていくほどに正社員として就職しにくくなるのです。言い方は良くありませんが、採用選考で人物を評価する際に「この程度にしかならないだろう」と見限られてしまいかねません。

今はフリーターでいなければならないという明確な理由がないのであれば、できるだけ短期間のうちに就職を決めたいところです。

大卒フリーターの就職体験談

やはり同じ境遇から就職した「成功者」がいることは、これから就職を目指すにあたって心強いものです。

ここからは、実際に就活へ取り組んできた「先輩」の就職体験談をいくつかご紹介しましょう!

Eさん(23歳男性)

どういう経緯でフリーターになったんですか?
学生時代の就職活動時期に男手ひとつで自分を育ててくれてきた父が病に倒れ、身の回りのことなどを見ている中で就活に十分な時間を割くことができませんでした。

エントリーを考えていた企業の半分以下にしか応募することができず、結局卒業するまでに就職先は決まらず大卒でフリーターとなりました。

就職体験談を教えてください。
就職をあきらめたわけではなく、卒業してからもアルバイトと並行して引き続き就職活動は続けていました。

家にお金を入れるためにアルバイトはかけもちしなければならなかったのですが、不定期で入っていたイベントスタッフの仕事をしているうちに「企画する側へかかわってみたい」と思うように。

そこから就活の「軸」がしっかりして、アルバイトとして登録していた会社で正社員をしていた先輩にも元々バイトだったという方がいたことも励みになりました。

面接ではアルバイトとして担当した仕事だけでなく、その中でこういうことをしてみたいと思った企画のアイデアなどもアピール。

幸い評価していただくことができ、今は正社員として中堅のイベント会社で汗を流しています。

Tさん(24歳女性)

どういう経緯でフリーターになったんですか?
短大を卒業して営業会社へ就職したのですが、目標管理やプレッシャーがあまりに厳しく身体をこわしてしまいました。

これ以上働き続けることは無理だと感じて退職し、それからはフリーターとして近所の作業場でアルバイトの日々を過ごしていました。

就職体験談を教えてください。
作業場でのアルバイトはストレスなく快適な環境だったのですが、収入的には厳しいもので貯金も切り崩しながら生活していました。

2年が経つころふと、このままいても先細りしていくのではないかと不安になったときに両親からももう一度外の世界へ目を向けた方が良いとの言葉が。

就職エージェントへ登録してみたところ、担当の方からは早い段階で正社員としてのキャリアを増やしておかなければずっとフリーターのままでいる可能性が高くなると厳しいお言葉をいただきました。

正社員として働くならば、厳しかったながらも最初の就職で営業の基本は身についていたので営業の仕事が第一志望。そこで目をつけた仕事が、人材派遣会社で派遣先の開拓や派遣社員の管理をする営業職でした。

作業場時代の同僚たちに「せっかく働きやすい仕事なのに家庭の都合で時間が合わなくなった」という理由で辞めなければならなくなる事態が続いていて、適職を見つけるお手伝いをしたい気持ちも生まれていたのです。

その気持ちを面接の場でもぶつけ、今は派遣社員の皆さんへぴったりの仕事を紹介しようと日々励んでいます。

Kさん(25歳男性)

どういう経緯でフリーターになったんですか?
はじめは新卒での就職を目指していたのですが、面接で何十回も落とされ続けていたところ「面接恐怖症」に。

求人へエントリーすること自体に恐怖を感じるようになってしまい、就職しないまま卒業を迎え大卒でやむなくフリーターをしていました。

就職体験談を教えてください。
フリーター時代はコールセンターでアルバイトをしていて、ちょうど来る者は拒まず的に誰でも受け入れるようなセンターだったので鬼門の面接はあってないようなものでした。

仕事は自分に合っていたようで成績を上げることができ、気づけば3年程度の時間が過ぎていました。話をする仕事でしたから、働いている中で次第に「面接へのこわさはなくなってきたかな?」という感じに。

そこそこ貯金も増えていて、大卒3年以内には正社員になっておいた方が良いという話も聞いたことで就職活動をすることに。

ただ、学生当時のトラウマが完全に払拭されていたわけではなかったので就職エージェントのお世話になることにしました。

担当者の方は学生時代の就職活動に失敗したことから状況をこまかく聞いて下さり、適性があると思われる企業の紹介をいくつか受けることができました。

その中から選んだ職場は運送会社で、オペレーターとして車のやりくりをする配車の仕事に就くことができました。

Oさん(22歳女性)

どういう経緯でフリーターになったんですか?
学生時代は正直、将来のことをそれほど真剣に考えていなかったので「ここだ」という会社がありませんでした。

それなのにみんなと一緒に就活することがなんとなく嫌で、いろんな仕事を体験してみたいと思って大卒でフリーターの道を選びました。

就職体験談を教えてください。
大学時代から牧場や農業試験場、スキューバダイビングのインストラクターなどどちらかというと少数派のアルバイトをしていたと思います。

それぞれの仕事を通じて視野は広がったと思いますが、いわゆる「身体を張る仕事」は少しずつ大変に思えてきました。

そこでようやく普通に正社員として就職しようという考えに至り、就職活動をスタートすることに。アルバイトの話は、大体どこの応募先でも興味を持って聞いてもらうことができたので良かったです。

チャレンジしたい気持ちが強かったので、今は男の人ばかりがいる不動産会社の営業職としてバリバリ働いています!

まとめ

新卒一括採用がずっと主流になっている現在の日本では、長くフリーターでいるほど就職を考える上で不利になっていってしまいます。

就職を考えるのであれば、できるだけ早いタイミングで動き出すに越したことはありません。

アルバイトをしているうちは休日が自由になりますし、就活しようと思い立てばすぐ行動へ移すことができるなど自由が利きます。

大卒フリーターという立場ですと、就職活動を行うにあたって最低限の学歴を持っているという見方はなされます。

アルバイトの経験は職歴としては認められにくいものの、仕事を通じて得たものは大きなアピールポイントになりますから応募書類や面接でも最大限にアピールしましょう!