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皆さんの中には、大学や語学学校で中国語を学んだという方もいるでしょう。
しかし、中国語を活かして転職するとなると、翻訳や通訳、海外駐在といった仕事は思い浮かんでも、それ以外の仕事はなかなか思いつかないのではないでしょうか。
実は、中国語を活かせる職場はたくさんあります。
中国は世界最大の人口を持つ国であり、国内総生産も世界第2位です。そのため、中国語を活かせる職場は増え続けているのです。
海外はもちろん、国内で働く場合でも中国語ができる方の需要は高まると見込まれます。
今回は中国語の資格の中でも、中国語検定を活かして転職したいという方にアドバイスします。
中国語検定を活かせる職業
中国語検定を活かせる職業は、以下の通り多種多様です。中には警察など、意外な職種もあります。
どのような職業があるのか、詳しくみていきましょう。
翻訳・通訳
中国語に限らず、翻訳や通訳は語学を専門に学んだ方の就職先として定番です。
本や文献、技術文書や公文書等の翻訳、講演会会場等での翻訳といった仕事があります。最近では機械翻訳をするための辞書作成スタッフという仕事もあります。
翻訳や通訳の仕事をしたい方は中国語検定準1級、できれば1級の取得が望ましいでしょう。
給与は月給20~50万円程度と開きがあります。正社員として雇用されれば月額25万円以上となることが多いようです。
機械翻訳の場合は求められる級も多少下がり、2級程度あれば良いといえます。月給20~30万円が標準的です。
旅行業界
旅行業界でも、中国語検定を活かせるシーンは増えています。最近は海外ばかりでなく、国内でも中国語検定の資格を活かせるチャンスがあります。
海外へ出る場合
中国へのツアーに添乗する場合、航空会社の乗務員として中国へ渡航する場合は、当然のことながら中国語が必須です。
現地でのコミュニケーションに欠かせない他、航空会社の乗務員であれば乗客の中に中国人の方も多いですから、この方へ十分な対応をするために中国語は欠かせません。
現地で交渉をする場合もありますので、求められる中国語検定のレベルは準1級程度が必要でしょう。月給は20万円~30万円程度です。
国内で仕事をする場合
最近は日本を訪れる外国人観光客が増加しています。
日本政府観光局が公表した情報によると、2016年の来日者数は2,400万人となっています。
2010年と比べて3倍に増えました。どおりで最近外国人の姿をよく見かけるわけですね。
その中でも、中国人観光客が637万人と、全体の4分の1を超える人数となっています。もちろん世界トップです。
このため中国人旅行者向けのツアーも続々と組まれており、あわせて中国語ができる添乗員や乗務員も求められています。
求められる中国語検定のレベルは2級程度でしょう。月給は20万円前後です。
旅行業界ならではの大変さを知りたい方は、↓こちらの記事もチェックしてみて下さい。
ショップスタッフ
中国人観光客が日本旅行をする大きな目的の一つに、ショッピングがあります。
そのため免税店はもちろん、ブランドショップや家電量販店、最近ではドラッグストアといったお店でも、中国人観光客への対応が求められています。
中でも免税カウンターのあるお店では中国人客が多いため、中国語を話せるスタッフは重要です。
求められる中国語検定のレベルは2級程度でしょう。月給は20万円程度です。
メーカーの海外駐在員
メーカーの中には工場を海外につくり、駐在員として製造現場の指導・監督を行う場合があります。また同じ駐在員でも、中国への販路開拓のために活動する場合もあるでしょう。
このような現場でも中国語が求められます。単に中国語を使えるだけではなく、自らの意思を自由自在に表現できる能力が必要です。
このため、求められる中国語検定のレベルは準1級程度が必要です。海外赴任に伴う手当が加算されるため、月給は40~50万円となることが多いでしょう。
商社マンや小売のバイヤー
