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新潟県は平成26年の調査によれば、保育士の平均年収が293.7万円……全国平均である316.7万円と比べると23万円低いということになります。平均月給も2万円ほど低く、その割には賞与は全国平均よりも4万円ほど高いです。
勤続年数も平均で8年を超えており、171時間という労働時間と給料が割に合わないと感じながら仕事を続けている人が3千人以上います。それには給料以外の部分で何か納得できるところを探すしかありません。
高い給料を得ることは難しいですが、転職で現状の不満を払拭し、給料以外で納得できるところを探すことは十分に可能。それができるように、希望条件別の転職活動のポイントなどを考えてみましょう。
正職員で転職を考えている場合
しっかり休みをとりたい人
休みをしっかりととりたいという場合は、年間休日120日以上・残業なしといった条件で探す人が多いでしょう。新潟県で年間休日120日以上という施設の求人を探した場合、さまあまな施設の求人が見つかります。
認可保育園はもちろんのこと、病後児保育室・療育支援担当職員・生活支援員といった療育の分野の仕事が多いです。こういったところでは時間がしっかり決められていることが多い傾向があります。営業している時間が長いところが多いので、交代制が取られるのです。そのために残業時間が短くなっており、休みもしっかりと取ることができます。
それでいて給料は決して悪くありません。ライフワークバランスを重視するなら、とてもおすすめです。通常の保育士業務とは外れてしまいますが、経験を広げるというのも保育士にとっては大切なことですから、未経験でもチャレンジしてみると良いかもしれません。
求人は上越市・三条市によく出回ります。
復職したい人
ブランクがあって正職員として職場復帰したいという場合は、月給15万円程度になることもあると覚悟しておいた方が良いでしょう。求人の幅を増やしたいなら、最低月給15万円で見ておく。求人の幅が狭まってもいいというのであれば、最低月給は17万円から19万円あたりで見ておいても良いです。
ブランクが長い人なら15万円で見ておくほうが良いでしょう。新潟県では正職員でブランクありの人を受け入れるところが非常に少ないです。給料が低く労働時間が長い現状がありながらも正職員として長く働いている人が多いため、復職者に対する支援がほかの都道府県に比べると不足しています。遅れていると言っても良いかもしれません。
派遣社員や契約社員でもいいというのであれば範囲は広がりますが、是が非でも正職員ということであれば、範囲は狭まります。非常勤でもいいという場合は、後の「非常勤として働きたい場合」の項を参照ください。
福利厚生を重視したい
住宅手当や育児休暇・各種保険制度そのほか福利厚生を重視したいという人は、新潟県では苦労するかもしれません。保育士など福祉関係の職種はどの地域でも福利厚生がないがしろにされがちです。保育施設や福祉施設というのは福祉団体が運営していることがほとんど。近年株式会社が参入してくるまでは、そこしかありませんでした。福祉団体はビジネスではなくボランティアの色が強い組織ですから、福利厚生という概念が希薄なのです。
それが現在でも色濃く残っているため、社会福祉法人が運営しているような施設では、まともな福利厚生が受けられないことが多い傾向があります。福利厚生を重視するなら株式会社が運営している施設が良いのですが、それでも保育士の福利厚生の相場から外れることはなかなかありません。
新潟県では数が少ないですが、企業内保育所は福利厚生が充実しているところが多いです。保育所が企業内にあり、その企業の福利厚生がそのまま反映されることもあります。新潟県では中心部くらいにしか求人がありませんが、探す価値はあるでしょう。
また、病院内保育は「住宅手当」「育児休暇」「社会保険完備」といった条件であればそろっていることが多いです。企業内保育所よりは数が多いので、こちらを探すのも良いでしょう。
非常勤として働きたい場合
ブランクありOKがほとんど
復職したいという方で、非常勤として働くのでもかまわない・非常勤として働きたいという方は、求人探しはあまり苦労しないでしょう。パートや派遣・契約社員であればブランクがあっても良いという施設がほとんどです。
パートは時給1,000円以下というところも多いですが、派遣社員や契約社員であれば1,300円以上という高時給を設定している求人が多数あります。非常勤の時給相場は1,100円程度と高めです。ブランクのある人は、そのブランクを払拭するまでは非常勤で働いたほうが給料が良くなることもあるかもしれません。
新潟市内であれば早朝保育といった時間限定のものもありますし、延長保育ならパートでも時給1,300円を超えることもあるようです。自分にとって本当に良い働き方はなんなのかを良く考え、ときには非常勤として働く選択肢を取ることも必要でしょう。
短時間で働きたい
育児と仕事を両立させる・働くことのできる時間帯が限られているという人は、午前だけ・午後だけといった時間帯限定で働くことをおすすめします。早朝保育を行っているというところでなくとも、短時間扶養内で仕事したいという要望を受け付けているところは多いです。
短時間で働けるところは、一般の認可保育園よりも小規模保育園や託児所のほうが多い傾向があります。営業時間が長くパートや派遣社員を多く動員しているため、朝だけ・昼だけ手薄という状況になりやすいのです。
求人が多いのは新潟市北区・西区・新発田市 ・南魚沼市・柏崎市となっています。
まとめ
新潟県は正職員の平均年収が低く、どの施設で働いたとしても高い給料はなかなか望めません。転職をして給料が探るということはほとんどありませんが、ブランクがあるなら以前よりも低い給料で働くことも覚悟しなければならないでしょう。自らの状況と照らし合わせ、ときにはパートや派遣社員といった働き方も視野に入れるほうが懸命です。
保育士の求人は新潟市だけでなく、新発田市・長岡市・南魚沼市・柏崎市によく出回ります。それらの地域であれば施設の種類も豊富です。新潟県では特に、療育分野の施設が多い傾向があるので、経験を広げたい方はそちらを探すのも良いでしょう。