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保育園には、国のありとあらゆる設置基準を満たして国の認可を受けている認可保育園と、国の設置基準を満たすことができず、認可を受けられなかった認可外保育園があります。
認可保育園と認可外保育園では、運営体制が変わるため、仕事の特徴や給料・待遇などに違いが出ることもあるのです。
ここでは、認可保育園に焦点を当てて、保育士の仕事内容の特徴や待遇などについて説明します。認可保育園で働く保育士は、いったいどのような働き方をしているのでしょうか。また、どのような待遇で働いているのでしょうか。
認可保育園で働く保育士の仕事の特徴
有給休暇が取れないところが多い
認可保育園の特徴としてまず挙げなければならないのが、有給休暇が取れないところが多いということです。
保育士業界全体でもそのような傾向がありますが、認可保育園は特に有給休暇が取りづらくなっています。認可保育園は、国の設置基準があり、それを満たしていなければなりません。
そこには保育士の配置基準というものがあります。何歳児一人当たりにつき何人保育士が必要であるという基準を満たすためには、本来休みでない日に休まれると困るというところがあります。
保育士は日本国内全体的に人材不足と言われ、認可保育園はギリギリのところで配置基準を満たしているところが多いのです。ローテーションで仕事を休み、配置基準を下回らないように努力をしています。
もしも急に休みが出た場合には、公休を取っている人に仕事に出てきてもらい、休んだ人と休日を交代するという形でつじつまを合わせているところが多いのです。
そんな状況下、有給休暇の申請をされても、受諾できません。配置基準を満たしていない日があったとしても良いという解釈が厚生労働省から出ていますが、ギリギリで運営しているのにも関わらず、本来休みではない日に休みを取られると、他の保育士の業務に支障が出てしまう恐れがあるのです。
公立と私立で若干仕事と待遇が異なる
認可保育園には、公立と私立がありますが、公立と私立で仕事の特徴や待遇などが異なる場合があるのです。
公立保育園で働く場合、保育士は地方公務員として扱われることになります。そのため、給料や福利厚生などの待遇面も地方公務員の待遇設定に沿って支給されることになるのです。
求人状況も、公立だと欠員募集がメインとなり、毎年必ず募集されるとは限りません。不定期的に募集がかかり、入職試験を受ける必要があったりと、入職のハードルが高いのです。しかし、その分私立に比べて安定した給料と待遇になっています。
認可保育園で働く保育士の年収・月収
認可保育園の年収は、平均で315万円程度とされています。月収にしてみると、20万円から22万円といったところでしょうか。そこから税金や保険・年金などを差し引いて手取りになるのですから、平均の手取り額はとても低いです。
認可保育園の運営費用は、公定額になっています。というのも、認可保育園には国から決まった補助金が支払われるのです。補助金で足りない部分を保育料で補っているため、どこの保育園も似たような運営費用になっています。
公定額で決まりきった金額になっているため、運営費用も決まりきっていることが多いのです。
それらの経費に圧迫されているため、人件費に回すお金が少なくなり、運営費用の増減もあまり無いため、予算の見直しなどもそこまで真剣に行われないということが考えられます。
そのため、私立の認可保育園では待遇が悪いのです。
認可保育園の保育士求人状況
認可保育園の求人は、私立であればとても多いです。地域に関わらず多数の保育園があるため、求人も地域に関わらず多数あります。
保育士の人材不足ということもあり、常時人員を募集しているようなところもあるようです。
認可保育園は公立・私立の区別があり、公務員で働いている人もいます。
私立に比べ公立の給料は良く、待遇も安定的。一方私立は公定額で運営されているということもあるのか、給料体制の見直しなどもされづらく、人件費はいつまでたっても少ないままという状況です。
悪いところばかりが目立つように聞こえるかもしれませんが、求人数が多く転職しやすいというメリットもあります。