商社マンは世界が舞台の仕事ともいえますから、中国へ駐在し、商材の取引を行う場合もあるでしょう。
また小売業であっても中国の業者と直取引し、仕入やPB商品の製造を依頼する場合があります。
いずれも中国語を単に使えるだけではなく、対等に交渉できるだけの中国語能力が求められます。
このため、求められる中国語検定のレベルは準1級程度が必要といえるでしょう。月給は25万~40万と開きがあります。会社の規模が大きくなるほど給与も高くなる傾向にあります。
警察や司法機関、入国管理局の職員
警察庁が2016年10月に発表した「来日外国人犯罪の検挙状況」によると、2016年1月から6月までの間に中国人が犯罪者として検挙された人数は1,553名です。
これは外国人全体の3人に1人と、大変高い割合を占めています。
このため、取り調べや裁判をスムーズかつ間違いなく行うためには、中国語を話せる職員が不可欠です。
もちろん中国語だけでは警察官や検事、入国管理官等になれませんが、中国語検定2級に合格していることは有利に働くでしょう。
給与は月給20万~25万程度ですが、実力によりさらに多くの給与をもらえるチャンスもあります。
中国語学校の教師や職員
ここまで説明してきた通り、中国語の需要と必要性は高まっています。
しかし学校で中国語を学んだ日本人は多くはありませんから、中国語学校に通って学ぶ方法が主な学習方法の一つといえるでしょう。
中国語学校の日本人教師として働く場合はもちろん、スタッフとして働く場合も中国人教師とコミュニケーションを取る必要がある点で中国語の能力が求められます。
求められる中国語検定のレベルは準1級程度、スタッフならば2級程度は必要といえるでしょう。
給与は時給1,500~2,500円、月額25~40万円程度です。
中国語検定の資格を武器に転職したい人へのアドバイス
中国語検定の資格をお持ちの方の中には、転職活動の武器にしたいという方も多いでしょう。
転職活動にあたって資格をうまく活用するには、以下の点に注意することが必要です。
準1級・1級合格者は、会話能力もアピールしましょう
中国語検定が他の試験と異なる点の一つに、二次試験として会話能力を測定される点があります。
従って合格者は、中国語会話ができることが認められています。この点も積極的にアピールすることが大切です。
語学だけでなく、方言や文化を学ぶ姿勢も見せましょう
中国語には地方ごとにさまざまな方言があり、その違いは日本の方言以上ともいわれています。
学んだ内容と現地の言葉で異なる場合もありますが、その場合でも現地の言葉をすすんで学ぶ姿勢が大切です。
また、言葉と文化は密接な関わり合いがあります。特に日本と中国とは歴史的に複雑な関係にありますから、その現状を踏まえつつ、現地の文化を学ぶ姿勢も必要となります。
応募する職種が未経験の場合
応募する職種が翻訳や通訳以外の場合、その職種の経験者であれば「経験者+中国語もできる」という点で有利な材料になります。
しかし未経験の場合、中国語ができることだけをアピールしたのでは、なかなか採用にたどり着けません。応募する職種をどれだけ研究しているか、また未経験の職種に挑む意欲も問われます。
この点については中国語の資格の有無にかかわらず、どの職種でも共通です。しっかり仕事内容を研究し、面接では意欲を見せましょう。
まとめ
中国語検定の資格を活かせる仕事はたくさんあり、さまざまな業界や職種で活かすことができます。仕事で使うのであれば、2級以上の資格が必要です。
もちろん仕事で求められる能力は中国語だけではありません。やりたい仕事や志望する企業の調査もぬかりなく行うことが大切です。
余裕があれば、HSK等他の中国語試験を受けることも良いでしょう。複数の試験で認定を受けることは、確かな実力の証明となります。
また中国へ赴任する可能性がある仕事の場合は、中国語だけでなく文化や食、生活事情などについても調べておきましょう。
現地の生活や文化に慣れることも仕事の一部であり、またそれがあなたの中国語能力をアップさせる要因ともなります。