[PR]
鳥取県の保育士の待遇は、全国から見て特別悪いわけではありませんが、一長一短です。全国平均との比較は後に行いますが、良いところもあれば悪いところもあるため、全体的に見て待遇が悪いように見えてしまっています。
鳥取県では近年、保育士の再就職支援事業に力を入れ、潜在保育士を減らす取り組みをしています。保育士の需要が増してきている現在、求人も増加傾向にあるのです。保育士が転職しやすい状況になりつつあります。
全国平均との給与比較
平成26年、厚生労働省が行った賃金構造基本統計調査のデータによれば、全国の保育士の平均は年収が316.7万円、月収が21.6万円、年間賞与が57.3万円、勤続年数が7.6年、労働時間が168時間となっています。
一方鳥取県では、平均年収が286.4万円、月収が20.0万円、年間賞与が46.0万円、勤続年数が7.4年、労働時間が163時間です。月収は決して悪くありませんが、年間賞与が10万円も低くなっており、年収が下がっています。
鳥取県の保育士は、短い労働時間でゆったりと働きつつ、それ相応の給料を得ているということです。ただ一見して給料が低く見えるので、保育士資格を持っていても保育士として就職する気にはならないという人も多いのでしょう。
正職員の求人傾向
年間賞与4ヶ月以上の求人
年間賞与が全国平均より少なく、2ヶ月分程度しか貰っていないという現状があることがわかりましたが、だからこそ年間賞与を多く貰いたいと考える人は多いでしょう。全国的には年間賞与が4か月分を超えると、賞与額が高いと言われています。
鳥取県で年間賞与4ヶ月以上という条件を設定して求人を探すと、案外求人が多く見つかります。米子士・鳥取市(特に鳥取駅周辺)で求人が多いです。年間賞与4ヶ月以上という施設の求人で気をつけるべきは、設定されている月給の金額。4ヶ月以上でも月給が12万円・13万円程度だと、結果的に金額はほとんど変わりません。
年間賞与額が高いところは給料が低いことも多いので、気をつけましょう。
休暇制度の整っている求人
年収が低いなら、たくさん休むことでバランスをとることも考えられます。たくさん休むには、休暇制度が整っていることが絶対条件です。鳥取県で正職員の求人を探すと、5日間の年末年始休暇ありというところがほとんど。その反面、夏季休暇が取得できるところは少ない傾向があります。
慶弔休暇や産前産後休暇・育児休暇などといった、人生のイベントごとの休暇はしっかりと取得できるところが多いです。株式会社が運営する施設も近年では増加していますが、そういったところだと有給休暇の取得率も高くなっています。
結果、年間休日120日以上となっている求人が、鳥取県全域で多数見られます。
各種手当の支給や福利厚生について
休日の多い職場が多いですが、各種手当が支給される職場も鳥取県では多いです。支給されることの多い手当は、時間外手当(残業手当)・通勤手当・夜間勤務手当。中には役職手当がつくというところもあります。手当がしっかり支給されるのは、株式会社運営・社会福祉法人運営どちらにも共通している傾向です。
鳥取市内には、旅行等の親睦会があるというところや、互助会があるところなど、福利厚生が充実している施設の求人も多いです。株式会社が運営母体となっているところだと、ストレスチェック制度を導入する施設も多くなってきています。
ブランクのある人は?
正職員でブランクありOKとする施設の求人は、鳥取県では少ないです。数少ないブランクありOKの施設では、月給が15万円に設定されている傾向があります。昇給はありますが、最初から平均と同等の給料を得ることは不可能です。
ブランクありOKとする施設は、事業所内保育所・院内保育所であることが多い傾向があります。これらの施設は通常の保育園と違い、イベントがありません。業務内容は子供を預かって面倒をみるだけなので、保育士本来の仕事のみに集中することができます。業務内容が比較的楽なためハードルが低く、ブランクのある人でも受け入れているのでしょう。
保育士・保育所支援センターが行っている就職支援セミナーに参加するのも良いかもしれません。
非正規雇用の求人傾向
パート
鳥取県のパート保育士の時給は、950円から1,000円が相場です。1,000円から1,200円までの時給に設定している求人が多いため、そういった求人のみを探すようにしましょう。
高時給求人が多いのは、米子市です。中には鳥取県庁の保育専門員のパート募集もあります。県庁でなくても公的機関の募集は案外多く、頻度も高いです。公的機関では時給が1,200円を超えることが多いので、高時給を得たいなら穴場と言えます。
短時間勤務が可能だというパート求人は、なかなか見られません。
契約社員
鳥取県で契約社員として働く場合、保育士の月給は15万円から16万円程度が相場です。契約社員の求人は、鳥取市・米子市・倉吉市などに多数見られます。市役所や役場が契約社員として保育氏を募集することも多いです。それ以外で多いのは、認定こども園と通常の認可保育園。
契約社員は残業が無いというところも多く、休みもとりやすい傾向があります。
ブランクのある人は?
ブランクがあって非正規として働きたいという人は、パートか契約社員か好きなほうを選ぶと良いでしょう。契約社員のほうが稼ぎやすいですが、認定こども園は通常の保育園のノウハウが通じないことが多く、未経験の感覚に近くなりますし、認可保育園では業務内容が正職員とほとんど変わらないことが多いので、契約社員は人を選びます。
ブランクの短い人や、認定こども園での仕事に興味があるという人は契約社員を選ぶと良いでしょう。
パートは通常の認可保育園・事業所内保育所・認定こども園・公的機関とさまざまな施設の求人があります。公的機関がブランクがある人を受け付けていることは少ないですが、それ以外だとブランクありOKなところが多いです。事業所内保育園だと業務のハードルも低いので、ゆっくり自分のペースで仕事をすることができるでしょう。
まとめ
鳥取県は保育士の求人が増加傾向にあり、いつ見ても多数の求人があります。保育士の再就職支援などを行うようにもなってきているので、ブランクの長い人・保育施設での勤務経験の無い潜在保育士でも転職しやすい環境が整ってきました。
年間休日日数・賞与額・休暇制度・手当・福利厚生など、様々な条件の整った職場が多く、希望条件が叶えやすいです。最重要項目をひとつ設定し、あともうひとつ、出来れば叶えたい条件を設定して求人選びをすれば、失敗することはないでしょう。