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福井県は共働きの核家族世帯がとても多いです。多くの親が子供の面倒を見ることができず、低年齢児の段階から保育施設に預けています。待機児童問題の解消と保育施設の増設・保育士の確保といったことが進められているのですが、2016年現在、保育士一人ひとりあたりの負担が大きいようです。

そんな大きな負担を背負っている福井県の保育士が転職活動を成功させるために、各雇用形態別・希望条件別の求人傾向・状況について説明します。

福井県の保育士の現状

平成26年の厚生労働省賃金構造基本統計調査のデータによれば、福井県の保育士の平均年収は、276.3万円、平均月収が17.9万円、年間賞与が60.6万円、勤続年数が12.3年ということがわかっています。一方全国平均は年収が316.7万円、月収が21.6万円、年間賞与が57.3万円、勤続年数が7.6年です。

福井県は保育士の給料が、全国平均よりも3.7万円低いため、賞与が3.3万円高くとも、結果的に年収は40.4万円も低くなっています。それにも関わらず勤続年数は長いのです。労働時間も全国より2時間多い170時間。労働に見合った給料を得ていないが、我慢して働いている人が多いというのが、福井県の現状です。まずはこれを意識しておきましょう。

正職員の求人傾向・状況

たくさん休日を取りたい

給料が平均より低いなら、休日をたくさん取りたいという方は多いでしょう。しかし、正職員で働く場合、福井県はそれすらも許してくれません。全国的には年間休日120日以上だと「休日が多い」と言われるようですが、試しに福井県でその条件で探してみてください。正職員の求人はなかなか見つかりません。

2016年9月現在、大野市・あおい町・敦賀市では数件の求人が出ていました。福井市には派遣社員や契約社員といった形で、休日日数の多い求人が出されています。福井県では完全週休2日制の保育士求人は少ないです。多くが週休2日制となっています。年間休日日数が多いところは、有給休暇の取得ができたり、夏季休暇や年末年始休暇の取得ができるところであることが多いです。

残業無し・ほぼ無しというところは、ほとんどありません。

諸手当が支給される施設で働きたい

通勤手当・住宅手当・資格手当・家族手当・残業手当など、諸手当には様々な種類のものがあります。福井県の保育施設で支給されることが多いのは、住宅手当と通勤手当です。通勤手当・住宅手当が支給されるという求人は、福井市全域・鯖江市や坂井市などに多数見られます。あまり意識していなくても、見つかるでしょう。

中には残業手当や家族手当・資格手当が支給されるところも福井市以外で多く見られますし、認定こども園などでは特殊業務手当が支給されるところも多いです。

非正規の時給相場と求人傾向

派遣社員

福井県では、保育士の派遣社員求人が多いです。時給相場は900円から950円。福井市の求人は800円から1,200円まで幅広く求人があります。越前市は時給900円程度にとどまることが多く、それ未満もそれより上もあまり見られません。あわら市では月給で表すこともあり、月給19万円という求人もあります。

派遣社員で多いのは、認定こども園・企業内託児所・各施設での保育補助の求人です。認定こども園では時給が1,000円を超えることが多いので、高い給料を得たい人は佐賀市または、あわら市の認定こども園の求人を探すと良いでしょう。

アルバイト・パート

派遣社員の次に多い非正規雇用の求人が、アルバイト・パートの求人です。時給相場は900円ですが、1,000円以上の時給を設定する求人が非常に多く、中には時給1,300円というところもあります。福井市にはピンからキリまで時給が高い求人も多いですが、あわら市は比較的安定して高時給の求人が多いです。

時給が高い求人が多いのは、院内保育・認定こども園となっています。時間帯を限定したい場合には、午後のみという条件であれば福井市で出回ることが多いので、探してみると良いのではないでしょうか。

契約社員

契約社員の求人は、大野市・あおい町・越前市・鯖江市など各地で見られますが、福井市には求人が少ないです。福井県の契約社員の月給相場は15万円から16.5万円程度。17.5万円が上限となっていることが多く、それよりも高い給料を設定する求人はほとんどありません。正職員とほとんど変わらない給料を得ることができます。

認可保育園と認定こども園での募集が一般的です。

福井県で復職希望の保育士の求人探しのポイント

福井県でブランクありOKという求人は、決して多くはありません。特に正職員ともなるとなかなか出回らないので、パートまたは派遣社員で求人を探すことになります。パートも派遣社員も時給がほとんど変わらないので、両方の中から時給と労働時間などの条件が合うものを探すと良いでしょう。

派遣社員であれば保育補助の求人も多数見られるので、まずは保育補助として仕事に慣れることから始めてみるというのも良いかもしれません。認定こども園はブランクありOKの求人の中でも給料が比較的高めです。保育園の業務内容とは微妙に異なるので、新人と同様の扱いを受け、研修などをしてもらうこともできるでしょう。

福井県は保育士が長く働く傾向があり、潜在保育士の問題はほかの地域より差し迫ったものとはなっていません。そのためか、潜在保育士向けのセミナーや研修会などといった支援が積極的に行われていないのです。しっかりと研修してもらうことのできる職場を探すのが得策だと言えるのではないでしょうか。

まとめ

福井県で正職員として働く場合、給料は平均月給程度に維持しつつも、給料以外の希望条件を満たすことで、折り合いをつける必要があります。時には正職員・パート・派遣・契約社員と雇用形態にとらわれることの無い考え方も必要です。

そのようにして柔軟に対応し、求人を探していくことこそが、福井県で保育士が転職活動を成功させるためのコツと言えるでしょう。