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平成26年厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、岡山県の保育士の平均年収は307.7万円。
月収にすれば20.2万円、平均賞与は64.3万円です。労働時間は月々171時間が平均となっており、残業をしている・休みが少ない人が多いことがわかります。
賞与は全国に比べて高いのですが、月収は低くなっており、岡山県の保育士は特に給料が低くも高くも無いといったところでしょうか。
岡山県は保育士の求人数が多く、潜在保育士も問題となっています。ただし、潜在保育士に向けた取り組みを行っていたり、ブランクOKの求人が多いなど、潜在保育士にやさしい県と言えるでしょう。
岡山県で保育士が転職をする際、そういった県の取り組みなども意識しながら、自分の希望条件を最大限満たすことのできる地域・職場選びをすることが大切です。
復職したいという人の転職先選び
県が行った取り組み
平成27年から28年にかけて、岡山県が保育士養成校と連携をして行った、潜在保育士の職場復帰プロジェクトについて紹介します。
このプロジェクトは平成27年のものですが、岡山県の事業ということで、今後もこういった潜在保育士向けのプロジェクトが行われるものと予測できるでしょう。
「こういうものもあるんだなあ」と、参考程度に考えてください。
「潜在保育士プロジェクト」……平成27年度「子ども・子育て支援新制度」の施行に向け、保育の量的拡大を図る目的で、潜在保育士の職場復帰の支援を、県内の保育士養成校と連携して行ったもの。
山陽学園大学・山陽学園短期大学が岡山県から事業を委託され、アンケートや研修会などを進めていました。
アンケートによれば、潜在保育士の多くは子どもを抱えているそうです。岡山県で復職をするということは、育児と仕事を両立させたいのとほぼ同義ということになるでしょうか。
研修会では「集団に入れない子どもについて」の講義、「支援が必要な子ども・その保護者の対応について」の講義、「子どもに楽器を教える」講義、保育支援ツールの作成などが行われました。
基本的かつ実践的な研修が行われるので、未経験の潜在保育士にもブランクがある潜在保育士にも意義のある研修と言えます。
このような取り組みが行われたということで、これからの活動にも期待ができるでしょう。研修会が開かれる可能性もありますから、復職したいという人は、ぜひ研修会情報などを探してみてください。
育児と両立したい場合の転職先選び
ブランクのある保育士の多くは、結婚・出産で一度仕事を離れた人ということが、調査によって明らかになっています。
ブランクがあって育児と両立したい人、ただ単に育児と両立したい人……その両者にとって、良い転職先とはどのようなところなのでしょうか。
まずは雇用形態ですが、これは状況によりますが、フルタイムで働くことができない状況にあるのであれば、パートで働くことになります。フルタイムで働き、なおかつ育児と両立ということであれば、派遣社員がいいでしょう。
岡山県では保育士のパート求人が多数出回ります。岡山市や倉敷市だけでなく、その他郊外の地域にまでパートの募集は多いです。
時給は低くて750円というところもありますが、1,000円から1,300円程度であれば問題なく見つかります。
特に時給が高い傾向があるのは岡山市で、施設の形態は保育園・託児所とさまざまです。
パートで働くなら、時間帯を限定して短時間で働きたいという人も多いでしょう。早朝のみという求人は少ないですが、午前のみ・午後のみといった求人は多いです。
地域は岡山市がダントツで多く、その次に倉敷市が多い傾向があります。施設形態は24時間託児所、施設内託児所、認可外保育園が多いです。このようなところだと、育児を両立できるでしょう。
派遣社員で働く場合、時給の相場は1,000円から1,200円までなので、それより低い時給で働かないように気をつけてください。
幼児対象の習い事教室での講師・インストラクターの仕事だと、時給が1,400円に設定されていることが多いので、何か特技があってそれを活かしたいなら、講師の仕事を探すのも良いでしょう。講師の仕事は、たいてい岡山市内にあります。
派遣社員で見るべきは給料だけではありません。中には有給休暇や育児休暇の取得ができるというところもあるので、育児と両立したい場合はそういったところも見ておくと良いでしょう。
パート・派遣社員で働く場合は、いずれの職場でもブランクありOKとしているところが多いので、ブランクがあっても安心です。仕事内容に不安があるなら、認可保育園より仕事が楽な、託児所で働くというのが良いでしょう。
休日日数・労働時間を重視したい
残業がない職場を選ぶには
岡山県で残業がない保育士の職場を選ぶには、パートや派遣社員として働くのが手っ取り早いですが、正職員として働きながら労働時間を短く抑えたいなら、選べる求人の幅が狭くなることを覚悟しておかなければなりません。
正職員で残業が無いという職場の給料相場は、16万円から18万円。20万円以上の条件を設定しているようなところは、なかなか見つからないと考えてください。
地域は倉敷市・岡山市。施設の種類は、株式会社運営の保育園、サービス管理責任者(候補)、認定こども園などがあります。
年間休日120日以上
残業なしの職場に比べると、年間休日120日以上という職場のほうが多いです。給料も20万円を超える額を設定している求人が多数見られます。
ライフワークバランスを重視したいなら、残業は我慢して休みの日数を増やすほうが良いでしょう。
岡山市・倉敷市・瀬戸内市・玉野市に多数の求人があります。株式会社が運営している保育園よりも、社会福祉法人が運営している保育園の方が、年間休日120日というところが多いです。
残業無しをとるなら株式会社、年間休日をとるなら社会福祉法人ということになります。
まとめ
岡山県で保育士が転職する際、まず最初に考えるべきことは雇用形態です。正職員・パート・派遣いずれを選ぶのか……。
育児と両立するならパート、育児をしながらフルタイムで稼ぎたいなら派遣社員。正職員を選んだ場合には、給料が高い・休みが多い・残業がないのいずれかの条件を選びましょう。
休みが多いところがいいなら、社会福祉法人が運営する保育園。残業が無いところがいいなら、株式会社運営の保育園または託児所。
給料を重視した場合は、倉敷市で探すと良いでしょう。社会福祉法人の保育園なら、休みと高い給料も両立できます。
ただし、株式会社のほうがボーナスは多いです。この点をよく考えて、自分に合う職場を見極めなければなりません。