[PR]


児童福祉施設の種類というのは、意外と幅が広いもので、児童養護施設のように子供を育てる施設もあれば、母子家庭の支援をする目的のある施設もあります。それが、母子生活支援施設です。

母子家庭というのは、現在とても多くなっています。離婚率が高くなっていますし、親権は母親に認められることのほうが多いですから、シングルマザーはどんどん生まれているのです。

そんな母子家庭で育てられている子供と親のためにある施設が、母子生活支援施設となっています。子供がかかわるところ保育士あり。ここにも、保育士の仕事があります。

母子生活支援施設ってどんなところ?

母子生活支援施設というのは、18歳未満の子供のいる母子家庭が、経済的理由・生活力の問題などで自分の子供を十分に育てることができないと判断された場合に、入所することができる児童福祉施設となっています。生活が苦しい母子家庭の自立支援を行っているのです。

ここの入所は一時入所で、入所だけでなく相談も行っています。子供を救うことで、母子家庭を営む母親のことも救おうというのが、母子生活支援施設の目的となっているのです。

厚生労働省が調査したところ、2012年の時点で全国に256箇所の母子生活支援施設があり、そこには3900世帯程度の母子家庭が入所しているとのこと。

そこに入所している母親は、10代から60代までと非常に幅が広く、入所している子供も乳児から高校生までさまざまな年齢の子供が入所しています。

母子生活支援施設で働く保育士の仕事の特徴

母子生活支援施設では、入所している子供の保育と学習・生活指導を行います。保育士資格を持っていると、母子指導員という肩書きで働くことになるのですが、その仕事が子供の保育をメインとしているのです。

ただ、その仕事は保育だけにとどまりません。

生活相談や就労相談の支援、退所してからも相談を受け付けたりと社会福祉関連全般の仕事を行います。そのため、社会福祉士の資格を持っていなくとも、社会福祉関係全般の知識が必要となるのです。

資格が必要ないといっても、仕事をしながら社会福祉士の資格を取るのが理想となっています。

子供を育てるだけでなく、シングルマザーとして大変な思いをしている母親の支援も行う。母子家庭を子供と母親両方の面倒をみることによって救済・支援するのが、母子生活支援施設で働く保育士の仕事内容と役割です。

母子生活支援施設で働く保育士の待遇と求人傾向

公的な施設は入れ替わりが少なく、求人も出にくい

母子生活支援施設では、保育士が多数活躍しています。母子生活支援施設には、行政など公的機関が運営している施設が多いです。そういったところでは、公務員と「同じような扱い」になるため、公務員として働いている保育士と同程度の待遇になります。

ただし、そういった公的な施設は待遇が良いということもあってか、人員の入れ替わりが少ないです。

保育士で高い給料を貰えるところというのは、公務員または公務員と同等の扱いをしてくれる公的機関くらいのものですから、離れたくないと考えるのも当然でしょう。仕事自体にやりがいを感じている人も多いですから、空きが出にくいのです。

そのため、公的な施設は待遇が良いのですが、求人が出回りにくく、転職を決意したとしてもしばらく求人が見つからないということがあります。

求人を探す際のポイントは、「母子指導員」というキーワードと「母子生活支援施設 保育士」のキーワードの二種類を使って探すことです。

求人は民間企業や社会福祉法人のものが探しやすい

民間企業や社会福祉法人が運営している施設も最近では多くなってきています。そういったところだと、公的な施設よりも求人が出回りやすいようです。ただ、求人が出回りやすいということと引き換えに、公的施設のような好待遇は望めません。

給料も初任給が17万円から19.8万円程度が一般的です。特別低いわけではありませんが、公務員よりは少なくなっています。それでも、一般的な保育園に比べれば高くなるでしょう。

まとめ

母子生活支援施設では、保育士が活躍されており、やりがいも非常に大きいです。皆さん仕事に楽しさをもって働いています。給料も決して悪いわけではなく、運よく公的施設の求人が出回っていれば、とても高い給料が期待できるでしょう。

そのため、求人を探す際は、まず公的施設から探すようにし、見つからなければ民間企業などに応募するという方法をとるのが良さそうですね。