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新卒採用と中途採用とでは、さまざまなことが違います。単純に年齢が違う・経験が違うということもありますが、そういった就職者・転職者本人の違うだけではありません。
求人を出す側の心持ちや、求人の内容・雇用条件なども違うのです。
新卒採用と中途採用で求められること、雇用条件の違いや職場の選択肢がどのように違うのか。簡単にまとめてみました。
雇用条件や求められることの違い
新卒は人物像が求められ、中途は即戦力が求められる
新卒で求められているのは、人柄です。新卒採用は当然のことながら、経験がありません。保育士としての経験や技量をはかることができないため、その人の人柄を見るしかないのです。
新卒者が学生生活をしてきた中で、どれだけの知識を身につけてきたのか。それと自分の職場での仕事は関連性があるのかどうか。
その人の性格から、適正はあるか、仕事への熱意はあるか・・・。人柄を中心にして適正まで見られます。
一方、中途採用は社会人としての常識を備えていること・保育士としての知識経験があることが前提条件となっています。
そのため、ここで問われるのは人柄よりも知識と経験です。しっかりとした専門知識を有し、類似施設での経験があるのかを見極めます。つまり、中途採用は即戦力が求められるのです。
中途は初任給が高い
中途採用は、新卒採用に比べて初任給が高くなります。新卒者よりも年齢が高いということもありますが、経験のある分野での採用の場合、その経験を考慮しているためです。
少なくとも、前の職場よりも給料が低くなるということはありません。高くなるもしくは同程度の給料を得ることができます。
新卒は交渉の余地なし、中途は交渉の余地あり
新卒採用は初任給が低くなり、それに加えて雇用条件の交渉の余地がありません。経験が無いのですから、新卒者に対して採用側はとても強気です。
ひよっこ相手に交渉に応じるようなところは、ほとんどありません。交渉を持ちかけた時点で落とされるということもあります。
しかし、中途採用となれば別です。その人が十分な経験を有し、十分な即戦力となる場合、交渉の余地があります。
十分強い即戦力となる人材を、雇用条件に満足していないという理由で逃すのは痛いです。そのため、限界はあれど、給料などの交渉に応じてくれるところが多くなります。
これが、新卒と中卒の最も大きな違いと言えるのではないでしょうか。
新卒・中途による職場の選択肢の違い
新卒は選択肢が無いに等しい
職場の選択肢ですが、新卒採用だとほとんど選択肢がありません。保育士として現場で働くのであれば、一般的な保育園に絞られるでしょう。
保育士の仕事は、どの施設も、現場職であれば共通点が多いです。その共通点にプラスアルファの業務や要素を追加しています。
業務の基本となるのが、一般的な保育園での業務なのです。特殊な施設での仕事は、言わば応用編。どのような学問でも、基礎問題から入って順番にレベルアップしていき、応用問題に触れていくものです。
基礎もできない人間が、応用問題を解けるはずもなく、つまり、新卒採用ではほとんどが一般的な保育園に就職することになります。
中途は経験に応じて選択肢が増える
新卒採用がほとんどひとつの職種に縛られてしまうのに対し、中途採用はその経験年数に応じて選択肢が増えていきます。経験年数1年程度ではたいして増えないでしょうが、3年以上ともなれば選択肢はさまざま。
企業内託児所や院内託児所、障がい者関連施設などの特殊な福祉施設で働くことも可能でしょう。
さらに経験を積めば、専門学校の講師など、人に教える立場になることも考えられます。同じ職場でも幹部候補として転職をすることも可能になるでしょう。新卒採用と違い、中途採用は経験年数に応じて職種を選ぶことができます。
子供用品メーカーなど、現場職以外の異業種であったとしても、保育士としての経験があれば優遇されることもあります。異業種にも幅が広がるため、経験というものはバカにはできませんね。
【まとめ】自分の立ち位置や今後を見据えた求人探しが大切
新卒採用と中途採用では、何もかもが違います。
求められるものが違えば面接でアピールすべきことも変わる。雇用条件が変われば、求人の選び方も変わる。職種が増えればそれだけ選択の幅が広がり、有意義な転職活動ができるのです。
保育士の転職が多いのは、こういったことも、理由のひとつとなっているのかもしれません。