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臨床心理士は、心の問題と向き合うための心理専門職です。そして、その証明となる資格でもあります。臨床心理学にもとづいて人間の「心」について考え、それぞれの個人の心に抱える問題にアプローチをする専門家です。

その資格は、保育士にとっても大いに役立ちます。保育士も子供の心に向き合わなければならない仕事です。臨床心理士と、似ているとは思いませんか? 臨床心理士の資格を取れば、保育士として子供と向き合うのに役立ちます。より深く,子供の心に寄り添うことができるのです。

臨床心理士の資格概要と取得方法について

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定を行っている民間資格です。試験に合格することで認定を受けることができますが、試験を受けるのにも受験資格があります。中でも「指定大学院を修了、所定の条件を充足」「臨床心理士養成の専門職大学院を修了」というのが現実的でしょうか。

ほかには、外国で指定大学院と同じ程度かそれ以上の教育歴があって、その後日本国内で心理臨床経験を2年積むという受験資格もあります。また、医師免許を取得後心理臨床経験を2年以上積むというのも受験資格になっているようです。それらの受験資格を満たし、試験を受けて合格しなければ、臨床心理士の資格は取得できません。

保育士にとっては厳しい条件もあるかもしれませんが、それだけ専門的な分野だということです。

保育士が臨床心理士の資格を取得するメリットとは

カウンセラーになるという選択肢が得られる

臨床心理士は、臨床心理のスペシャリストです。臨床心理といえば、「カウンセラー」を思い浮かべるという人が多いのではないでしょうか。実際に、臨床心理士の資格を取った人でカウンセラーとして仕事をしている人も多いです。ほかのカウンセリング関連の民間資格よりも、臨床心理士のほうが信頼性が高いので、カウンセラーとしての需要も多くなっています。

保育士の職業から離れて、カウンセラーになるという選択肢があるのです。また、保育士という資格と臨床心理士としての仕事を結びつけて、子供のカウンセリングを行う仕事にもつくことができるでしょう。相談員やスクールカウンセラーなどですね。

子供の相談や親の相談に役立つ

臨床心理士の資格を持っている保育士はそれほど多くはありませんが、この資格を持っていると子供の相談や親の相談にとても役立ちます。臨床心理士の資格を持っていると知れば、保護者も相談を持ちかけてくることが多くなるでしょうし、それだけ信頼も高くなるでしょう。近年は子供の精神的な問題がよく持ち上がっていますから、子供の心理状況に敏感になる親も多いです。

そういった精神的な問題を抱えている・抱えているかもしれない親子の相談に乗ることができるというのは、保育士としての役割を果たすことにもなり、臨床心理士としての役割を果たすことにもなります。頼りにされるため、それだけやりがいも大きくなるでしょう。

保育士やカウンセラー以外にも職域は広い

保育士やカウンセラーとして働く以外にも、臨床心理士という資格の職域は広いです。たとえば教育現場。学校にある相談室や教育センター、各種教育相談機関などに転職することが考えられます。福祉の分野だと児童相談所や療育施設などが考えられるでしょう。

特に、児童相談所や療育施設は保育士としての経験を活かすこともできるので、おすすめです。そのほかにも企業内相談室やハローワークなど、労働・産業分野においても活躍できます。あらゆる方面で活躍できる資格なので、もし保育士としての待遇に満足できなく、我慢もできなくなってしまった際などに転職先の候補を多くとることができるのです。

まとめ

資格を取得するのには、一定以上の学歴が必要とされます。そのため、前提条件すら満たしていない保育士も多いでしょう。しかし、もしも今その前提条件を満たしている保育士がいれば、その学歴を活かすという意味でも、臨床心理士の資格の取得を考えてみてはいかがでしょうか。