[PR]
保育園には、公立と私立の二つの種類があります。
公立保育園は「市立保育園」などが挙げられますね。自治体が設置して運営しているものです。私立は、社会福祉団体や保育園を経営している企業などが設置して運営しています。そういった形式的な違いがあるのです。
しかし、形式的な違い以外にも、様々な違いが、存在します。
公立保育園で働く保育士と、私立保育園で働く保育士との違いは、どのようなところに現れてくるのでしょうか。
公立は公務員、私立は会社員
公立は公務員として働くことになる
公立の保育園で働く保育士は、公務員として働くことになります。公務員として働くということは、公務員試験を受けなければならないということです。地方公務員の試験を、それぞれ働く自治体で受けます。それに合格した保育士のみが、公立の保育士になれるのです。
ただし、近年民営化が進んでいますから、公立民営保育園の場合は話が別になります。ここでは公立でなおかつ公営の場合のみの話をしているものと考えてください。民営化されたことによって、公立保育園に採用されるハードルが高くなっています。
その地域における公立保育園の数が減る=公務員の受け入れ先が減る=競争率が高い。故にハードルが高くなっているのです。
私立で働く保育士は会社員のようなもの
私立で働く保育士は、公務員ではありません。
私立保育園を運営しているところは、福祉団体または株式会社になります。その中でも、近年では株式会社運営のところが多いです。そのため、私立保育園で働く保育士は、さながら会社員のようになっています。
ビジネスライクな付き合いをしているところが多く、人間関係も割りとサバサバしているのです。仕事は仕事、プライベートはプライベートと分けて考える傾向があります。
社会福祉団体が運営しているようなところは、ボランティア感覚ですから、仕事とプライベートの垣根がありません。
公務員は転職が多い
会社員の場合は人事異動などがあれど、転勤などはそれほど無いでしょう。保育士ともなれば、転勤するようなことはまずありません。
ところが、公務員になると転勤がつき物になります。民営化したことで転勤をすることになるというのも、近年では珍しいことではありません。
それでなくとも、公務員特有の高頻度での転勤があるのです。
公立保育園と私立保育園の待遇面の違い
給料がまるで違う
公立保育園で働いている保育士と、私立保育園で働いている保育士との一番の違いは、その給料にあります。
公立保育園で働く保育士の給料は、地方公務員の給料が反映されるのです。そのため、給料水準が高くなります。ボーナスだってしっかり支給されますし、月収だけでなく年収まで高くなるのです。
これが私立保育園だと、そうはいきません。ボーナスが思うように支給されないなどということはよくあることです。給料の水準も、公務員に比べればとても少ない。年収だけでなく月収まで低くなっているのです。
勤務時間の違い
私立保育園で働く保育士は、勤務時間がとても長いです。早番だからといって、その分早く帰ることが出来るとも限りません。朝7時に出勤して、帰るのが18時だということはザラにあります。書類がたまっている場合には19時を上回ることも珍しくはないのです。
公立保育園の場合、定時で終わることが多くなります。残業はあるにはあるのですが、私立ほど長くはありません。そのため、定時か定時に近い時間で帰ることが一般的です。私立保育士よりも公立保育士のほうが圧倒的に勤務時間が短いということもあります。
勤務時間が短く、給料が高いのです。
作成書類の違い
私立保育園と公立保育園では、書類が違います。私立では、月案や週案・クラス便り・個人記録など、書類の種類がたくさんあるのです。量も大量になります。
書類整理をした後に会議をしたりするため、時間もとられてしまうでしょう。会議は閉園後にあるのが一般的なため、その分残業も長くなります。
公立保育園の場合は、自治体の保育方針に基づいて決定されている発達カリキュラムを元にして週案を立て、月案はありません。作成方法も、パソコン打ちでなく、自治体から支給された日誌に手書きで記入するというものになります。
まとめ
以上のように、私立保育園で働く保育士と、公立保育園で働く保育士との間には、さまざまな違いがあるのです。
その違いのほとんどが、公立保育園で働く保育士優位のもの。目指せるものであれば、公立保育園の保育士を目指してみることをおすすめします。